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episoudo:5
#1 *松岡直樹side*
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相川の言葉が気になってはいたものの、相川の誘いを断ることもなく、連絡先まで交換していた黒木。
それにいつも俺には、ツンケンした態度で突っかかってばっかだし。
オマケに、嫌悪感丸出しで”セクハラ上司”とまで言われてしまっている俺。
まさかそんな黒木が、俺のことを好きだなんて、そんなことある筈ないとしか思えないでいた。
そんな数日を過ごしていた俺は、金曜の午後になって試験室の佐川さんに
『仕事ばっかしてると、早死にするぞ? たまには息抜きがてら、師匠に差し入れでも持って来いよ』
そう言われて。
確かに出張から帰ってからというもの、色々あって疲れも溜まっていたため、素直に師匠の言うことに従って、佐川さんの好きな甘いケーキを手土産に、食後のコーヒーを飲みに来ていた。
「そういえば、お前の部下のいつも威勢のいいお嬢ちゃん。最近、なんか元気がないみたいだけど、なんかあったのかな~?
この前なんてさぁ、美味いランチ食べた後だってのに、ケーキやけ食いしてたし……。お前、部下をこき使ってんじゃねぇの?」
いつものように、甘ったるいケーキを美味そうに味わいながら、あ!そうだ!って感じで、何かを思い出したって表情をした佐川さんの口からは、気になるワードが飛び出してきた。
いつもの佐川さんらしい、オチャラケた口調ではあったが、佐川さんはどこか心配そうで……。
まるで、娘のことを心配する父親のように見えてしまって。
「はぁ!? 佐川さん、何いってんすか? 冗談やめて下さいよ。んなことしてませんって」
「ハハ、そんなにムキになんなくても解ってるって。でも、最近、なんかお嬢ちゃん元気なくてさぁ、張り合いなくて寂しいんだよ……。お前も上司なんだし、ちゃんと部下のこと見ててやんなきゃダメだぞ? 特に、あのお嬢ちゃんは、素直になれない”ツンデレ天邪鬼”なんだからな?」
「フッ、ツンデレ天邪鬼って。上手いこと言いますね?」
「お前なぁ? 呑気に笑ってるけど……。
あーいう普段強がってばっかで、弱音吐かないヤツほど繊細で打たれ弱いなんだからな?」
いつものように、佐川さんと冗談めかして言い合ってはいたものの、頭には、酔った黒木が見せた弱々しいアイツの姿がチラついて。
せっかく、黒木のことを自己完結させて、考えないようにしてたっていうのに……。
また、黒木のことが気になってしまって、頭の中をそのことで占領されることになってしまった。
それにいつも俺には、ツンケンした態度で突っかかってばっかだし。
オマケに、嫌悪感丸出しで”セクハラ上司”とまで言われてしまっている俺。
まさかそんな黒木が、俺のことを好きだなんて、そんなことある筈ないとしか思えないでいた。
そんな数日を過ごしていた俺は、金曜の午後になって試験室の佐川さんに
『仕事ばっかしてると、早死にするぞ? たまには息抜きがてら、師匠に差し入れでも持って来いよ』
そう言われて。
確かに出張から帰ってからというもの、色々あって疲れも溜まっていたため、素直に師匠の言うことに従って、佐川さんの好きな甘いケーキを手土産に、食後のコーヒーを飲みに来ていた。
「そういえば、お前の部下のいつも威勢のいいお嬢ちゃん。最近、なんか元気がないみたいだけど、なんかあったのかな~?
この前なんてさぁ、美味いランチ食べた後だってのに、ケーキやけ食いしてたし……。お前、部下をこき使ってんじゃねぇの?」
いつものように、甘ったるいケーキを美味そうに味わいながら、あ!そうだ!って感じで、何かを思い出したって表情をした佐川さんの口からは、気になるワードが飛び出してきた。
いつもの佐川さんらしい、オチャラケた口調ではあったが、佐川さんはどこか心配そうで……。
まるで、娘のことを心配する父親のように見えてしまって。
「はぁ!? 佐川さん、何いってんすか? 冗談やめて下さいよ。んなことしてませんって」
「ハハ、そんなにムキになんなくても解ってるって。でも、最近、なんかお嬢ちゃん元気なくてさぁ、張り合いなくて寂しいんだよ……。お前も上司なんだし、ちゃんと部下のこと見ててやんなきゃダメだぞ? 特に、あのお嬢ちゃんは、素直になれない”ツンデレ天邪鬼”なんだからな?」
「フッ、ツンデレ天邪鬼って。上手いこと言いますね?」
「お前なぁ? 呑気に笑ってるけど……。
あーいう普段強がってばっかで、弱音吐かないヤツほど繊細で打たれ弱いなんだからな?」
いつものように、佐川さんと冗談めかして言い合ってはいたものの、頭には、酔った黒木が見せた弱々しいアイツの姿がチラついて。
せっかく、黒木のことを自己完結させて、考えないようにしてたっていうのに……。
また、黒木のことが気になってしまって、頭の中をそのことで占領されることになってしまった。
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