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7th sense
7th sense 5
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「どこが悪いの?」
「なんか、肩がずっしり重くて頭痛がするんだ。
それに胸が、見えない力で押さえつけられてるみたいに、締めつけられるように苦しいし。
あと時々、寒気と吐き気がして、、、」
「え~。大丈夫なの? 病院、行った?」
「今は調子よくなったから」
「ほんと。早くよくなってね」
「ああ」
「じゃあ、これ食べて元気出して」
そう言ってミクはスーパーの袋を差し出した。
なかには桃がふたつ入ってる。
「ありがとう。えっと、、、」
そう言って航平くんは、ミクの様子をうかがった。
玄関先にちょこんと立ってる彼女は、期待に満ちた眼差しで、航平くんの次の言葉を待ってる。
「、、、ちょっと上がってく?」
「え? いいの?」
「ああ。誰もいないから、なんのおかまいもできないけど」
「そんなのいいよ。嬉しい♪」
花が咲いたような笑顔を浮かべ、ミクは靴を脱いで綺麗に揃える。
こんな泥棒猫みたいな女。
航平くんも、さっさと追い返せばいいのに、、、
航平くんの部屋に入り込んだミクは、ベッドを背にして床に座り込み、物珍しそうに周りを見回した。
短いスカートからのぞく太ももが、妙に艶かしい。
「ふぅん。男の人の部屋って散らかってるイメージだけど、航平くんのお部屋って綺麗に片づいてるね。想像したとおりかも」
「そう?」
「あ。わたしがやったげる」
「え、いいの? 助かるよ。オレ、苦手なんだ。果物むくの」
キッチンから持ってきた果物ナイフを航平くんから受け取ると、ミクは器用に桃をむきはじめた。よく熟れた桃からは、瑞々しい雫が滴り落ちる。
航平くんの視線は、果汁の落ちる先に吸いついてた。
乳白色の液体が、スカートから伸びるミクの太ももではじけ散ちり、白い肌を濡らした。
「手、濡れちゃった。ベトベトする。ポケットにハンカチ入ってるから、航平くん取ってくれない?」
そう言いながらミクは軽く腰を浮かし、航平くんの目の前に濡れた指先を差し出すと、いたずらっぽく微笑む。
そんなベタな罠に、航平くんはまんまとハマった。
「どこのポケット?」
「スカート」
「えっ? スカート?!」
「早くぅ。手がベタベタして気持ち悪い~」
ミクは甘い声で急かす。
躊躇いながらも航平くんは、スカートのポケットにぎこちなく手を入れた。
「こっ、このなか?」
「多分、そっち」
「な、ないぞ、、、」
「あんっ、どこ触ってるの?」
「ごっ、ごめんっ」
航平くんの手の動きに合わせるように、ミクは軽く腰を動かす。
だけどハンカチがわからないらしく、航平くんは焦ってる。
「もっと奥まで突っ込んでよぉ。遠慮しなくていいからぁ」
ミク!
なにエロいこと言ってんのよ!
頬を赤らめた航平くんは、ミクのスカートのポケットに、思いっきり手を突っ込んだ。
「きゃっ!」
膝立ちになってたミクは、バランスを崩す。
とっさに手を出してかばったものの、航平くんも支えきれず、ふたりは抱き合うようにして床に転がった。
なんてベタな展開!
ミクめ。
はじめっからこれを狙ってたのか?!
むかつく女!!
「ごっ、ごめん」
押さえ込むような格好でミクの上に乗りかかってた航平くんは、頬を赤らめて離れようとした。
だけどミクは、航平くんの首に桃汁でベトベトになった手を回して、憂いのある瞳で彼を見上げた。
「、、、いいよ」
「…」
「ずっとずっと。航平くんのこと、好きだった」
「…」
「わたし、航平くんになら、なにされてもいい」
「…」
「航平くん、、、」
湿り気のある誘うような声で、ミクは航平くんの名を呼ぶと、目を閉じて唇を緩める。
花の蜜に吸い寄せられる蝶のように、航平くんはミクに唇を重ねた。
、、、最悪の展開。
つづく
「なんか、肩がずっしり重くて頭痛がするんだ。
それに胸が、見えない力で押さえつけられてるみたいに、締めつけられるように苦しいし。
あと時々、寒気と吐き気がして、、、」
「え~。大丈夫なの? 病院、行った?」
「今は調子よくなったから」
「ほんと。早くよくなってね」
「ああ」
「じゃあ、これ食べて元気出して」
そう言ってミクはスーパーの袋を差し出した。
なかには桃がふたつ入ってる。
「ありがとう。えっと、、、」
そう言って航平くんは、ミクの様子をうかがった。
玄関先にちょこんと立ってる彼女は、期待に満ちた眼差しで、航平くんの次の言葉を待ってる。
「、、、ちょっと上がってく?」
「え? いいの?」
「ああ。誰もいないから、なんのおかまいもできないけど」
「そんなのいいよ。嬉しい♪」
花が咲いたような笑顔を浮かべ、ミクは靴を脱いで綺麗に揃える。
こんな泥棒猫みたいな女。
航平くんも、さっさと追い返せばいいのに、、、
航平くんの部屋に入り込んだミクは、ベッドを背にして床に座り込み、物珍しそうに周りを見回した。
短いスカートからのぞく太ももが、妙に艶かしい。
「ふぅん。男の人の部屋って散らかってるイメージだけど、航平くんのお部屋って綺麗に片づいてるね。想像したとおりかも」
「そう?」
「あ。わたしがやったげる」
「え、いいの? 助かるよ。オレ、苦手なんだ。果物むくの」
キッチンから持ってきた果物ナイフを航平くんから受け取ると、ミクは器用に桃をむきはじめた。よく熟れた桃からは、瑞々しい雫が滴り落ちる。
航平くんの視線は、果汁の落ちる先に吸いついてた。
乳白色の液体が、スカートから伸びるミクの太ももではじけ散ちり、白い肌を濡らした。
「手、濡れちゃった。ベトベトする。ポケットにハンカチ入ってるから、航平くん取ってくれない?」
そう言いながらミクは軽く腰を浮かし、航平くんの目の前に濡れた指先を差し出すと、いたずらっぽく微笑む。
そんなベタな罠に、航平くんはまんまとハマった。
「どこのポケット?」
「スカート」
「えっ? スカート?!」
「早くぅ。手がベタベタして気持ち悪い~」
ミクは甘い声で急かす。
躊躇いながらも航平くんは、スカートのポケットにぎこちなく手を入れた。
「こっ、このなか?」
「多分、そっち」
「な、ないぞ、、、」
「あんっ、どこ触ってるの?」
「ごっ、ごめんっ」
航平くんの手の動きに合わせるように、ミクは軽く腰を動かす。
だけどハンカチがわからないらしく、航平くんは焦ってる。
「もっと奥まで突っ込んでよぉ。遠慮しなくていいからぁ」
ミク!
なにエロいこと言ってんのよ!
頬を赤らめた航平くんは、ミクのスカートのポケットに、思いっきり手を突っ込んだ。
「きゃっ!」
膝立ちになってたミクは、バランスを崩す。
とっさに手を出してかばったものの、航平くんも支えきれず、ふたりは抱き合うようにして床に転がった。
なんてベタな展開!
ミクめ。
はじめっからこれを狙ってたのか?!
むかつく女!!
「ごっ、ごめん」
押さえ込むような格好でミクの上に乗りかかってた航平くんは、頬を赤らめて離れようとした。
だけどミクは、航平くんの首に桃汁でベトベトになった手を回して、憂いのある瞳で彼を見上げた。
「、、、いいよ」
「…」
「ずっとずっと。航平くんのこと、好きだった」
「…」
「わたし、航平くんになら、なにされてもいい」
「…」
「航平くん、、、」
湿り気のある誘うような声で、ミクは航平くんの名を呼ぶと、目を閉じて唇を緩める。
花の蜜に吸い寄せられる蝶のように、航平くんはミクに唇を重ねた。
、、、最悪の展開。
つづく
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