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#6 不埒な純愛 

#17

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 そうは意気込んでみたものの、こんなの無謀だって自分でも思う。

 それでも、窪塚が画像で脅してセフレにしたいって思ったくらい、こんなにも身体の相性がいい訳だし。

 それ故に、窪塚が我を忘れて暴走してしまうくらい、私のことを女として見てくれてるってことなんだから、可能性はゼロではないはず。

 さっきまであんなに気落ちしてたクセに、無自覚天然女ったらしの窪塚の気遣いのお陰で、ようやくヤル気を十二分に漲らせ、希望まで見いだしている。

 今はセフレでしかない窪塚のことをなんとかして振り向かせてやる。という、決意を固めていたところ。

 私のことを組み敷いたままだった窪塚がもう限界だったようで。

「わかったら再開するぞ。でないとそろそろキツい」

 余裕なさげな窪塚が切羽詰まったようにそう言ってくるなり、端正な顔を悩ましげに歪ませた。かと思った刹那、いきなりツンと主張したままだった私の無防備な胸の先端に強い力でむしゃぶりつかれてしまっては、私にはもうどうすることもできない。

「あっ、ちょっ……待っーーあぁっ、やぁンッ!」

 ただただ窪塚の背中に必死になって腕を伸ばしてしがみつき、身悶えるような強烈な快感に抗い続けることしかできないでいる。

「……あぁっ、はぁン……ヤッ……んんぅ」

 その間も、欲情に支配された獣と化して、胸をねっとりと執拗に、唇と舌とで巧みに攻め立てつつも、もう片方の胸の膨らみを余裕なく手で鷲掴んでいやらしく揉みしだかれて。

 辺りに響き渡る、じゅるチュパッ、じゅぶっじゅるる、というなんとも聞くに堪えないような淫猥な水音に紛れ、自分の放ったものとは思えないようなはしたない喘ぎ声を息も絶え絶えに繰り返し放つことしかできないでいる。

「あぁんッ……ふぅうん……はぁ……やぁあんッ!」

 それらの動きと連動して、窪塚が一心不乱に絶えることなく、巧みな腰遣いで蜜路の弱いポイントばかりを強く擦って穿つようにして激しく突き上げてくる。

 尚も猛りに猛った肉棒の括れた先端で抉るかのように、凄まじい速さで抽挿を繰り出されてしまっては、迫りくるなんとも甘やかで強烈な快感に抗おうにも抗いようがなかった。

 どれくらいの間そうされていただろうか……。

 薄れゆく意識のなかで、いよいよ絶頂が近いのか、獣の放つ咆哮のような呻き声を放った窪塚が最後の力を振り絞るようにして怒濤の抽挿を繰り出してきた。

 頭の片隅で、ようやくこの逃げ場のない凄まじい快楽から解放されるんだと溢れかえった涙の雫を零しながらにホッとする間もなく。

 あたかも熱に浮かされたように幾度も幾度も私の名前を窪塚に呼び捨てで呼ばれ。

「んぁ……くぅ、ふうぅ……りんっ、りんッ……り、ん……ッ」

 たちまち、私の身も心も凄まじい愉悦に見舞われてしまう。

「イ……くっ、いっ、あッ、ひゃッ、んん~~っ!?」
「……っ、くぅ、あぁッ!」

 すぐに絶頂を迎えてしまった私の後を追うようにして、ほぼ同時に絶頂を迎えたらしい窪塚が膣内で熱い精をドクドクと激しく迸らせる。

 その感覚を、薄い皮膜越しに感じながら、窪塚の武者震いの如く、ぶるぶると打ち震える身体に強い力でぎゅうぎゅうに抱き込まれ。

 まだまだ物足りないとばかりに、熱烈なキスの嵐を繰り出してきた窪塚の巧みな舌遣いに、身も心もすべてを余すことなくとろっとろに蕩かされ、なんとも甘やかな夢心地のなか私は意識を手放してしまっていた。

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