【R18】訳あり御曹司と秘密の契約【本編完結・番外編不定期更新中】

甘くて苦いビターチョコのように

#７

「……あぁ、分かった」

 私にアレを手中に納められてしまっているせいで、とうとう観念するしかない可哀想な副社長は返事を返してきた。

そして、フウと思い切るようにして大きく息を吐くと、

「……もっと、手の力を抜いて、上下にそのまま……ゆっくり……動かしてほしい」

そう言ってくると、私の頭の後ろを手でグイッと引き寄せて、吐息を感じるほどの至近距離から見詰てくる。 

「////」 

そんな副社長の表情には、余裕なんて少しもなくって、トロンと蕩けたような瞳は色っぽく潤みを帯びていて。 

そんな風に熱っぽく見詰められると、艶っぽい副社長の放つイロカに引き込まれてしまいそうで。 

言われるままに、恐る恐る手を動かしながら、思わずゴクリと喉を鳴らしてしまうと、

「俺も、美菜に触れたい。いいか？」 

そんなこと、今まで聞いてきたことなんかなかったのに、わざわざそう言われて。

私はバカ正直に、

「早く、触ってほしい」

なんて答えてしまうのだった。 

それを聞いた副社長は、恍惚な表情から一変、少しだけ困ったような表情を覗かせると、愛おしそうに潤んだ瞳を細めて。

さっきもしてくれたようなとっても優しい甘いキスをしてくれた。 

まるで、そのキスが合図だと言わんばかりに……。 

私の身体を背中から腰の窪みやお尻、太股のラインにかけて、厭らしい手つきで上下にゆっくりと優しく撫でまわし始めた。 

それだけでもう堪らなくて、

「……はぁ……んぅ……」 

鼻から抜けるような、悩ましい艶めいた甘い吐息が漏れてしまう。 

そんな私の反応を見ながら、柔らかな胸の膨らみを優しく包み込むと。

敏感な場所をワザと焦らすようにして掠めながら、じっくりと刺激されて、下腹部の奥の方がキュンと疼いてしまうから。 

それとともに、裂け目からはジンワリと蜜が溢れてくるのが自分でも分かる程みるみる潤い濡れてゆく。 

こうしてあっけなく、副社長によって、冷めかけていた筈の熱が完全に呼び戻されてしまったのだった。