11 / 29
その後の話
夏場の風呂上がり
しおりを挟む
※ここから先は既にリバップル設定です
リバ要素が強いもののリバでの本番は書かれません
今日は支倉が泊まりに来ている。
最近暑くなってきたから、俺は風呂から上がるとランニングシャツにトランクス姿でビールをかっくらう。
もし今俺の家にいるのが彼女なら、こんな親父くさい姿は見せなかったかもしれない。
支倉は恋人だとは言っても、元々親友だったから今更だ。こんな姿も散々見せている。
「隆弘、その格好はダメだっ……!」
なのに奴は、そう言って俺をベッドへ押し倒してきた。
「ビールがこぼれる」
支倉を押し退けながら、ベッドボードへ缶を置いて体勢を反転させる。
俺はだらしない姿だが、支倉のほうはまだスーツをきっちり着込んでいる。
「何だよ。こんな格好なのは今に始まったことじゃないだろ。前も見せてたし」
「その頃から、我慢するのが大変だったんだ、俺は」
「……ふうん。じゃあ、お前は付き合い始める前から、親友だった俺をそんな邪な目で見てきたんだな?」
「そ、そうだ……けど、でも、襲わなかったしきちんと我慢したし、今はこういう関係なんだから問題ないだろ」
下からちゅっと唇を吸われる。支倉は割りといつも積極的だが今日のキスは食われそうな感じがする。
「ん……。支倉、今日は挿れたいのか?」
支倉がゆっくりと頷く。
「お前を抱きたいって思ってた頃のこと、思い出したら凄く抱きたくなった。どんなに願っても無理だったから」
「どうしよっかなぁ……」
俺が抱かれるのは別にこれが初めてって訳じゃない。
支倉は上手かったし、抱かれるのもそれなりに気持ちよかった。何より俺を気遣う支倉が可愛くてたまらない。
その時の表情も、後ろにも欲しいって言ってる気がして余計にクる。結果抱きたくなる。
「だめ」
そう言うと、支倉がものすごく残念そうな顔をした。俺はそのまま、支倉の首筋に顔を埋めてぺろりと舐めあげる。
「ま、待て、隆弘。今、俺もシャワーを浴びてくるから」
「押し倒してきたのはお前だろ? それにここ、もうこんなにしてるくせに」
「っん……! だ、だって、それは、俺が隆弘を抱くつもりだったから」
「俺お前の嫌がる姿、割りと好きなんだよな」
「意地が悪いぞ」
素足とスーツのズボンが擦れ合う。俺のカッコにきちんと反応する支倉が愛しい。つい虐めたくなる。
「それにお前、抱かれる方が好きだろ」
「そ、そんなことは。どっちでもいいだけで」
「どっちでもいいなら、今日だって俺が抱いてもいいじゃないか」
「いや、だから、ならシャワーを浴びてくるから」
「待てないなぁ」
「隆弘っ!」
支倉のこの、困ったような顔が大好きだ。積極的なくせに、押されると恥ずかしがるのも、可愛くていい。
「大体、隆弘だけ浴びて狡いじゃないか」
「風呂上がりのこんな姿に興奮した奴が、何言ってんだか」
「うっ……」
俺は膝で支倉のそこを軽く刺激してやる。
「ほら。こういう姿の俺としたいんだろ? したかったんだろ?」
「っ馬鹿、よせよ。ズボンの上から」
俺は言われた通り、ぴたっと止めた。
「きっとお前が風呂入って出てきたら、俺は寝ちまってるだろうな。パジャマに着替えてるかもしれない」
「隆弘……」
「物欲しそうな顔」
「だって、こんなところで止められたら……」
拗ねる支倉の唇に、キスをひとつ。
「だったら、抱いてくださいっておねだりしてみな」
「抱きたいって言ってるのに、何でそっち側でおねだりなんだよ」
「こういうかっこしてる俺を抱きたかったっていうお前を抱くの、凄い興奮するから」
「じゃあ、普通ならお前が抱かせてくださいって言う立場であって」
「そうか。なら、止めるか?」
「ここまできて無理だってわかってるくせに……」
それは俺も同じなんだけどな。こういう時に折れるの、絶対お前が先だよな。愛を感じる。
支倉がはぁと溜息をついて、身体の力を抜いた。
「あ、あまり、嗅ぐなよ。お前、こういう日、ちょっと変態っぽいんだもん」
「お前に言われたくないなあ。で、おねだりは?」
「……抱いてくれ、隆弘」
「よくできました。ご褒美に、身体中舐めて、綺麗にしてやるよ」
「やっぱりシャワー浴びてくるから、迅速に!」
「嗅ぐとは言ってないだろ? 約束は守る。ほら、覚悟しやがれ」
「せめて甘い言葉のひとつくらい吐け、馬鹿」
「愛してる、支倉」
「……馬鹿」
言ったら言ったで照れるくせに。
風呂上がりのビールは生温くて飲めたもんじゃなくなってるだろうが、お前のはたっぷり飲んでやるよ。だからもっと恥ずかしがってみせろ。
リバ要素が強いもののリバでの本番は書かれません
今日は支倉が泊まりに来ている。
最近暑くなってきたから、俺は風呂から上がるとランニングシャツにトランクス姿でビールをかっくらう。
もし今俺の家にいるのが彼女なら、こんな親父くさい姿は見せなかったかもしれない。
支倉は恋人だとは言っても、元々親友だったから今更だ。こんな姿も散々見せている。
「隆弘、その格好はダメだっ……!」
なのに奴は、そう言って俺をベッドへ押し倒してきた。
「ビールがこぼれる」
支倉を押し退けながら、ベッドボードへ缶を置いて体勢を反転させる。
俺はだらしない姿だが、支倉のほうはまだスーツをきっちり着込んでいる。
「何だよ。こんな格好なのは今に始まったことじゃないだろ。前も見せてたし」
「その頃から、我慢するのが大変だったんだ、俺は」
「……ふうん。じゃあ、お前は付き合い始める前から、親友だった俺をそんな邪な目で見てきたんだな?」
「そ、そうだ……けど、でも、襲わなかったしきちんと我慢したし、今はこういう関係なんだから問題ないだろ」
下からちゅっと唇を吸われる。支倉は割りといつも積極的だが今日のキスは食われそうな感じがする。
「ん……。支倉、今日は挿れたいのか?」
支倉がゆっくりと頷く。
「お前を抱きたいって思ってた頃のこと、思い出したら凄く抱きたくなった。どんなに願っても無理だったから」
「どうしよっかなぁ……」
俺が抱かれるのは別にこれが初めてって訳じゃない。
支倉は上手かったし、抱かれるのもそれなりに気持ちよかった。何より俺を気遣う支倉が可愛くてたまらない。
その時の表情も、後ろにも欲しいって言ってる気がして余計にクる。結果抱きたくなる。
「だめ」
そう言うと、支倉がものすごく残念そうな顔をした。俺はそのまま、支倉の首筋に顔を埋めてぺろりと舐めあげる。
「ま、待て、隆弘。今、俺もシャワーを浴びてくるから」
「押し倒してきたのはお前だろ? それにここ、もうこんなにしてるくせに」
「っん……! だ、だって、それは、俺が隆弘を抱くつもりだったから」
「俺お前の嫌がる姿、割りと好きなんだよな」
「意地が悪いぞ」
素足とスーツのズボンが擦れ合う。俺のカッコにきちんと反応する支倉が愛しい。つい虐めたくなる。
「それにお前、抱かれる方が好きだろ」
「そ、そんなことは。どっちでもいいだけで」
「どっちでもいいなら、今日だって俺が抱いてもいいじゃないか」
「いや、だから、ならシャワーを浴びてくるから」
「待てないなぁ」
「隆弘っ!」
支倉のこの、困ったような顔が大好きだ。積極的なくせに、押されると恥ずかしがるのも、可愛くていい。
「大体、隆弘だけ浴びて狡いじゃないか」
「風呂上がりのこんな姿に興奮した奴が、何言ってんだか」
「うっ……」
俺は膝で支倉のそこを軽く刺激してやる。
「ほら。こういう姿の俺としたいんだろ? したかったんだろ?」
「っ馬鹿、よせよ。ズボンの上から」
俺は言われた通り、ぴたっと止めた。
「きっとお前が風呂入って出てきたら、俺は寝ちまってるだろうな。パジャマに着替えてるかもしれない」
「隆弘……」
「物欲しそうな顔」
「だって、こんなところで止められたら……」
拗ねる支倉の唇に、キスをひとつ。
「だったら、抱いてくださいっておねだりしてみな」
「抱きたいって言ってるのに、何でそっち側でおねだりなんだよ」
「こういうかっこしてる俺を抱きたかったっていうお前を抱くの、凄い興奮するから」
「じゃあ、普通ならお前が抱かせてくださいって言う立場であって」
「そうか。なら、止めるか?」
「ここまできて無理だってわかってるくせに……」
それは俺も同じなんだけどな。こういう時に折れるの、絶対お前が先だよな。愛を感じる。
支倉がはぁと溜息をついて、身体の力を抜いた。
「あ、あまり、嗅ぐなよ。お前、こういう日、ちょっと変態っぽいんだもん」
「お前に言われたくないなあ。で、おねだりは?」
「……抱いてくれ、隆弘」
「よくできました。ご褒美に、身体中舐めて、綺麗にしてやるよ」
「やっぱりシャワー浴びてくるから、迅速に!」
「嗅ぐとは言ってないだろ? 約束は守る。ほら、覚悟しやがれ」
「せめて甘い言葉のひとつくらい吐け、馬鹿」
「愛してる、支倉」
「……馬鹿」
言ったら言ったで照れるくせに。
風呂上がりのビールは生温くて飲めたもんじゃなくなってるだろうが、お前のはたっぷり飲んでやるよ。だからもっと恥ずかしがってみせろ。
0
お気に入りに追加
31
あなたにおすすめの小説
校長室のソファの染みを知っていますか?
フルーツパフェ
大衆娯楽
校長室ならば必ず置かれている黒いソファ。
しかしそれが何のために置かれているのか、考えたことはあるだろうか。
座面にこびりついた幾つもの染みが、その真実を物語る
膀胱を虐められる男の子の話
煬帝
BL
常におしがま膀胱プレイ
男に監禁されアブノーマルなプレイにどんどんハマっていってしまうノーマルゲイの男の子の話
膀胱責め.尿道責め.おしっこ我慢.調教.SM.拘束.お仕置き.主従.首輪.軟禁(監禁含む)
壁穴奴隷No.19 麻袋の男
猫丸
BL
壁穴奴隷シリーズ・第二弾、壁穴奴隷No.19の男の話。
麻袋で顔を隠して働いていた壁穴奴隷19番、レオが誘拐されてしまった。彼の正体は、実は新王国の第二王子。変態的な性癖を持つ王子を連れ去った犯人の目的は?
シンプルにドS(攻)✕ドM(受※ちょっとビッチ気味)の組合せ。
前編・後編+後日談の全3話
SM系で鞭多めです。ハッピーエンド。
※壁穴奴隷シリーズのNo.18で使えなかった特殊性癖を含む内容です。地雷のある方はキーワードを確認してからお読みください。
※No.18の話と世界観(設定)は一緒で、一部にNo.18の登場人物がでてきますが、No.19からお読みいただいても問題ありません。
肌が白くて女の子みたいに綺麗な先輩。本当におしっこするのか気になり過ぎて…?
こじらせた処女
BL
槍本シュン(やりもとしゅん)の所属している部活、機器操作部は2つ上の先輩、白井瑞稀(しらいみずき)しか居ない。
自分より身長の高い大男のはずなのに、足の先まで綺麗な先輩。彼が近くに来ると、何故か落ち着かない槍本は、これが何なのか分からないでいた。
ある日の冬、大雪で帰れなくなった槍本は、一人暮らしをしている白井の家に泊まることになる。帰り道、おしっこしたいと呟く白井に、本当にトイレするのかと何故か疑問に思ってしまい…?
身体検査
RIKUTO
BL
次世代優生保護法。この世界の日本は、最適な遺伝子を残し、日本民族の優秀さを維持するとの目的で、
選ばれた青少年たちの体を徹底的に検査する。厳正な検査だというが、異常なほどに性器と排泄器の検査をするのである。それに選ばれたとある少年の全記録。
マッサージ師にそれっぽい理由をつけられて、乳首とクリトリスをいっぱい弄られた後、ちゃっかり手マンされていっぱい潮吹きしながらイッちゃう女の子
ちひろ
恋愛
マッサージ師にそれっぽい理由をつけられて、乳首とクリトリスをいっぱい弄られた後、ちゃっかり手マンされていっぱい潮吹きしながらイッちゃう女の子の話。
Fantiaでは他にもえっちなお話を書いてます。よかったら遊びに来てね。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる