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◆番外編◆ 新年に訪れた神宮寺家で☓☓☓
#15
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かれこれ五分くらい経っただろうか。
もうお馴染みになってしまった可笑しなスイッチ全開の要さんの、意地悪な言葉と巧みな攻め立てにより、真っ赤になって見悶えさせられている私は、要さんの首にぎゅっとしがみついて、甘やかな愉悦に抗い続けている。
要さんとはぴったりとくっついているため、さっきから、要さんが意地悪なことを言うたびに、耳元から要さんの声がダイレクトに伝わってきて。
羞恥が煽られ身体は熱くなっていく一方で、今にも逆上せあがってしまいそうだ。
そんな私の鼓膜に、
「もうグチョグチョだな。こんなに濡れてるなら、指が二本、いや、四本くらい入りそうだな?」
なんて、とんでもないことを、独り言のように言ってきた要さんの声がダイレクトに響いてきた。
その時にはもう、要さんの複数の指が泥濘に触れていて。
――ええ!? ちょっと待って、そんなに一気に?
確かに、今までは、直接触れられてた訳じゃないから、そんなに強い刺激じゃなかったけど……。
そんなに一気に指で刺激されちゃったら、とてもじゃないけど、もうこれ以上声を抑えることなんてできそうにない。
――もしも誰かに聞かれちゃったら、恥ずかしくて顔なんて合わせらんないよ。
そこまで考えた瞬間、身体がぶるっと慄くように震え上がった。
青ざめた私が要さんをなんとかして阻止しようと必死な声を放つも、
「ちょっ……待って、要さ――ひゃあッ!?」
時すでに遅し、意地悪な要さんによって容赦なく泥濘の入り口を、恐らく四本の指で広げるようにして推し進められてしまい。
たちまち私の口からは短い嬌声が跳ね上がった。
それからも、可笑しなスイッチ全開になってしまっている要さんの意地悪な攻め立ては、緩まることなく続けられていて。
私は、甘すぎる愉悦に抗いつつ、要さんの首にしがみついて見悶えることしかできないでいる。
そんな状態が続いてしばらくすると、あんなに強いと思っていた刺激さえも、どういう訳かだんだんと物足りなくなってきた。
そういえばさっきから、浅いところばかりを指で掻き混ぜられているような気がしないでもない。
そう思うと不思議なもので、もう、指だけじゃ物足りなくてどうしようもなくて、速く要さん自身で満たしてほしいなんて思ってしまっている。
そんなことを思ってしまっていた私の耳朶を柔らかな唇で擽るようにして、啄んできた要さんからは、意地悪な口調で、
「美菜、もう指だけじゃ物足りないんじゃないのか?」
なんていう、またまた私の気持ちを見越したように、まるでエスパーじゃないかと思うような言葉がかけられてしまい。
「……ど、どうして……分かるん……ですか?」
今度は羞恥に悶えつつ、全身真っ赤にさせながら訥々と声を紡ぎだした私のことを、何を思ったのか、ぎゅうっと強く掻き抱くようにして抱きしめてきた要さん。
――急にどうしたんだろう?
要さんに抱きしめられた腕の中、私が首を傾げていると。要さんからは。
「こんなにも愛してやまない美菜に、”俺を速く欲しい”って言わせたくて、わざとそう仕向けていたからに決まってるだろう?」
少し拗ねたような口調で放たれた言葉が返ってきて。続け様に。
「美菜に嫌われるのが怖いクセに、隼にまで嫉妬して、少々やりすぎてしまったらしい。悪かった」
なんて、なにやら自嘲気味に、ボソッと呟きを落とした要さんの言葉に、私の胸はキュンと締め付けられてしまうのだった。
もうお馴染みになってしまった可笑しなスイッチ全開の要さんの、意地悪な言葉と巧みな攻め立てにより、真っ赤になって見悶えさせられている私は、要さんの首にぎゅっとしがみついて、甘やかな愉悦に抗い続けている。
要さんとはぴったりとくっついているため、さっきから、要さんが意地悪なことを言うたびに、耳元から要さんの声がダイレクトに伝わってきて。
羞恥が煽られ身体は熱くなっていく一方で、今にも逆上せあがってしまいそうだ。
そんな私の鼓膜に、
「もうグチョグチョだな。こんなに濡れてるなら、指が二本、いや、四本くらい入りそうだな?」
なんて、とんでもないことを、独り言のように言ってきた要さんの声がダイレクトに響いてきた。
その時にはもう、要さんの複数の指が泥濘に触れていて。
――ええ!? ちょっと待って、そんなに一気に?
確かに、今までは、直接触れられてた訳じゃないから、そんなに強い刺激じゃなかったけど……。
そんなに一気に指で刺激されちゃったら、とてもじゃないけど、もうこれ以上声を抑えることなんてできそうにない。
――もしも誰かに聞かれちゃったら、恥ずかしくて顔なんて合わせらんないよ。
そこまで考えた瞬間、身体がぶるっと慄くように震え上がった。
青ざめた私が要さんをなんとかして阻止しようと必死な声を放つも、
「ちょっ……待って、要さ――ひゃあッ!?」
時すでに遅し、意地悪な要さんによって容赦なく泥濘の入り口を、恐らく四本の指で広げるようにして推し進められてしまい。
たちまち私の口からは短い嬌声が跳ね上がった。
それからも、可笑しなスイッチ全開になってしまっている要さんの意地悪な攻め立ては、緩まることなく続けられていて。
私は、甘すぎる愉悦に抗いつつ、要さんの首にしがみついて見悶えることしかできないでいる。
そんな状態が続いてしばらくすると、あんなに強いと思っていた刺激さえも、どういう訳かだんだんと物足りなくなってきた。
そういえばさっきから、浅いところばかりを指で掻き混ぜられているような気がしないでもない。
そう思うと不思議なもので、もう、指だけじゃ物足りなくてどうしようもなくて、速く要さん自身で満たしてほしいなんて思ってしまっている。
そんなことを思ってしまっていた私の耳朶を柔らかな唇で擽るようにして、啄んできた要さんからは、意地悪な口調で、
「美菜、もう指だけじゃ物足りないんじゃないのか?」
なんていう、またまた私の気持ちを見越したように、まるでエスパーじゃないかと思うような言葉がかけられてしまい。
「……ど、どうして……分かるん……ですか?」
今度は羞恥に悶えつつ、全身真っ赤にさせながら訥々と声を紡ぎだした私のことを、何を思ったのか、ぎゅうっと強く掻き抱くようにして抱きしめてきた要さん。
――急にどうしたんだろう?
要さんに抱きしめられた腕の中、私が首を傾げていると。要さんからは。
「こんなにも愛してやまない美菜に、”俺を速く欲しい”って言わせたくて、わざとそう仕向けていたからに決まってるだろう?」
少し拗ねたような口調で放たれた言葉が返ってきて。続け様に。
「美菜に嫌われるのが怖いクセに、隼にまで嫉妬して、少々やりすぎてしまったらしい。悪かった」
なんて、なにやら自嘲気味に、ボソッと呟きを落とした要さんの言葉に、私の胸はキュンと締め付けられてしまうのだった。
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