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長靴おじさん と ハーレーおじさん
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毎朝、駅まで歩いて通勤する。
途中、1Fがコンクリート打ちっぱなしの駐車場 2F以上が居住区という、どこにでもあるマンションがある。
その駐車場の一画に、
白いランニングシャツ 五分丈の短パン 白いゴム長靴
地べたに置かれた小さなシルバーのラジカセ
ブルートゥースではない有線の細く長いコードが伸びたイヤホン
長靴おじさんだ。ロボットダンス(のつもり)を踊っている。
痙攣してるようにしか見えない。
ラッパーが肩に担ぎ韻を踏むでっかいラジカセにしてほしい。
コード邪魔にならないのかな?
今、風邪ひいたら大変だよ。
電車に乗る。皆マスクだ。冬なのに窓が開き、暖房が入っている。
最近は、マスクもカラフルになったな。
駅を降り、会社まで歩く。
どっどっどっどっ♪
ハーレーおじさんだ。
ジェットヘルを被り、後輪両サイドに革製のサドルバッグをつけた
ドロップハンドルのロード自転車が人波をすり抜ける というか人が避けて道ができる。
映画・十戒みたいだな。
ゴールドか。(いろいろなカラーのヘルメットを所有されている)
今日はいつもより声に気合が入ってるな。どっどっどっどっ♪
会社に着く。
いつも元気な挨拶をくれた守衛のおじさんはもういない。
個人別暗証番号をテンキーに打ち込む。
おはようございます は ピッピッピッピッ という電子音に変わった。
手のひらの静脈をスキャンし、入り口が開く。
手指のアルコール消毒を済ませ、サーモセンサーに体温をチェックされ、やっと会社にはいれる。
バッグを更衣室のロッカーに投げ入れ、首からIDカードをぶら下げる。
異常が日常へと化していく。
会社はどんどん淋しくなっていく。
途中、1Fがコンクリート打ちっぱなしの駐車場 2F以上が居住区という、どこにでもあるマンションがある。
その駐車場の一画に、
白いランニングシャツ 五分丈の短パン 白いゴム長靴
地べたに置かれた小さなシルバーのラジカセ
ブルートゥースではない有線の細く長いコードが伸びたイヤホン
長靴おじさんだ。ロボットダンス(のつもり)を踊っている。
痙攣してるようにしか見えない。
ラッパーが肩に担ぎ韻を踏むでっかいラジカセにしてほしい。
コード邪魔にならないのかな?
今、風邪ひいたら大変だよ。
電車に乗る。皆マスクだ。冬なのに窓が開き、暖房が入っている。
最近は、マスクもカラフルになったな。
駅を降り、会社まで歩く。
どっどっどっどっ♪
ハーレーおじさんだ。
ジェットヘルを被り、後輪両サイドに革製のサドルバッグをつけた
ドロップハンドルのロード自転車が人波をすり抜ける というか人が避けて道ができる。
映画・十戒みたいだな。
ゴールドか。(いろいろなカラーのヘルメットを所有されている)
今日はいつもより声に気合が入ってるな。どっどっどっどっ♪
会社に着く。
いつも元気な挨拶をくれた守衛のおじさんはもういない。
個人別暗証番号をテンキーに打ち込む。
おはようございます は ピッピッピッピッ という電子音に変わった。
手のひらの静脈をスキャンし、入り口が開く。
手指のアルコール消毒を済ませ、サーモセンサーに体温をチェックされ、やっと会社にはいれる。
バッグを更衣室のロッカーに投げ入れ、首からIDカードをぶら下げる。
異常が日常へと化していく。
会社はどんどん淋しくなっていく。
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