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会話のみ
しおりを挟む「私と付き合ってください!」
「一つ確認したいんだけどいいかな?」
「はい!」
「君は今まで、何人に告白をしてきた?」
「えっと、3人です!」
「それで、成就したのはそのうち何人だ?」
「ゼロです!」
「ということは、君は振られる傷心の痛さを3回も味わっているということだね?」
「そうなります!」
「なのに、なぜ今回、僕に告白をしてきた?」
「好きだからです!他に説明のしようがありません!」
「でも、仮に君がこの場で僕に振られたとしても、君はまた新しい想い人を見つけ、その人のところへ告白をしに行くのではないか?」
「多分そうだと思います!」
「潔いな」
「ですが先輩!もし私がここで振られたとしたならば、私は立ち直るのに2か月以上はかかる自信があります!」
「というと?」
「その2か月間、私は仕事も私生活もろくに手がつかず、抜け殻のように生きることでしょう!」
「ほう」
「ですので!仮にここで先輩が私を振った場合、先輩は一人の人間の2か月間という人生の中の貴重な時間を奪うと同等の行為をすることになるのです!」
「なるほど。それはいかんな」
「なので!今回は!私の告白を!!受け止めてはもらえないでしょうか!」
「最後にもう一つだけ確認しても良いか?」
「なんでしょう!」
「君、告白するのではなく、告白をされたことは?」
「学生の頃に2回あります!」
「その2回の内、承諾したことは?」
「ありません!」
「なるほど。では、君は振る側の気持ちも理解していると考えていいのだね?」
「はい!」
「では、その時の君の心境を、35文字以上50文字以内で答えてくれないか?」
「『恋愛対象として見ていない人間からの告白ほどありがたくも反応に困ることはない』!」
「模範のような答えだ」
「あの!先輩!差し出がましいようで誠に申し訳ないですが!お返事をいただいてもよろしいでしょうか!」
「ふむ。そうだな。では、答えるとしようか」
「お願いします!」
「あの人、さっきから一人で何してるのかしら?」
「さっきは『お願いします!』とか急に大きい声を出したと思ったら、ブツブツと話し出したり…。気味が悪いわ」
「あまり見ない方がいいわね」
「それにしても…かれこれ2時間もああしてるわ…」
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