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こちらはシェルター村です。
ここがギルドですね!
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連れられてやってきたギルドという場所。
美少女曰く、ここは仕事申請や仲間を集めるときに来る場所らしい。
「あのー」
「何?」
「名前聞いてなかったんだけど。聞いても良い?」
「え?ああ。エイルよ。エイル。貴方は?」
「俺は大和尚也。尚也でいいです」
「ナオヤ?やっぱり名前も珍しいわね」
日本の名前だからな。珍しくても、理解できる。
「普通、自分の役職を知っているのが常識だけど……。ナオヤは自分の役職を知らないのよね」
「そうですね……」
「いい加減敬語やめなさいよ」
「あ、うん」
エイルがけらけらと笑う。その表情に少しドキッとしてしまった。なんだよ。なんな顔見たことねぇ。
「じゃあ、まずは受付で役職申請しましょうか。精霊使いだからきっとすぐに申請は終わるはず」
「精霊使いってどんな役職なの?」
「え?えっと……基本的には召喚獣の操りが主ね。私の召喚獣は光属性のルフィア。名前を呼んだら出てきてくれるの。ルフィア」
「はいはーい!」
エイルの肩からぴょこんと動物らしきものが出てきた。
え、何これ。耳は猫のようにとんがっているのに、尻尾はウサギのように短い。しかも喋るし。何だこれ。
「ルフィアとはこのギルドで出会ったの。私が10歳の頃よ。ねぇ、ルフィア」
「ああ。思い出すなぁ。あの頃のエイルはまだまだ小さくて可愛かったな」
ルフィアと呼ばれる小動物が思い出に耽っている。
「てことで、あなたもルフィアみたいな召喚獣を見つけるためにまずは申請よ」
「受付に行けばいいのか?」
「ええ。そうすれば申請が出来るはずよ」
「じゃあ行くか」
俺たちは受付に向かった。ギルドは色々な人が色々な話をしていて面白い。中には酒を酌み交わす人もいてここは居酒屋かと突っ込みたくなる。
「すみません。精霊使いの申請をしたいのですが」
エイルが先陣を切って出た。受付のお姉さんがニコニコしながら聞いている。
「精霊使いの申請ですね。それでは、こちらの水晶に手をかざしてください」
「分かりました。ナオヤ。手をかざして」
「あ、分かった」
手をかざすと水晶はキュイーンと音をたてて、回りだした。
「うわっ!?」
「動かないでください。そのままで……」
受付のお姉さんに手を掴まれる。
手を掴まれると身動きが取れない。少し強引すぎないか……?
「はい。完了しました。もう手を放していただいて大丈夫ですよ」
「ありがとうございます」
「精霊使いの申請が完了しましたので、いくつかの注意を申し上げます」
それから、いくつかの注意のような要点のようなものを話された。
・精霊使いは最初から年収が5億ではない。レベル1からなので年収は100万くらい。
・召喚獣は1人につき1匹まで。それ以上は持ってはならない。
・自分の属性によって召喚獣の属性も変わる。
・属性は1つしか持つことができない。
・召喚獣は自分で見つけること。
この5つだそうだ。年収が5億ではないということにそれ相応のショックを受けた。
「ざっと説明はこんな感じですね。何か質問等はございますか?」
「いえ、大丈夫です」
説明が終わり、申請も終わったのでとりあえずギルドにあった椅子に腰かけた。エイルも向かいの席にストンと座っている。
「申請も終わったし、次は仲間集めね。まず、召喚獣を探したいところだけど……。ギルドで出会える事もあるし、ダンジョンに行って出会うしかないときもあるわ」
なるほど……。でもダンジョンに今は行けない(らしい)ので、まずはギルドで探してみることにした。
「どうやって出会うんだ?召喚獣には」
「基本的にはポスターが一番目を惹くけど、召喚獣は文字が読めないのもいるし……。でも私とルフィアはポスターで知り合ったわ」
難しそうだ……。しかし、召喚獣は仲間を集めてからでも遅くはないと知ったのでとりあえず後回しにすることにした。まあ、何事も後回しは良くないのだが。
「仲間探しはポスターが9割を占めるわ。早速ポスター書くわよ!」
「ええ!?」
そんないきなり?まだポスター用の紙もないのに。すると、どこから持ってきたのか知らないがエイルは紙を何枚かとペンを用意していた。
「えーと。どうやって書こうかしら。私が書くから書く内容はナオヤが考えて」
「俺!?文章力ねぇんだよな。こーゆー仕事苦手」
「はい。早く考える!」
「はぁ……。分かったよ」
『仲間募集!
精霊使いの2人と共にクエスト討伐を目指そう!
募集条件
精霊使い以外の職業
レベル20以上』
エイルが書いた文字は象形文字のようなぐにゃぐにゃしたものでとてもではないが読める気がしなかった。
「これで本当に仲間が集まるのか?」
「集まるに決まってるじゃない!そう信じないとメンタルが折れそうだわ」
え、そこの問題?メンタルとかいう問題なんだ。
「じゃあ次に召喚獣募集のポスターね」
「おう」
ポスターを書こうとしたその瞬間足に何か当たったような気がした。
「?」
俺は気にもせずポスターを書いていたがまさかあんなことにあるなんて。
そう、そいつは5分後の俺の召喚獣だったのだ。
美少女曰く、ここは仕事申請や仲間を集めるときに来る場所らしい。
「あのー」
「何?」
「名前聞いてなかったんだけど。聞いても良い?」
「え?ああ。エイルよ。エイル。貴方は?」
「俺は大和尚也。尚也でいいです」
「ナオヤ?やっぱり名前も珍しいわね」
日本の名前だからな。珍しくても、理解できる。
「普通、自分の役職を知っているのが常識だけど……。ナオヤは自分の役職を知らないのよね」
「そうですね……」
「いい加減敬語やめなさいよ」
「あ、うん」
エイルがけらけらと笑う。その表情に少しドキッとしてしまった。なんだよ。なんな顔見たことねぇ。
「じゃあ、まずは受付で役職申請しましょうか。精霊使いだからきっとすぐに申請は終わるはず」
「精霊使いってどんな役職なの?」
「え?えっと……基本的には召喚獣の操りが主ね。私の召喚獣は光属性のルフィア。名前を呼んだら出てきてくれるの。ルフィア」
「はいはーい!」
エイルの肩からぴょこんと動物らしきものが出てきた。
え、何これ。耳は猫のようにとんがっているのに、尻尾はウサギのように短い。しかも喋るし。何だこれ。
「ルフィアとはこのギルドで出会ったの。私が10歳の頃よ。ねぇ、ルフィア」
「ああ。思い出すなぁ。あの頃のエイルはまだまだ小さくて可愛かったな」
ルフィアと呼ばれる小動物が思い出に耽っている。
「てことで、あなたもルフィアみたいな召喚獣を見つけるためにまずは申請よ」
「受付に行けばいいのか?」
「ええ。そうすれば申請が出来るはずよ」
「じゃあ行くか」
俺たちは受付に向かった。ギルドは色々な人が色々な話をしていて面白い。中には酒を酌み交わす人もいてここは居酒屋かと突っ込みたくなる。
「すみません。精霊使いの申請をしたいのですが」
エイルが先陣を切って出た。受付のお姉さんがニコニコしながら聞いている。
「精霊使いの申請ですね。それでは、こちらの水晶に手をかざしてください」
「分かりました。ナオヤ。手をかざして」
「あ、分かった」
手をかざすと水晶はキュイーンと音をたてて、回りだした。
「うわっ!?」
「動かないでください。そのままで……」
受付のお姉さんに手を掴まれる。
手を掴まれると身動きが取れない。少し強引すぎないか……?
「はい。完了しました。もう手を放していただいて大丈夫ですよ」
「ありがとうございます」
「精霊使いの申請が完了しましたので、いくつかの注意を申し上げます」
それから、いくつかの注意のような要点のようなものを話された。
・精霊使いは最初から年収が5億ではない。レベル1からなので年収は100万くらい。
・召喚獣は1人につき1匹まで。それ以上は持ってはならない。
・自分の属性によって召喚獣の属性も変わる。
・属性は1つしか持つことができない。
・召喚獣は自分で見つけること。
この5つだそうだ。年収が5億ではないということにそれ相応のショックを受けた。
「ざっと説明はこんな感じですね。何か質問等はございますか?」
「いえ、大丈夫です」
説明が終わり、申請も終わったのでとりあえずギルドにあった椅子に腰かけた。エイルも向かいの席にストンと座っている。
「申請も終わったし、次は仲間集めね。まず、召喚獣を探したいところだけど……。ギルドで出会える事もあるし、ダンジョンに行って出会うしかないときもあるわ」
なるほど……。でもダンジョンに今は行けない(らしい)ので、まずはギルドで探してみることにした。
「どうやって出会うんだ?召喚獣には」
「基本的にはポスターが一番目を惹くけど、召喚獣は文字が読めないのもいるし……。でも私とルフィアはポスターで知り合ったわ」
難しそうだ……。しかし、召喚獣は仲間を集めてからでも遅くはないと知ったのでとりあえず後回しにすることにした。まあ、何事も後回しは良くないのだが。
「仲間探しはポスターが9割を占めるわ。早速ポスター書くわよ!」
「ええ!?」
そんないきなり?まだポスター用の紙もないのに。すると、どこから持ってきたのか知らないがエイルは紙を何枚かとペンを用意していた。
「えーと。どうやって書こうかしら。私が書くから書く内容はナオヤが考えて」
「俺!?文章力ねぇんだよな。こーゆー仕事苦手」
「はい。早く考える!」
「はぁ……。分かったよ」
『仲間募集!
精霊使いの2人と共にクエスト討伐を目指そう!
募集条件
精霊使い以外の職業
レベル20以上』
エイルが書いた文字は象形文字のようなぐにゃぐにゃしたものでとてもではないが読める気がしなかった。
「これで本当に仲間が集まるのか?」
「集まるに決まってるじゃない!そう信じないとメンタルが折れそうだわ」
え、そこの問題?メンタルとかいう問題なんだ。
「じゃあ次に召喚獣募集のポスターね」
「おう」
ポスターを書こうとしたその瞬間足に何か当たったような気がした。
「?」
俺は気にもせずポスターを書いていたがまさかあんなことにあるなんて。
そう、そいつは5分後の俺の召喚獣だったのだ。
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