【R18】ありえない恋。

episoudo:１５

#11

　それからは、もう、ただただ直樹の首にスガルように腕を絡ませて、甘ったるい嬌声と弾む吐息を零し続けることしかできないでいた。


「……愛っ、……っはぁ、はぁ」
「……な、おっ、っきぃ……あっ……はぁ……アンッ」


　私の腰に手を食い込ませるようにしてキツく掴んで、休むことなく激しく打ちつけるように揺すり続ける直樹の切羽詰まったような声色と、悩ましげに歪めるその表情に、直樹が腰を突き上げる度に、突かれた最奥がキュンと甘く疼いてしまうから、堪らない気持ちになってくる。

　私よりも大人で、いつも余裕があって、優しく気遣ってくれる直樹のこんなにも余裕のない姿を見るのは初めてで。

　そんな必死になって腰を振り続ける直樹がどうしようもなく愛しくて、ずっとこのまま直樹と繋がったままでいられればいいのに、なんて思ってしまう。


「直っ、樹ぃ、……だ、いっ、すき」


　もう、どうしようもないくらい好きで、好きで、どうしたらいいか分からないくらい好きで。

　……そんな想いが、次から次に溢れて止まらない。


「っはぁ……愛ぃ、あ、い、してるっ……はぁっ…ぁあああっ……」


　そんな私の想いに応えてくれた瞬間、私の中の直樹も熱く弾けて、熱い想いと一緒にその全てを溢れさせた。

　途端に、今まで感じたこともないような幸福感に襲われて、直樹と交じり合ったまま蕩けてしまいそうだ。

　その後も、私の中で弾けた筈の直樹の熱い昂ぶりは、少っしも冷めることはなくって。


「愛と離れたくない」


　私の耳元に熱い唇を寄せて甘く囁いてくると、深く繋がったままの状態で、私のことをギュッと抱きしめたまんま、腰を更に深く押し付けてくる直樹。

　まるで、小さな子供が駄々をこねて我儘を言ってるようで。

　そんな風に甘えてくる直樹に、ますます愛しさは増すばかりで……。

　たちまち繋がったところがキュンと甘く疼いてしまうからもう一ミリだって離れることなんてできそうにない。


「私も。もっとメチャクチャにしてほしいって思うくらい、直樹が好き」


　そう言って、直樹の背中にしがみつく腕に更に力を込めて抱き着いて、直樹の胸に顔を埋めると。


「あー、もう、そんなこと言われたら、ヤバいだろ？」


　途端に、とっても困ったような声を響かせる直樹。

　でも、それは一瞬で、私の腰をもっと強く引き寄せると、


「もう、一生放してやらない」


　今度は真剣な声色で宣言すると、その想いごと刻み込むようにして、そのまま首筋にキツく口づけて強く吸い付いてくる。

　もう、それからは、ここが病室だなんてことも忘れて、互いの想いを確かめ合うようにして、いつまでも抱き合ったままでいた。

　私たち二人に、これから立ちはだかる大きな試練が待ち構えているなんて知らずに……。