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こちらは現実世界です。
非日常
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日常は嫌いだ。何もないのはただ退屈なだけだから。
だから、俺は毎日違ったことをする。学校からの帰り道を別のルートで帰るとか、話したことない人と話すとか。
どんな些細なこともでもいい。とりあえず、違ったことをするのだ。それが何よりも面白い。
変なヤツだなとか思ってもらって構わない。だって変なヤツだから。自分が面白いと思うものを進んでやっているだけだ。何が悪い。
しかし、事件は突然にやってきた。
「あぁ。このゲーム飽きちまったな……」
学校から帰り、部屋でゲームをしていた。
画面にはゲームクリアの文字。これでクリアするの何回目だろう……。いい加減飽きた。
「コンビニでも行くか……気分転換に」
俺は財布の中に1000円札を入れ、部屋を出た。
家を出ると、もう辺りは薄暗く少し早い秋の訪れを感じさせた。
人通りの少ない道を進みコンビニに着くと、やはり客はいなかった。
ぃらしゃいませー……。と気だるそうな店員がそう呟く。
新発売でてねぇかな……。いっつも同じような商品が並んでいてつまらない。
漫画も新刊はなしか。まあ、夜中ともなればそんなに品揃えも良くはないよな。
俺は仕方なく、前々から気になっていたポテチとコーラをレジへ持っていった。
「ぁっしたー」
ありがとうございましたもロクに言えねぇのか。少し苛立ちを覚えつつ、帰り道を歩いた。
少し近道で帰るか。来た道とは違う方向で家へ向かう。
……こんな夜中にも出歩く人他にもいるんだな。まあ、俺だけじゃないか。特に気にもとめず、そのまま歩いていた。
その時、まさにその時だった。
「っ!?」
腹に鈍い痛みがはしった。触ってみると出刃庖丁のようなものが腹に刺さっている。
……通り魔だ。そう気付いた時には体は言うことをきかなかった。
俺はただ呆然と星の輝く空を見上げているしかなかった。
ああ。もう終わりか。早かったな。俺の人生。
走馬灯のようなものが見え始めた時、一瞬通り魔の顔が歪んでいるように見えた。
あいつ……。何考えてやがるんだ。
こうして俺の人生はあっけなく終わってしまったのだ。
だから、俺は毎日違ったことをする。学校からの帰り道を別のルートで帰るとか、話したことない人と話すとか。
どんな些細なこともでもいい。とりあえず、違ったことをするのだ。それが何よりも面白い。
変なヤツだなとか思ってもらって構わない。だって変なヤツだから。自分が面白いと思うものを進んでやっているだけだ。何が悪い。
しかし、事件は突然にやってきた。
「あぁ。このゲーム飽きちまったな……」
学校から帰り、部屋でゲームをしていた。
画面にはゲームクリアの文字。これでクリアするの何回目だろう……。いい加減飽きた。
「コンビニでも行くか……気分転換に」
俺は財布の中に1000円札を入れ、部屋を出た。
家を出ると、もう辺りは薄暗く少し早い秋の訪れを感じさせた。
人通りの少ない道を進みコンビニに着くと、やはり客はいなかった。
ぃらしゃいませー……。と気だるそうな店員がそう呟く。
新発売でてねぇかな……。いっつも同じような商品が並んでいてつまらない。
漫画も新刊はなしか。まあ、夜中ともなればそんなに品揃えも良くはないよな。
俺は仕方なく、前々から気になっていたポテチとコーラをレジへ持っていった。
「ぁっしたー」
ありがとうございましたもロクに言えねぇのか。少し苛立ちを覚えつつ、帰り道を歩いた。
少し近道で帰るか。来た道とは違う方向で家へ向かう。
……こんな夜中にも出歩く人他にもいるんだな。まあ、俺だけじゃないか。特に気にもとめず、そのまま歩いていた。
その時、まさにその時だった。
「っ!?」
腹に鈍い痛みがはしった。触ってみると出刃庖丁のようなものが腹に刺さっている。
……通り魔だ。そう気付いた時には体は言うことをきかなかった。
俺はただ呆然と星の輝く空を見上げているしかなかった。
ああ。もう終わりか。早かったな。俺の人生。
走馬灯のようなものが見え始めた時、一瞬通り魔の顔が歪んでいるように見えた。
あいつ……。何考えてやがるんだ。
こうして俺の人生はあっけなく終わってしまったのだ。
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