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七十五話 ひとりぼっち
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一宮元実はといえば、
いまだに織田方から使者が来て、
しつこく、父と主君を見殺しにした不忠者の一宮元実は立ち寄っていないかと
執拗に今川の使用人に聞き込みをしていたようであった。
そのつど、氏真公がお出ましになり
「桶狭間の時に逃げて以来行方知れず」とのたまって追い返しおられた。
この織田信長という男、元々裏切り者が嫌いな性分であったが、
義理の弟、浅井長政の裏切りにあって死にそうになり、
伊勢長島の一向一揆が休戦協定を破り不意打ちされて死にそうになってから
益々裏切り者嫌いに磨きがかかり、
ついには伊勢長島の一向一揆は皆殺しにしたそうだ。
このような者に見つかっては何をされるかわからない。
織田信長の勢い、とどまることをしらず、
ついには京の都に上洛をはたした。織田信長の盟友、徳川家康公も
京にお屋敷を建てられ、京には氏真公のお好きな蹴鞠のお仲間も多かれば、
氏真公に京へのお住まいをお勧めになられた。
これに喜ばれた氏真公は天正三年一月、京にお移りになられ、
元実もこれにお供することになった。
同年三月、氏真公のお噂を耳にした織田信長は、
氏真公との会見を所望し、 三月十六日に会見した。
氏真公のお心も大層成長されていたので、
会見は終始和やかに進み、遠き京の都の事とて、
信長も周囲の武将も一宮元実の顔など知るものもなく、
元実も安堵した次第であった。
そこで、氏真公が蹴鞠をたしなまれることを知った信長は
氏真公に蹴鞠の会を開かれるよう所望した。
氏真公はそれを承諾され、
三月二十日、織田信長の前で蹴鞠の会が執り行われることとなった。
蹴鞠の会が開かれる相国寺に来た信長は終始ご機嫌で、
蹴鞠が一番よく見える座敷にあぐらをかいて座った。
そこに女官が酒をもってきて杯をわたす。
信長はそれを受け取る。
女官が酒をつぐ。
信長はそれを口のところにもってくる。
「なんじゃこれは、酒ではないか。酒は苦いから嫌いじゃ」
怒鳴って杯を庭に投げつけた。周囲に緊張が走った。
「たれか、たれか甘茶を持て、コンフェイトを持て」
顔面蒼白になった織田の家臣が叫びながら走り回っている。
家臣が震えながら漆塗りの皿に入れた
白い鹿沼土の塊のようなものを差し出すと、
信長はそれを無造作につまんで、口の中に入れた。
ボリボリと静寂の中に音が響いた。
さすが天下をほぼ手中に収めた男に対する
周囲の緊張は尋常なものではなかった。
このような男には関わり合いにはなりたくないものだ。
庭の片隅で氏真様のご登場を待ちながら実元は思った。
ほどなくして蹴鞠の宴がはじまった。
先ほどまで仏頂面だった信長がまるで
猫が蝿を追うような視線で夢中になって鞠の行方に目をやる。
しばらくは飽きずにそれを見て居たが、鞠の演者が休みに入る。
休みに入ると信長はねっころがってお菓子らしきものを食べ出した。
そこに先ほど酒を持ってきた女官がやってきて何度も頭を下げている。
付き添いに僧侶もいたので、
寺の者は信長が酒嫌いだと知らずに出してしまったものであろう。
信長はそれらの者に感心をもたず、
あちらに行けとばかりに手を上下にひらひらと揺らした。
その時、手のひらが止まる。
信長の表情が茫洋としたものから一気に厳しくなる。
寝転がっていた信長は起き上がる。
女官は信長の耳に口を近づけ、
何かささやいている。
あの女官、見覚えがある。
どこえ会ったか。思い出せぬ。
このような場所ではない。
ならばどこか。
あれはそう、あれは戦場だった。
あれは、次郎法師、井伊の次郎法師。
女領主の井伊直虎だ。
次郎法師が元実に指をさす。
信長はカッと目を見開き、刀を持って庭に飛び降り、
元実の方に走り寄ってくる。
ここで逃げれば氏真公の面目を潰す。
いや、信長の事、元実を隠し立てした氏真公の責任を問うて切腹を命じるやもしれぬ。
元実がここで死ねば、丸く収まる。
氏真様のお命は助かる。
周囲の者は一斉に顔を背けた。
見て見ぬ振りをしている。
誰も助けてはくれない。
この静寂の中、信長足音だけが響くなか、
一宮元実はひとりぼっちだった。
信長が元実の処まで来た。
「見つけたぞ一宮元実。
長い間逃げ回って我を愚弄いたしたな。
君主を裏切り、父を裏切った不忠、不孝の輩よ、今こそ成敗してくれる」
信長は抜きはなった刀を大きく振りかざした。
実元は目を閉じて手をあわせた。
人は一粒の米、一粒万倍、
一粒の米が地に落ち、死んで芽をふき、
穂を実らせて次の世代に世をつなぐ。
たとえその死が無為の死であってもかまわない。
人のために死す。
人のためにつくし人のために死すことのなんと心よきことか。
これで氏真公が救われるなら、
こんな嬉しいことはない。よき人生であった。
「お待ち下され」
悲鳴のような悲痛な声が響いた。
それは恐れ多くも今川氏真公であらせられた。
信長は刀を振り上げたままゆっくりと氏真公の方に視線をやる。
「氏真、いままでようも我をたばかり、
大罪人を隠匿したな。覚悟はできていよう」
凍り付いたような鋭い声に元実も氏真公も身動きができない。
「いやじゃ、元実を切るな、ゆるさんぞ」
その声を聞いて信長は刀を降ろした
「そんなにこいつが大事か」
「大事じゃ」
「では、その大切な奴から切ってやる。
そなたはその後じゃ。
じっくり死に様を見てから死ぬがよい」
「そなたなどに我の気持ちがわかるか」
「わからんのお」
無表情のまま信長は刀を振り上げる。
その背景に暗黒の影のようなものがわきあがって見えた。
恐ろしさのあまりうごけない。
目に怪しい殺気がたぎる。
それでも、己が覚悟が無駄であっても、この身を投げださん。
元実は一歩前に進んだ。
信長は何の躊躇もなく刀を振り降ろす。
「もう、ひとりぼっちはいやじゃ」
耳をつんざくような氏真公の金切り声、元実の額から血を流れ落ちる。
元実の額の皮膚に信長の刀が少しめりこんでいた。
そこで刀は止まっていた。
「なんと言うた」
「ひとりぼっちはいやじゃ」
「そちはひとりぼっちか」
「元実がいるからひとりぼっちではない。
じゃか、我が家が隆盛たる時は皆々揉み手をして我を褒めそやし、
平伏してはお世辞を言うた。
誰も我が顔を見なんだ。
皆々、我の背後にある父上の顔とその後ろの倉の銭ばかり見ていた。
元実だけじゃ、我を見ていたのは」
「孤独か」
「身がねじ切れるほど孤独じゃ、
皆々本当の事を言わぬ。
真綿の中に針を隠し持ち、
物腰やわらかく近づいてくる。
皆々私利私欲を、我欲を通さんがためじゃ。
そうやって笑い顔の布袋をかぶって近づいてくる
嘘袋に囲まれ続ける者の気持ちがそなたに分かるか」
「……」
信長がゆっくりと元実の頭から刀を引きのけた。
そしてその切っ先を氏真公にむける。
元実は体中の渾身の気力を振り絞って、
氏真公と刀の間に入り、信長を睨み付けた。
信長は無表情のまま刀を振り上げる。
信長は刀を肩にかついだ。
「わかるぞ」
「そこもとほどの大身でも分かると言うか」
驚いて氏真公が叫ばれる。
「大身なればこそじゃ」
信長は氏真公より視線をそらし、天をあおぐ。
「我にも、平手、岩室という家臣らがいた……」
日輪の光が照り返して信長の目が光ったのが見えた。
いまだに織田方から使者が来て、
しつこく、父と主君を見殺しにした不忠者の一宮元実は立ち寄っていないかと
執拗に今川の使用人に聞き込みをしていたようであった。
そのつど、氏真公がお出ましになり
「桶狭間の時に逃げて以来行方知れず」とのたまって追い返しおられた。
この織田信長という男、元々裏切り者が嫌いな性分であったが、
義理の弟、浅井長政の裏切りにあって死にそうになり、
伊勢長島の一向一揆が休戦協定を破り不意打ちされて死にそうになってから
益々裏切り者嫌いに磨きがかかり、
ついには伊勢長島の一向一揆は皆殺しにしたそうだ。
このような者に見つかっては何をされるかわからない。
織田信長の勢い、とどまることをしらず、
ついには京の都に上洛をはたした。織田信長の盟友、徳川家康公も
京にお屋敷を建てられ、京には氏真公のお好きな蹴鞠のお仲間も多かれば、
氏真公に京へのお住まいをお勧めになられた。
これに喜ばれた氏真公は天正三年一月、京にお移りになられ、
元実もこれにお供することになった。
同年三月、氏真公のお噂を耳にした織田信長は、
氏真公との会見を所望し、 三月十六日に会見した。
氏真公のお心も大層成長されていたので、
会見は終始和やかに進み、遠き京の都の事とて、
信長も周囲の武将も一宮元実の顔など知るものもなく、
元実も安堵した次第であった。
そこで、氏真公が蹴鞠をたしなまれることを知った信長は
氏真公に蹴鞠の会を開かれるよう所望した。
氏真公はそれを承諾され、
三月二十日、織田信長の前で蹴鞠の会が執り行われることとなった。
蹴鞠の会が開かれる相国寺に来た信長は終始ご機嫌で、
蹴鞠が一番よく見える座敷にあぐらをかいて座った。
そこに女官が酒をもってきて杯をわたす。
信長はそれを受け取る。
女官が酒をつぐ。
信長はそれを口のところにもってくる。
「なんじゃこれは、酒ではないか。酒は苦いから嫌いじゃ」
怒鳴って杯を庭に投げつけた。周囲に緊張が走った。
「たれか、たれか甘茶を持て、コンフェイトを持て」
顔面蒼白になった織田の家臣が叫びながら走り回っている。
家臣が震えながら漆塗りの皿に入れた
白い鹿沼土の塊のようなものを差し出すと、
信長はそれを無造作につまんで、口の中に入れた。
ボリボリと静寂の中に音が響いた。
さすが天下をほぼ手中に収めた男に対する
周囲の緊張は尋常なものではなかった。
このような男には関わり合いにはなりたくないものだ。
庭の片隅で氏真様のご登場を待ちながら実元は思った。
ほどなくして蹴鞠の宴がはじまった。
先ほどまで仏頂面だった信長がまるで
猫が蝿を追うような視線で夢中になって鞠の行方に目をやる。
しばらくは飽きずにそれを見て居たが、鞠の演者が休みに入る。
休みに入ると信長はねっころがってお菓子らしきものを食べ出した。
そこに先ほど酒を持ってきた女官がやってきて何度も頭を下げている。
付き添いに僧侶もいたので、
寺の者は信長が酒嫌いだと知らずに出してしまったものであろう。
信長はそれらの者に感心をもたず、
あちらに行けとばかりに手を上下にひらひらと揺らした。
その時、手のひらが止まる。
信長の表情が茫洋としたものから一気に厳しくなる。
寝転がっていた信長は起き上がる。
女官は信長の耳に口を近づけ、
何かささやいている。
あの女官、見覚えがある。
どこえ会ったか。思い出せぬ。
このような場所ではない。
ならばどこか。
あれはそう、あれは戦場だった。
あれは、次郎法師、井伊の次郎法師。
女領主の井伊直虎だ。
次郎法師が元実に指をさす。
信長はカッと目を見開き、刀を持って庭に飛び降り、
元実の方に走り寄ってくる。
ここで逃げれば氏真公の面目を潰す。
いや、信長の事、元実を隠し立てした氏真公の責任を問うて切腹を命じるやもしれぬ。
元実がここで死ねば、丸く収まる。
氏真様のお命は助かる。
周囲の者は一斉に顔を背けた。
見て見ぬ振りをしている。
誰も助けてはくれない。
この静寂の中、信長足音だけが響くなか、
一宮元実はひとりぼっちだった。
信長が元実の処まで来た。
「見つけたぞ一宮元実。
長い間逃げ回って我を愚弄いたしたな。
君主を裏切り、父を裏切った不忠、不孝の輩よ、今こそ成敗してくれる」
信長は抜きはなった刀を大きく振りかざした。
実元は目を閉じて手をあわせた。
人は一粒の米、一粒万倍、
一粒の米が地に落ち、死んで芽をふき、
穂を実らせて次の世代に世をつなぐ。
たとえその死が無為の死であってもかまわない。
人のために死す。
人のためにつくし人のために死すことのなんと心よきことか。
これで氏真公が救われるなら、
こんな嬉しいことはない。よき人生であった。
「お待ち下され」
悲鳴のような悲痛な声が響いた。
それは恐れ多くも今川氏真公であらせられた。
信長は刀を振り上げたままゆっくりと氏真公の方に視線をやる。
「氏真、いままでようも我をたばかり、
大罪人を隠匿したな。覚悟はできていよう」
凍り付いたような鋭い声に元実も氏真公も身動きができない。
「いやじゃ、元実を切るな、ゆるさんぞ」
その声を聞いて信長は刀を降ろした
「そんなにこいつが大事か」
「大事じゃ」
「では、その大切な奴から切ってやる。
そなたはその後じゃ。
じっくり死に様を見てから死ぬがよい」
「そなたなどに我の気持ちがわかるか」
「わからんのお」
無表情のまま信長は刀を振り上げる。
その背景に暗黒の影のようなものがわきあがって見えた。
恐ろしさのあまりうごけない。
目に怪しい殺気がたぎる。
それでも、己が覚悟が無駄であっても、この身を投げださん。
元実は一歩前に進んだ。
信長は何の躊躇もなく刀を振り降ろす。
「もう、ひとりぼっちはいやじゃ」
耳をつんざくような氏真公の金切り声、元実の額から血を流れ落ちる。
元実の額の皮膚に信長の刀が少しめりこんでいた。
そこで刀は止まっていた。
「なんと言うた」
「ひとりぼっちはいやじゃ」
「そちはひとりぼっちか」
「元実がいるからひとりぼっちではない。
じゃか、我が家が隆盛たる時は皆々揉み手をして我を褒めそやし、
平伏してはお世辞を言うた。
誰も我が顔を見なんだ。
皆々、我の背後にある父上の顔とその後ろの倉の銭ばかり見ていた。
元実だけじゃ、我を見ていたのは」
「孤独か」
「身がねじ切れるほど孤独じゃ、
皆々本当の事を言わぬ。
真綿の中に針を隠し持ち、
物腰やわらかく近づいてくる。
皆々私利私欲を、我欲を通さんがためじゃ。
そうやって笑い顔の布袋をかぶって近づいてくる
嘘袋に囲まれ続ける者の気持ちがそなたに分かるか」
「……」
信長がゆっくりと元実の頭から刀を引きのけた。
そしてその切っ先を氏真公にむける。
元実は体中の渾身の気力を振り絞って、
氏真公と刀の間に入り、信長を睨み付けた。
信長は無表情のまま刀を振り上げる。
信長は刀を肩にかついだ。
「わかるぞ」
「そこもとほどの大身でも分かると言うか」
驚いて氏真公が叫ばれる。
「大身なればこそじゃ」
信長は氏真公より視線をそらし、天をあおぐ。
「我にも、平手、岩室という家臣らがいた……」
日輪の光が照り返して信長の目が光ったのが見えた。
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