上 下
228 / 427
一難去ったその後で

#13

しおりを挟む
その声の余韻が耳から消えてしまう前、私の腰の括れに手を回していた要さんが動くような気配がして、すぐ、バスローブが腰元辺りまでたくし上げられてしまっていた。

つい先ほどまで着けていた下着も、いつの間にやら太腿までずらされていて、たった今足首から器用に、するりと抜き取られてしまったようだ。

途端に、空気に晒されてしまった解放感と一緒に、要さんに全てを見られているのかと思うと、沸き起こる羞恥でおかしくなってしまいそうだ。

それなのに、ただ視線を向けられていると思うだけで、下腹部がキュンと疼いてしまう。

まるで、早くそこへ触れてほしいと言っているように、また蜜が沁みてきて、蜜口が泥濘んでいくのが嫌でも分かる。

その様の一部始終を要さんに見られているんだと思うと、また新たな蜜が沁みてくる。

それを要さんに、見透かしたように、

「どうした? 美菜、まだ触れてもいないのに、こんなに濡らして。そんなに俺に触れてほしいのか?」

意地悪な口調で指摘され、余計に羞恥が煽られる。

四つん這いになっている太腿がそれに耐えかねたようにぷるぷる震えてしまう。

そこをなおも、可笑しなスイッチ全開の要さんに、泥濘んだそこを確かめるようにして、お尻の膨らみを掴んで広げられてしまった。

もうそれだけで、泥濘んだそこが、早く触れてほしいと言わんばかりに、自分の意思とは関係なく、ひくついてしまうから堪らない。

「美菜が何も答えないから、美菜のピンク色で綺麗なナカがしびれを切らして、早く俺に触れてほしそうにひくついて、蜜を垂らしてるぞ? 美菜、どうなんだ? なんとか言ってみろ?」

要さんの言葉は、追い討ちをかけるように、ますます意地悪さを増していく。

「////」

いくら恥ずかしいとはいえ、このまま黙っていたら、もっと恥ずかしいことになりそうだ。

さっきおあいことか言ってたけど、こんなの、全然おあいこなんかじゃないし。

堪り兼ねた私は、

「は、早く触れてくださいっ!」

言い逃げるようにして放つと、仕返しとばかりに、目の前で悩ましく揺らめく要さんの元気な昂ぶりを、喉奥まで一気に口に含ませた。

たちまち、「……うっ」と、悩ましく艶かしい要さんの呻くような声が耳に届いた。

そのことで、立て続けに浴びせられていた羞恥が薄れたかのように、可笑しなスイッチが全開になってしまったらしい私は、意地悪で余裕綽々だった要さんへの反撃を開始するかのように。

滾るように熱い昂りの根本を手で押さえ、すぼめた唇で上下に抜き挿しを繰り返し、一心不乱に攻め立てた。

要さんの余裕なさげな吐息が漏れ聞こえてくるたび……

もっと、気持ちよくしてあげたい、余裕でなんか居られなくなればいい、そんな想いで、頭の中が埋め尽くされてゆく。

そんな私に、余裕をなくしかけていた要さんが、応戦するかのように、私の濡れそぼった花芯へと熱い舌を這わせて、舌先で巧みになぶるように攻め立ててくる。

同時に、泥濘んだそこへ中指を挿し入れられ、忙しなく何度も絶え間なく掻き混ぜられてしまえば……。

「――んっ!? あぁっ、んんっ」

ただでさえ大きな昂ぶりを口に含んでしまっている私は、苦しいほどの愉悦に襲われ、喘ぎ声が喉につっかえてしまうため、息も絶え絶えだ。

目には涙が滲み、その膜が膨らんで、徐々に視界が歪んでゆく。

しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

淫らな蜜に狂わされ

歌龍吟伶
恋愛
普段と変わらない日々は思わぬ形で終わりを迎える…突然の出会い、そして体も心も開かれた少女の人生録。 全体的に性的表現・性行為あり。 他所で知人限定公開していましたが、こちらに移しました。 全3話完結済みです。

狂愛的ロマンス〜孤高の若頭の狂気めいた執着愛〜

羽村美海
恋愛
 古式ゆかしき華道の家元のお嬢様である美桜は、ある事情から、家をもりたてる駒となれるよう厳しく育てられてきた。  とうとうその日を迎え、見合いのため格式高い高級料亭の一室に赴いていた美桜は貞操の危機に見舞われる。  そこに現れた男により救われた美桜だったが、それがきっかけで思いがけない展開にーー  住む世界が違い、交わることのなかったはずの尊の不器用な優しさに触れ惹かれていく美桜の行き着く先は……? ✦・━・✦・━・✦・━・✦・━・✦・━・✦・━・✦ ✧天澤美桜•20歳✧ 古式ゆかしき華道の家元の世間知らずな鳥籠のお嬢様 ✧九條 尊•30歳✧ 誰もが知るIT企業の経営者だが、実は裏社会の皇帝として畏れられている日本最大の極道組織泣く子も黙る極心会の若頭 ✦・━・✦・━・✦・━・✦・━・✦・━・✦・━・✦ *西雲ササメ様より素敵な表紙をご提供頂きました✨ ※TL小説です。設定上強引な展開もあるので閲覧にはご注意ください。 ※設定や登場する人物、団体、グループの名称等全てフィクションです。 ※随時概要含め本文の改稿や修正等をしています。 ✧ ✧連載期間22.4.29〜22.7.7 ✧ ✧22.3.14 エブリスタ様にて先行公開✧ 【第15回らぶドロップス恋愛小説コンテスト一次選考通過作品です。コンテストの結果が出たので再公開しました。※エブリスタ様限定でヤス視点のSS公開中】

イケメン彼氏は年上消防士!鍛え上げられた体は、夜の体力まで別物!?

すずなり。
恋愛
私が働く食堂にやってくる消防士さんたち。 翔馬「俺、チャーハン。」 宏斗「俺もー。」 航平「俺、から揚げつけてー。」 優弥「俺はスープ付き。」 みんなガタイがよく、男前。 ひなた「はーいっ。ちょっと待ってくださいねーっ。」 慌ただしい昼時を過ぎると、私の仕事は終わる。 終わった後、私は行かなきゃいけないところがある。 ひなた「すみませーん、子供のお迎えにきましたー。」 保育園に迎えに行かなきゃいけない子、『太陽』。 私は子供と一緒に・・・暮らしてる。 ーーーーーーーーーーーーーーーー 翔馬「おいおい嘘だろ?」 宏斗「子供・・・いたんだ・・。」 航平「いくつん時の子だよ・・・・。」 優弥「マジか・・・。」 消防署で開かれたお祭りに連れて行った太陽。 太陽の存在を知った一人の消防士さんが・・・私に言った。 「俺は太陽がいてもいい。・・・太陽の『パパ』になる。」 「俺はひなたが好きだ。・・・絶対振り向かせるから覚悟しとけよ?」 ※お話に出てくる内容は、全て想像の世界です。現実世界とは何ら関係ありません。 ※感想やコメントは受け付けることができません。 メンタルが薄氷なもので・・・すみません。 言葉も足りませんが読んでいただけたら幸いです。 楽しんでいただけたら嬉しく思います。

最後の恋って、なに?~Happy wedding?~

氷萌
恋愛
彼との未来を本気で考えていた――― ブライダルプランナーとして日々仕事に追われていた“棗 瑠歌”は、2年という年月を共に過ごしてきた相手“鷹松 凪”から、ある日突然フラれてしまう。 それは同棲の話が出ていた矢先だった。 凪が傍にいて当たり前の生活になっていた結果、結婚の機を完全に逃してしまい更に彼は、同じ職場の年下と付き合った事を知りショックと動揺が大きくなった。 ヤケ酒に1人酔い潰れていたところ、偶然居合わせた上司で支配人“桐葉李月”に介抱されるのだが。 実は彼、厄介な事に大の女嫌いで―― 元彼を忘れたいアラサー女と、女嫌いを克服したい35歳の拗らせ男が織りなす、恋か戦いの物語―――――――

ハメられ婚〜最低な元彼とでき婚しますか?〜

鳴宮鶉子
恋愛
久しぶりに会った元彼のアイツと一夜の過ちで赤ちゃんができてしまった。どうしよう……。

恋に異例はつきもので ~会社一の鬼部長は初心でキュートな部下を溺愛したい~

泉南佳那
恋愛
「よっしゃー」が口癖の 元気いっぱい営業部員、辻本花梨27歳  ×  敏腕だけど冷徹と噂されている 俺様部長 木沢彰吾34歳  ある朝、花梨が出社すると  異動の辞令が張り出されていた。  異動先は木沢部長率いる 〝ブランディング戦略部〟    なんでこんな時期に……  あまりの〝異例〟の辞令に  戸惑いを隠せない花梨。  しかも、担当するように言われた会社はなんと、元カレが社長を務める玩具会社だった!  花梨の前途多難な日々が、今始まる…… *** 元気いっぱい、はりきりガール花梨と ツンデレ部長木沢の年の差超パワフル・ラブ・ストーリーです。

小さなことから〜露出〜えみ〜

サイコロ
恋愛
私の露出… 毎日更新していこうと思います よろしくおねがいします 感想等お待ちしております 取り入れて欲しい内容なども 書いてくださいね よりみなさんにお近く 考えやすく

家族愛しか向けてくれない初恋の人と同棲します

佐倉響
恋愛
住んでいるアパートが取り壊されることになるが、なかなか次のアパートが見つからない琴子。 何気なく高校まで住んでいた場所に足を運ぶと、初恋の樹にばったりと出会ってしまう。 十年ぶりに会話することになりアパートのことを話すと「私の家に住まないか」と言われる。 未だ妹のように思われていることにチクチクと苦しみつつも、身内が一人もいない上にやつれている樹を放っておけない琴子は同棲することになった。

処理中です...