魔術が使えないから家を追放されたけど、S級魔術『キス魔』に目覚めたので、ハーレムを楽しみながら帝国を掌握したいと思います〜

 誰でも魔術が使える世界で、たった1人魔術が使えない、ドスケベで野心家な少年―フィリ・シュバルージェがいた。

 フィリは魔術が使えないせいで両親どころか、家の使用人にまで蔑まれ、おまけに妹に虐げられてきた。

 そんな彼がマリエス帝国魔術師学院の入学試験で恥をかいたことをきっかけに、父であるラスマ・シュバルージェ伯爵によって家を追放される。

 明け暮れたフィリは小さな街―ポーリンにて餓死するのを待つ身となった。

 そんな彼の前に、パンツ、もとい、1人の美少女が現れた。

 少女の名前はセレス・イスフォード。イスフォード侯爵家の現当主であり、帝国屈指のS級魔術師でもある。

 やや、いや、かなり性格が残念なせいで、自分で旅をして旦那を探す羽目になったセレスはフィリを見つけてわくわくして声をかける。

 それはフィリがセレスの好みの顔だけでなく、フィリの唇にはS級魔術を発動させる力があるって分かったからだ。

 フィリを拾ったセレスは試しにフィリとキスしてみたら、なんと心底からフィリに惚れてしまった!?

 自分のキスの効果を知ったフィリは密かに抱いた野望を燃え上がらせる。

 それは女の子とえっちなことをしながら、最強のS級魔術師になって、帝国を掌握することである。

 セレスの力でマリエス学院に転入したフィリの活躍を聞いて、父のラスマがやってきた。

「ごめん、俺が間違っていた。お願い、帰ってきて。お前の妹は弱すぎて、嫁の貰い手がなく、跡取りに困っているんだ」

「性格に問題があるんですよ! いらないならどっかに売りさばいてください〜」

――これは少年がキスで、女の子たちを惚れさせ、いけないことをしながら彼女らを利用して、最強のS級魔術師として帝国の頂点に君臨するまでの、少し、いや、かなりえっちな物語である。

※アイコンと挿絵はななめーかーより。
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