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41話 看板

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 村人から針を貰い、オソロシアたち仲間の指に少しだけキズをつけ、
 黒足猫に吸ってもらう。
 黒足猫は血液中の糖分を加減して吸っていった。

 一人ずつ、意識を取り戻していった。

 もし、黒足猫がいなければ全員このまま眠るように死んでいたかもしれない。
 恐ろしい敵だった。

 全員意識を取り戻すと、
 村人に案内されてケシ畑と大麻畑を見つけ、
 村人に依頼して金を払い、刈り取って燃やした。

 大麻を吸ってしまったら危険なので、大麻とケシを燃やすときは火をつけて村人たちを避難させた。

 盗賊団を排除したので、我々は本部に撤退しようとしたが、村人たちは涙を流して引き留めた。

 「どうか我々を見捨てないでください。モンスターや盗賊団に殺されます」

 と必死に訴えてくる。

 陸の孤島の国境地帯。

 本当であれば、国境警備隊が置かれるべき場所であった。

 そこにキシューから盗賊団やモンスターが入ってくる。

 そうやってこの地域は盗賊団に支配されてしまった。

 しかし、一旦、巨大な組織に支配されると、その組織が外敵から
 守ってくれる。

 俺達レンジャーが撤退したら、また過去のように小さな盗賊団やモンスターの
 集団にジリジリ削られ、子供や女性など小刻みにさらわれていく。

 その恐怖に耐えられないという。

 オレはすぐさまボンベイを伝令としてレンジャー本部に派遣した。

 ボンベイが旅立ってからかなり長い日数が過ぎた。
 
 ボンベイは帰ってきたが、
 かなり憔悴しょうすいしきった表情で帰ってきた。

 レンジャー本部に実情を伝え、レンジャー本部から国王へ報告があがり、
 国王は国境防衛隊の創設を検討したが、メアリー王女が反対したらしい。

 隣国キシューの立場になって考えたら、国境警備隊など派遣したら
 侵略されると思って戦争が始まる。戦争を回避するために、絶対に派遣してはいけないと
 主張し、民衆も反対デモを起こしたという。

 ミルセラも奔走してくれたが、かえってミルセラの立場が悪くなるだけだったという。

 官僚たちも非協力だったという。

 「財源はどうするんだい?」
 それが官僚の返答だ。

 「人の命と財源とどちらが大事だ!」

 オレは報告を聞いて呟いた。

 ボンベイはポロポロ涙を流してうなだれた。

 「いや、ボンベイは悪くない、よくやってくれた、ありがとう」

 オレはボンベイに感謝の言葉をかけた。
 
 しばらくしてレンジャー本部から撤退命令が下った。

 使者の伝令に対してオレは抗議書をしたためて本部に返送した。

 使者は帰っていったが、しばらくして本部長の命令書をもって帰ってきた。

 「撤退しなければ解雇する」

 オレはレンジャーのみんなを集めて意見を聞くことにした。

 「オレはここに残ってこの村を守りたいと思う。みんなどう思う」

 オソロシアはニッコリ笑った。

 「タケシが残るならオレも残るぜ」

 シャンティーリーもうなづく。

 「義を見てせざるは勇無きなり。当然残る」

 黒足猫はしばらく考える。

 「メシが食えるならね」

 ボンベイが手を上げる。

 
 「あの、ちょっといいですか」

 「なんだい」

 「皆さん、ライトノベルの読みすぎじゃないですか?」

 その言葉を聞いてオソロシアがいきり立つ。

 「はあ?お前、オレにケンカ売ってんのか!?」

 
 「ケンカは売ってません」

 ボンベイはオレの方に向きなおる。

 「卒業式のあとに行われたタケシさんを囲む会を憶えていますよね」

 「ああ」

 「あの時、初回だけは人が沢山集まりました。しかし、2回目ともなると、3人くらいしか
 集まらなかった。どうしてかわかりますか?」

 「同じことを2度もやるのは無駄だとみんな思ったからかな」

 「違います。あなたはもう、士官学校の組織の人間ではなくなったからです。
  ここの村の人たちは私たちをチヤホヤしてペコペコ頭をさげてくださいます。
 どうしてですか?」

 「そりゃ、俺達が村を救ったからだろ」

 「違います。むしろ村人は犯罪組織を排除されることによって村の危険が増し、迷惑しています。
  それでも、彼らは私たちに残ってほしいと懇願しています。なででしょうか?」

 「うーん……」

 オレは答えられなかった。

 「私たちが国家公務員だからです。村という組織の上位組織の人間だからです。
  彼らが頭をさげているのは、ヤマト軍レンジャーという看板に対してであり、
 私たちに対してではありません。私たちがレンジャーを辞めて、ここにとどまり、
 命をかけて戦い、バタバタと死んでいって、彼らは私たちをどう思うでしょう」

 「そりゃ、村を守ってくれた英雄だ……」

 「居候の無職です!」

 ボンベイが言葉を重ねてきた。

 オレは愕然とした。

 「あ……」

 「人間ってのはね、看板に頭をさげているんですよ、それを自分の実力だなんて
 勘違いするなんて、傲慢もはなはだしい!」

 ボンベイの言葉を聞いてオレはゾッとした。

 傲慢。

 オレがここに残ったらどうなる。

 補給はない。

 旧式の武器で必死に仲間たちとこの村を守り、どんどん仲間は死んでいく。

 村人たちからは厄介者扱い、白い目で見られる。

 それでも村に尽くして、戦って、

 最後にオレ一人だけ残される。

 村人から言われる。

 「あんた、村から出ていってもらえないですか、迷惑なんですよ。最初から盗賊団に
 守ってもらってりゃよかった」
 
 オレはどうする。

 村を呪う。

 人を呪う。
 
 この世なんて滅びてしまえばいいと思う。

 そして、最強の悪魔が誕生する。


 オレは身震いした。

 そうだ、オレは何を勘違いしていたんだ。

 この村人たちが頭を下げていたのは、軍という国家権力に対してだったんだ。

 う~ブルブル。

 「帰ろう。撤退しよう」

 「え~なんだよ~」

 オソロシアが怪訝な顔をした。
 
 「ごめんなさい!みんなオレが悪かったんです!」

 俺は、何度も何度も頭をさげた。

 「しかたねえなあ、タケシがそこまで言うなら従うよ」

 オソロシアが言った。

 「うむ、タケシには何か深い考えがあってのことなのだろう。従おう」

 シャンティーリーが言った。

 「メシが食えるなら何でもいい」

 黒足猫が言った。

 「申し訳ございません!」

 ボンベイが深々と頭をさげた。

 「いや、詫びなければならないのはオレのほうだ。オレが傲慢だった許してくれ」

 オレはボンベイに対して深々と頭をさげた。

 あ~世の中って怖い。

 正義ってなんだろうね。

 オレは本部に帰ると、近隣村落の偵察任務とトツリバー村の循環を3か月に1回行わせてもらう
 申請を出した。

 緊縮財政のなか、半年に1回の巡回許可が出た。

 それでも、行かないよりはましだ。

 俺は、なんとか自分の良心の呵責を抑えることができた。
 
 本部に帰ると、茶虎が温かいお茶を出してくれた。

 そして、オレ達部隊のみんなの肩をもんでくれた。

 「感謝してるよ~茶虎~」

 オレがそう言うと茶虎はニッコリと笑った。

 「今になってやっとわかったんです、自分のやりたかったこと。
 私は人から感謝されるとすごく嬉しいんです。今、とっても幸せです」

 「そうか、それはよかった」

 俺は少しだけ救われた気がした。

 半年が経過した。

 オレはトツリバー村に戻ってきた。

 村人たちはオレ達を歓迎してくれた。

 村長に何か変わったことがないか聞いたが何も変わっていない。
 いたって平和だと言った。

 オレは村から撤退しようとした。

 「待ってください」

 ボンベイが言った。

 「なんだ」

 「一応、くまなく村を調べてみましょう。念のため」

 「あ、ああ、そうだな」

 「チッ、うっぜ~」

 オソロシアが不満を言った。

 俺は思わずオソロシアを叱りつけそうになったが思いとどまった。

 ここでオソロシアを叱ってしまったら、オソロシアに不満が溜るし、
 その怒りがオレではなくボンベイに向かうかもしれない。

 「頼りにしてるぜ、オソロシア、そうだ、何か異変を見つけた奴は

 オレが食事を一品おごってやるぜ!」

 オレがそう言うと黒足猫がピコンと耳を立てた。
 そしてすぐ走り去っていった。


 しばらくして黒足猫が帰ってきた。

 ニヒョニヒョしている。

 「見つけた」

 マジかよ!

 黒足猫に案内されていくと、こんもりした森の中、しばらく歩いていった。

 周囲には何にもない。本当にこんなところに何かあるのかよ。

 すでに獣道もない。

 杉の植林の合間を通って、それも途切れ、雑木林に入った。

 道に迷わないように木に傷をつけならが進んだ。

 しばらく行くと、こんもりとした森の中に下草を刈ったあとがあった。

 その中心にあった!

 魔法陣だ!

 しかも召喚式の魔法陣だ。

 これは魔法陣の中心にはクビを切り裂かれた猪やウサギなど野生動物の死骸が
 山積みにされており、腐ってハエがたかっていた。

 これは、自動的に低位モンスターが大量に湧く仕組みになっているものだ。

 すでに何匹かは召喚された可能性がある。

 ゴブリンなどは人間の女をさらって身ごもらせ、自動繁殖するので、一度召喚してしまうと
 非常に厄介だ。

 俺達は穴を掘って、そこに動物の死体を埋め、魔法陣を潰した。

 村に帰ると、村長にその事を報告し、村人総動員で村中を探索し、魔法陣を探した。

 合計3つ見つかって全部潰した。

 「どうせ低位のモンスターなんでしょ」

 村長も村の顔役も明らかに面倒くさそうだった。

 いやいや繁殖しちゃったらアウトだから。

 村長から話を聞いてみると、数か月前の嵐の日、ブラックフォール村の猟師を名乗る者が十数人
 村にやってきて、森の中で仲間が怪我をしたので療養させてほしいと言ったそうだ。

 三人ほどが足に包帯を巻いており、旅館に泊まってチップも弾んでくれたので、
 旅館の女将も大喜びであったそうだ。

 それで、その仲間たちも仲間が治るまでは家に帰れないと言って、村長に山で猟をする許可を
 求めてきたそうだ。

 とれたケダモノは、自分たちが食べるぶん以外は全部村人にプレゼントしたので、
 村人たちは大喜びだった。

 ここからブラックフォール村までけっこう距離がある。

 「どうしてそれを報告しなかったのですか?」

 「え?だって同じヤマトの国の人でしょ、何が悪いんですか?」

 村長はクビをかしげた。

 オレは詳細を聞いたあと、ブラックフォール村に行って村長以下、村の顔役を集め、
 村の猟師も全員集めて聞き取りをした。

 村の猟師は全員、トツリバー村なんかには行っていないと言った。

 猟師には縄張りがあり、他の村の縄張りに入って猟をするともめ事の元だし、
 だいたい、そこまで離れた村に行く意味がわからないと言った。

 ヤバい。

 俺は報告書をまとめ、レンジャー本部に提出した。レンジャー本部も事態を重く見て、
 本国に報告書を送ったが帰って、本国の官僚の逆鱗に触れ、レンジャー本部長が訓告処分を受けた。

 ブラックフォール村の村長も、実際に猟師が越境して他の村に行ったのに事実をねつ造して
 村に行かなかったと猟師に証言させたとして、減俸処分半年。

 魔法陣に関しては、子供の遊びであるという結論を本国の官僚は出した。

 あーこれはアカンやつだ。

 
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