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108 俺の姫プレイと距離 side トモヤ
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<火曜日 23:48>
『──ガチャン』
僕は玄関のドアを閉める。
今しがたチヒロが家を出て行った。
玄関のドアを背にして、僕は動けない。
背中から小さく『コン』と音がした。
『トモヤ……またな』
チヒロの言葉が響く。
今すぐここを開けて、引き留めたい衝動に駆られた。
(チヒロ……チヒロ……)
お願い、行かないで。
縋りつきたい気持ちを、奥歯を噛んで殺す。
僕はメガネを右手で外して、ズルズルと座り込んだ。
「……きつ……っ」
こうなるんじゃないかって、心のどこかで感じていた。
チヒロは、自分の中にあるモヤモヤの正体を知りたくて『試し』でキスした……なんて言っていたけど、やはりあの時にはもう『好き』だったんだろう。
気になったら即行動のチヒロが、ずっとモヤモヤを抱えてる時点で、おかしいんだ。
レン本人に抱えたものを聞きに行かない時点で、おかしかったんだ。
(チヒロは……相手の反応が怖くて聞けなかった。でも、顔を見たら愛しさが溢れたんだ。ただ、自覚がなくて……気づいてないだけで)
溢れた気持ちが行動になって現れた。
僕にはそれがよく分かる。
(……だって、僕がそうだったから)
大好きなチヒロとの関係を壊したくなくて、勇気が持てなくて、でも気持ちが溢れて、寝ている君にキスをした。
あの日の僕と、あの時の君は、きっと同じだったんだ。
「っは……きっついなぁ……」
片膝に頭を乗せる。
チヒロがレンとセックスした。
それを聞いたとき、気が狂うかと思った。
君は僕のだ。
僕のものだと叫びたかった。
あのときは、顔に仮面を貼り付けて耐えた。
だって大好きな君が泣いたから。
苦しそうにして泣いていたから。
そして、いまはなによりも……。
『関係なく無いだろ! あの人がお前を傷つけるかもしれないのに、黙っていられるかよ!』
君の優しさがツラい。
優しさなんて見せないで、こっぴどく振ってくれれば良かったのに。
望みなんて欠片も残さずに、想いを断ち切ってくれれば良かったのに。
どうして、ナオキとのことまで心配するんだよ。
どうして、振った僕のことを気遣うんだ。
(ほんっと……チヒロらしくて、笑っちゃう)
本当に大好きな君で笑っちゃう。
僕はノロノロと立ち上がる。
お風呂に入れば、少しは気が晴れるかな……と思い、浴室へと向かった。
まだ温かくなっていない水を頭からかぶる。
「……っ」
小さな嗚咽はシャワーと共に流れていった。
**
お風呂から出てリビングに戻った。
テーブルの上には、僕とチヒロが使ったマグカップが残っている。
僕はそれをシンクに運んで、スポンジに洗剤をつけて洗う。
(買ったばかりだけど……もう、必要なくなっちゃったな)
チヒロのことを考えて買った犬柄のマグカップ。
先日、割れてしまった赤いカップと一緒に捨てるべきだろうか?
(君のことを想って買ったものなんて、きっと捨てるのが正解……なんだろうな)
ふっと自嘲の笑みがこぼれる。
僕はカップを軽く拭いて、食器棚の扉をあけると、棚の一番奥にしまった。
***
──五日後。
僕はナオキを呼び出した。
マンション前にアイツの車が止まる。
僕は助手席のドアを開けて、乗り込んだ。
「近いうちに連絡が来るだろうなと思ってましたが、結構早かったですね」
車が走り出し、直樹が声をかけてきた。
僕はコイツの顔を見ないで、外の景色を眺めながら話をする。
「お前、余計なことをチヒロに言っただろ」
「おや、なにかありましたか?」
「白々しい。どうせ分かってるんだろ」
信号が赤になって、車が止まる。
ナオキはその間にカーオーディオをいじったようで、音楽が流れ始めた。
「俺を呼んだってことは、チヒロ君に振られました?」
「…………」
「……そうですか。慰めましょうか?」
「いらないよ。誰が……お前なんか」
首都高を走る。
心地よい振動に揺られながら、僕は隣にいる男を恨んだ。
鈍いチヒロが自分の気持ちに気づくには、外側から何かしらの圧をかけるしかない。
そこに至る、きっかけを作る必要があるんだ。
そのことに気づいたとき、チヒロが直樹に会ったと言っていたことを思い出した。
コイツがチヒロに何かアクションを起こしたんだ。
「残念だなぁ。チヒロ君はキミをボロボロにしてくれなかったんですね。……中途半端な優しさはキツくないですか?」
「……元凶を作ったのは、どこの誰だよ」
「俺はただ後押しをしただけです。選んだのは彼ですよ」
「ほんと……お前って最悪だよ」
「まぁ、それは否定しません。でも、あのまま何もなければ、彼は気づかないんじゃないですか」
「…………」
僕はずっと外ばかり見ている。
直樹はそんな僕に勝手に話しかけてくる。
「朋也君。母親のありがたみを感じたことってありますか?」
「唐突に、なに?」
「いいから答えて下さい」
そう言われて僕は少し考える。
母親のありがたみ……と言われると。
「……家を出たあと……かな」
「そうですよね。家を出ると特に感じることが多い。ご飯だったり、掃除だったり、洗濯だったり、全ての事を自分でやるようになって、ようやくそのありがたみを感じる」
「……それがなに? なにが言いたいわけ?」
「人は、それを当たり前に受け取っている間は、その恩恵に気づきにくいものなんです。朋也君が振られた理由もきっとそこです。キミは彼に近すぎたんですよ」
ドキリと心臓が跳ねた。
チヒロとは、ゲームの付き合いはもう五年近く、その内、実際に会うようになってからは半年以上。
長い間、僕はずっとチヒロの隣にいた。
「電器屋で君達に会ったとき、ああ……チヒロ君は、こうやって朋也君に守られてきたんだと、すぐに理解しました。嫌いな俺に連絡してまで彼を守ったことも、伝えていないのでしょう?」
「……伝えてどうする。守ったんだから、好きになれとでも言うのか」
「言わなきゃ、なにも伝わりません。それにライバルがいる以上、武器にすべきだったのでは?」
ぐっと息が詰まる。
なにも伝わらない……それは確かにその通りだ。
でも、僕は別にチヒロに恩を売りたかった訳じゃない。
「だから、俺が後押ししたんです。結果としてレン君を選んだ。彼はどうやら、一度キミをなくさないと気づかない側の人間だったようです。ハッキリ言って彼は──愚か者ですね」
「チヒロのことを悪く言うなっ!!」
僕は隣で運転してる直樹に噛みついた。
直樹は前を見据えたまま、話を続ける。
「朋也君。俺と賭けをしませんか? この後、彼がキミを追いかけて来るかどうか。追いかけてきたら、キミの勝ち。追いかけてこなかったら、俺のものになるってことで」
「……既に振られているんだけど? 僕の方が不利すぎて、それは賭けとして成立しない」
「そうですか? これはかなりキミに有利な賭けだと思いますけどねぇ」
「もし本当にチヒロが追いかけて来てくれたとして……その場合、僕って振られ損じゃない? この痛みは、なんだったのさ」
「その痛みがなければ、ずっとチヒロ君は気づかないんですよ。キミのその痛みで彼が手に入るのなら、耐えられませんか?」
「…………」
「……諦めるには早すぎます。これからが勝負です。それにもし、彼が追いかけて来ないときは、そんなヤツはさっさと忘れるに限る。キミの魅力に気づかない人間に、これ以上、心も時間も割いてあげる必要なんてありません」
僕はまた窓の外を眺める。
直樹の言うことが、ジワジワとこの身に刺さった。
──チヒロとの距離が近すぎた。
──言わなきゃなにも伝わらない。
「朋也君。キミは良い子すぎたんです。もっと貪欲になるべきだ」
「……なんなのお前……意味が分からない。僕がチヒロに振られて、喜んでるんじゃないの?」
首都高をぐるりと回って、気づけば僕のマンション前に車が止まった。
直樹は胸ポケットから何かを取り出し、僕にそれを投げる。
これは……写真?
僕とチヒロが映っている写真だ。
「……その写真の朋也君を見たら、いいなと思ったんです。キミがとても良い顔をしていた。……もう少し見続けたいと思ったんですよ」
僕とチヒロが笑ってる。
「もし、ダメだったら俺とセックスしてください。久々にご褒美を貰ったせいか、身体が疼いてるんです」
「……絶対に嫌だ」
「じゃあ、頑張るしかないですよね? 俺が良い方法を教えてあげます──」
そう言って『良い方法』をコイツは語る。
そして直樹は僕を車から降ろすと、「それじゃ」と言って、そのまま去って行った。
(……本当になんなんだよ……お前のせいで、僕はチヒロに振られたのに。今度は応援……のつもりなのか?)
僕は家に戻るとキッチンへと向かった。
食器棚の扉を開いて、一番奥にしまった犬柄のマグカップを取り出す。
じっと見つめて、僕は犬の絵柄をそっと撫でるのだった。
『──ガチャン』
僕は玄関のドアを閉める。
今しがたチヒロが家を出て行った。
玄関のドアを背にして、僕は動けない。
背中から小さく『コン』と音がした。
『トモヤ……またな』
チヒロの言葉が響く。
今すぐここを開けて、引き留めたい衝動に駆られた。
(チヒロ……チヒロ……)
お願い、行かないで。
縋りつきたい気持ちを、奥歯を噛んで殺す。
僕はメガネを右手で外して、ズルズルと座り込んだ。
「……きつ……っ」
こうなるんじゃないかって、心のどこかで感じていた。
チヒロは、自分の中にあるモヤモヤの正体を知りたくて『試し』でキスした……なんて言っていたけど、やはりあの時にはもう『好き』だったんだろう。
気になったら即行動のチヒロが、ずっとモヤモヤを抱えてる時点で、おかしいんだ。
レン本人に抱えたものを聞きに行かない時点で、おかしかったんだ。
(チヒロは……相手の反応が怖くて聞けなかった。でも、顔を見たら愛しさが溢れたんだ。ただ、自覚がなくて……気づいてないだけで)
溢れた気持ちが行動になって現れた。
僕にはそれがよく分かる。
(……だって、僕がそうだったから)
大好きなチヒロとの関係を壊したくなくて、勇気が持てなくて、でも気持ちが溢れて、寝ている君にキスをした。
あの日の僕と、あの時の君は、きっと同じだったんだ。
「っは……きっついなぁ……」
片膝に頭を乗せる。
チヒロがレンとセックスした。
それを聞いたとき、気が狂うかと思った。
君は僕のだ。
僕のものだと叫びたかった。
あのときは、顔に仮面を貼り付けて耐えた。
だって大好きな君が泣いたから。
苦しそうにして泣いていたから。
そして、いまはなによりも……。
『関係なく無いだろ! あの人がお前を傷つけるかもしれないのに、黙っていられるかよ!』
君の優しさがツラい。
優しさなんて見せないで、こっぴどく振ってくれれば良かったのに。
望みなんて欠片も残さずに、想いを断ち切ってくれれば良かったのに。
どうして、ナオキとのことまで心配するんだよ。
どうして、振った僕のことを気遣うんだ。
(ほんっと……チヒロらしくて、笑っちゃう)
本当に大好きな君で笑っちゃう。
僕はノロノロと立ち上がる。
お風呂に入れば、少しは気が晴れるかな……と思い、浴室へと向かった。
まだ温かくなっていない水を頭からかぶる。
「……っ」
小さな嗚咽はシャワーと共に流れていった。
**
お風呂から出てリビングに戻った。
テーブルの上には、僕とチヒロが使ったマグカップが残っている。
僕はそれをシンクに運んで、スポンジに洗剤をつけて洗う。
(買ったばかりだけど……もう、必要なくなっちゃったな)
チヒロのことを考えて買った犬柄のマグカップ。
先日、割れてしまった赤いカップと一緒に捨てるべきだろうか?
(君のことを想って買ったものなんて、きっと捨てるのが正解……なんだろうな)
ふっと自嘲の笑みがこぼれる。
僕はカップを軽く拭いて、食器棚の扉をあけると、棚の一番奥にしまった。
***
──五日後。
僕はナオキを呼び出した。
マンション前にアイツの車が止まる。
僕は助手席のドアを開けて、乗り込んだ。
「近いうちに連絡が来るだろうなと思ってましたが、結構早かったですね」
車が走り出し、直樹が声をかけてきた。
僕はコイツの顔を見ないで、外の景色を眺めながら話をする。
「お前、余計なことをチヒロに言っただろ」
「おや、なにかありましたか?」
「白々しい。どうせ分かってるんだろ」
信号が赤になって、車が止まる。
ナオキはその間にカーオーディオをいじったようで、音楽が流れ始めた。
「俺を呼んだってことは、チヒロ君に振られました?」
「…………」
「……そうですか。慰めましょうか?」
「いらないよ。誰が……お前なんか」
首都高を走る。
心地よい振動に揺られながら、僕は隣にいる男を恨んだ。
鈍いチヒロが自分の気持ちに気づくには、外側から何かしらの圧をかけるしかない。
そこに至る、きっかけを作る必要があるんだ。
そのことに気づいたとき、チヒロが直樹に会ったと言っていたことを思い出した。
コイツがチヒロに何かアクションを起こしたんだ。
「残念だなぁ。チヒロ君はキミをボロボロにしてくれなかったんですね。……中途半端な優しさはキツくないですか?」
「……元凶を作ったのは、どこの誰だよ」
「俺はただ後押しをしただけです。選んだのは彼ですよ」
「ほんと……お前って最悪だよ」
「まぁ、それは否定しません。でも、あのまま何もなければ、彼は気づかないんじゃないですか」
「…………」
僕はずっと外ばかり見ている。
直樹はそんな僕に勝手に話しかけてくる。
「朋也君。母親のありがたみを感じたことってありますか?」
「唐突に、なに?」
「いいから答えて下さい」
そう言われて僕は少し考える。
母親のありがたみ……と言われると。
「……家を出たあと……かな」
「そうですよね。家を出ると特に感じることが多い。ご飯だったり、掃除だったり、洗濯だったり、全ての事を自分でやるようになって、ようやくそのありがたみを感じる」
「……それがなに? なにが言いたいわけ?」
「人は、それを当たり前に受け取っている間は、その恩恵に気づきにくいものなんです。朋也君が振られた理由もきっとそこです。キミは彼に近すぎたんですよ」
ドキリと心臓が跳ねた。
チヒロとは、ゲームの付き合いはもう五年近く、その内、実際に会うようになってからは半年以上。
長い間、僕はずっとチヒロの隣にいた。
「電器屋で君達に会ったとき、ああ……チヒロ君は、こうやって朋也君に守られてきたんだと、すぐに理解しました。嫌いな俺に連絡してまで彼を守ったことも、伝えていないのでしょう?」
「……伝えてどうする。守ったんだから、好きになれとでも言うのか」
「言わなきゃ、なにも伝わりません。それにライバルがいる以上、武器にすべきだったのでは?」
ぐっと息が詰まる。
なにも伝わらない……それは確かにその通りだ。
でも、僕は別にチヒロに恩を売りたかった訳じゃない。
「だから、俺が後押ししたんです。結果としてレン君を選んだ。彼はどうやら、一度キミをなくさないと気づかない側の人間だったようです。ハッキリ言って彼は──愚か者ですね」
「チヒロのことを悪く言うなっ!!」
僕は隣で運転してる直樹に噛みついた。
直樹は前を見据えたまま、話を続ける。
「朋也君。俺と賭けをしませんか? この後、彼がキミを追いかけて来るかどうか。追いかけてきたら、キミの勝ち。追いかけてこなかったら、俺のものになるってことで」
「……既に振られているんだけど? 僕の方が不利すぎて、それは賭けとして成立しない」
「そうですか? これはかなりキミに有利な賭けだと思いますけどねぇ」
「もし本当にチヒロが追いかけて来てくれたとして……その場合、僕って振られ損じゃない? この痛みは、なんだったのさ」
「その痛みがなければ、ずっとチヒロ君は気づかないんですよ。キミのその痛みで彼が手に入るのなら、耐えられませんか?」
「…………」
「……諦めるには早すぎます。これからが勝負です。それにもし、彼が追いかけて来ないときは、そんなヤツはさっさと忘れるに限る。キミの魅力に気づかない人間に、これ以上、心も時間も割いてあげる必要なんてありません」
僕はまた窓の外を眺める。
直樹の言うことが、ジワジワとこの身に刺さった。
──チヒロとの距離が近すぎた。
──言わなきゃなにも伝わらない。
「朋也君。キミは良い子すぎたんです。もっと貪欲になるべきだ」
「……なんなのお前……意味が分からない。僕がチヒロに振られて、喜んでるんじゃないの?」
首都高をぐるりと回って、気づけば僕のマンション前に車が止まった。
直樹は胸ポケットから何かを取り出し、僕にそれを投げる。
これは……写真?
僕とチヒロが映っている写真だ。
「……その写真の朋也君を見たら、いいなと思ったんです。キミがとても良い顔をしていた。……もう少し見続けたいと思ったんですよ」
僕とチヒロが笑ってる。
「もし、ダメだったら俺とセックスしてください。久々にご褒美を貰ったせいか、身体が疼いてるんです」
「……絶対に嫌だ」
「じゃあ、頑張るしかないですよね? 俺が良い方法を教えてあげます──」
そう言って『良い方法』をコイツは語る。
そして直樹は僕を車から降ろすと、「それじゃ」と言って、そのまま去って行った。
(……本当になんなんだよ……お前のせいで、僕はチヒロに振られたのに。今度は応援……のつもりなのか?)
僕は家に戻るとキッチンへと向かった。
食器棚の扉を開いて、一番奥にしまった犬柄のマグカップを取り出す。
じっと見つめて、僕は犬の絵柄をそっと撫でるのだった。
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