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◆番外編◆ 新年に訪れた神宮寺家で☓☓☓

#23

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結局あのまま寝起きの要さんによって、意地悪な言葉に攻め立てられ、言葉とは裏腹にゆるゆると時間をかけてじれったいくらいに可愛がってもらった私はいつしか深い眠りに堕ちてしまっていたようだった。

朝までぐっすりと寝入ってしまっていた私が次に目を覚ましたのは、ソファの上ではなくふかふかのベッドの布団の中で、勿論その隣には愛おしい旦那様である要さんの姿があって。

いつもの如く寝起きのいい要さんが先に起きていたようで、要さんは私の身体を腕枕したままで、寝起きでボーっとしたままでいる私の髪を愛おしそうに撫でたり、頬にそうっと優しい甘やかなキスを降らせてくれている。

徐々に覚醒していく頭の中では、昨夜の要さんとの情事のなんとも恥ずかしい映像が鮮明に蘇ってきてしまい。

たちまち私の全てを真っ赤に染め上げていく。

いくら離れだとは言え、家族全員が勢ぞろいしているご実家で、最初こそ声を必死に堪えてはいたけれど、途中からそんな余裕なんてなくなってしまったような気がする。

……というか、いつもよりもじれったくて緩やかだった筈の要さんの攻め立てに、ゆるゆると追い詰められて、気づけばじわじわと緩やかな快感に包み込まれてしまってて。

ただただ気持ち良すぎて、要さんにしがみついているのが精一杯で記憶が曖昧だけれど、そんな私が声を我慢できたとは到底思えない。

―ーそういえば、昨日、隼さんが要さんに余計なことをいう前、抱きとめてくてた時に耳打ちしてくれたっけ。

確か、意地悪な表情をした隼さんが、

『心配しなくても大丈夫ですよ? 毎年僕はこっちの本宅で寝起きしていますので、美菜さんの可愛い啼き声を聞くことはありませんからご安心ください』

とか言ってたから、その心配はないのかもしれないけれど。

でも、だからって、ここにはたくさんの使用人の方もいらっしゃる訳だし、誰かに聞かれている可能性は十二分にある訳で。

それを考えると恥ずかしさでどうにかなってしまうそうだ。

それなのに、要さんからはからかいの言葉がかけられて。

「美菜、どうした? そんなに真っ赤な顔をして、昨日俺に可愛がってもらったのを思い出して、また可愛がってほしくなってきたのか?」
「////……ち、違います」

もう恥ずかしくてどうしようもなかった私は逃げ込むようにして、要さんの胸にぎゅっとしがみついて顔を埋めて見られないようにすることしかできないでいた。

それを要さんは、嬉しそうな声音で、

「本当に美菜は出逢ったころと変わらないな? もう可愛くて可愛くてどうしようもなくて、食べてしまいたいくらいだ」

なんて冗談めかして言ってきたかと思えば、私のことを仰向けになった自身の逞しい胸に抱き上げて、優しく腕に包み込んでしばらくの間離してはくれなかった。
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