甘え嬢ずな海部江さん。

あさまる

文字の大きさ
上 下
128 / 154
18

18ー6

しおりを挟む
「……。」
無言になる美成実。
翔子を驚かせてしまったことを悔いているのだろう。
しかし、興奮していて息が上がり、肩が大きく上下に揺れている。

「ほら、こんな危ない奴、翔子さんの周りにいたら今度こそなにが起きるか分かりませんよ?」

「あ、危ない奴って……そんな言い方……。」

「風野先輩、翔子さんの過去のこと、ご存知でしたよね?」

「え、えぇ、まぁ……。確かクラスメイトとゴタゴタがあったんだよね?」

美成実は、その言葉に驚いた。
自身がしでかしてしまったことが、他学年の生徒までも知っているような大事となっていた。
きっと、翔子が絡んでいるということもその要因に含まれるだろう。
しかし、ことの重大さを改めて痛感するのであった。

「彼女、そのゴタゴタを起こした帳本人ですよ。」

「え?あっ……。」
言葉を失う卯佐子。

「まぁ、風野先輩も状況が分かったということで、話をつづけましょうか。」

「……。」

「それで、一体どういうつもりなんですか?」
美成実を見て真優が言う。

「だ、だから……!」

「あなたは翔子さんがトラウマになるほどの傷を負わせたんですよ?それを今さら……。」

「ま、真優ちゃん、待って!」
真優の言葉を遮ったのは、翔子であった。

「翔子さん……?」

今回ばかりは駄目だ。
自分で言わなければならない。
自分で決めなければならない。

今後どうするか。
美成実とどう向き合っていくか。
それを、今決めなければならないのだ。
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

校長室のソファの染みを知っていますか?

フルーツパフェ
大衆娯楽
校長室ならば必ず置かれている黒いソファ。 しかしそれが何のために置かれているのか、考えたことはあるだろうか。 座面にこびりついた幾つもの染みが、その真実を物語る

JKがいつもしていること

フルーツパフェ
大衆娯楽
平凡な女子高生達の日常を描く日常の叙事詩。 挿絵から御察しの通り、それ以外、言いようがありません。

朝起きたら女体化してました

たいが
恋愛
主人公の早乙女駿、朝起きると体が... ⚠誤字脱字等、めちゃくちゃあります

寝室から喘ぎ声が聞こえてきて震える私・・・ベッドの上で激しく絡む浮気女に復讐したい

白崎アイド
大衆娯楽
カチャッ。 私は静かに玄関のドアを開けて、足音を立てずに夫が寝ている寝室に向かって入っていく。 「あの人、私が

お兄ちゃんが私にぐいぐいエッチな事を迫って来て困るんですけど!?

さいとう みさき
恋愛
私は琴吹(ことぶき)、高校生一年生。 私には再婚して血の繋がらない 二つ年上の兄がいる。 見た目は、まあ正直、好みなんだけど…… 「好きな人が出来た! すまんが琴吹、練習台になってくれ!!」 そう言ってお兄ちゃんは私に協力を要請するのだけど、何処で仕入れた知識だかエッチな事ばかりしてこようとする。 「お兄ちゃんのばかぁっ! 女の子にいきなりそんな事しちゃダメだってばッ!!」 はぁ、見た目は好みなのにこのバカ兄は目的の為に偏った知識で女の子に接して来ようとする。 こんなんじゃ絶対にフラれる! 仕方ない、この私がお兄ちゃんを教育してやろーじゃないの! 実はお兄ちゃん好きな義妹が奮闘する物語です。 

隣の席の女の子がエッチだったのでおっぱい揉んでみたら発情されました

ねんごろ
恋愛
隣の女の子がエッチすぎて、思わず授業中に胸を揉んでしまったら…… という、とんでもないお話を書きました。 ぜひ読んでください。

小学生最後の夏休みに近所に住む2つ上のお姉さんとお風呂に入った話

矢木羽研
青春
「……もしよかったら先輩もご一緒に、どうですか?」 「あら、いいのかしら」 夕食を作りに来てくれた近所のお姉さんを冗談のつもりでお風呂に誘ったら……? 微笑ましくも甘酸っぱい、ひと夏の思い出。 ※性的なシーンはありませんが裸体描写があるのでR15にしています。 ※小説家になろうでも同内容で投稿しています。 ※2022年8月の「第5回ほっこり・じんわり大賞」にエントリーしていました。

車の中で会社の後輩を喘がせている

ヘロディア
恋愛
会社の後輩と”そういう”関係にある主人公。 彼らはどこでも交わっていく…

処理中です...