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キャンプ編
コテージで(R15
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キャンプ場へついた。小学校の頃、飯盒炊飯とかしたっけ。懐かしいな。
コテージはひと家族につき1棟与えられるらしく、僕と兄さんは一緒だ。
家族を連れて来ない社員は、男女に別れて一緒くたな様子。
心底ついてきて良かったと思った。
「律、律! あっちに川もあるらしいよ。はんごうも一緒に炊こうな」
僕よりはしゃいでるし。
学校の行事とかで出掛けるの、ずっと羨ましそうに見てたから、こうして一緒に来られて嬉しくて仕方ないんだろうな。
もちろん僕も、嬉しいけど。
「征!」
気に食わない同僚が来た。笑顔を保つのが大変だ。
「高山、どうかしたか?」
「あっちの方に綺麗な川が流れてるんだ。一緒に行かないか? もちろん弟くんも一緒に」
この男、絶対兄さんに気があると思う。兄さんはまったく気付いてないみたいだけど。
「んー……」
兄さんは僕をちらっと見た。
タイミング的に川に行きたがってたのを聞かれているだろうし、断って僕と二人だけで煌めく水面を見つめに行くのは確かにおかしいだろう。
「長くバス乗って疲れたから、先に少し休みたいな」
そう助け舟を出すと兄さんはあからさまにホッとした顔で、高山の誘いを断った。
「そういうことだから。俺は律とバンガローで休んでるな」
「そ、そうか。じゃあまたあとで……」
二人きりでいたいのは、何も僕ばかりじゃないってこと。
というか、多分兄さんは僕よりもその気持ちが凄く強い。
むしろ高山は兄さんの中で今はお邪魔虫的扱いだ。敵ながらちょっと哀れ。
「行こう、律」
「ん」
コテージの中で二人きりになった途端、兄さんは僕を壁に押し付けて唇を吸ってきた。
「……律、律……んっ……」
どうやら大分我慢してたらしい。
それは僕も一緒だから、拒む理由なんてどこにもない。
背中に手を回して、キスに応える。
このまま一回くらいエッチしたい気もするけど、誰か呼びに来るかもしれないから、まずいかな。
僕としては、兄さんの会社での立場をあまり悪いものにはしたくないし。
ハッキリとした自由時間まで控えるべき。それでなくとも今は夕飯前。これから食事作りとかがあるんだろうから。
……って思ってるのに、兄さん勃ってるし、擦りつけてくるし!
僕だって我慢してるんだから、したくなっちゃうじゃないか……。
「兄さんまずいって……」
「だって律、可愛くて……。ずっと触れたかった」
そんなの、僕の台詞なのに。
兄さんは絶対、自分だけが我慢してると思い込んでる。
僕だって欲しくて欲しくてたまらない。だって、兄さんのことが好きなんだよ?
あの高山とかいう同僚が見てる前で、見せ付けるように犯してしまいたいくらいなのに。
「今から夕飯とか作るし、川にも一緒に行きたいし」
「わかってるよ。わかってるけどさ、自然の中にいる律は……」
そして、延々と僕語りが始まってしまった。
僕はまだ悶々としているのに、兄さんは既に性欲より僕の成長過程について語ることに全力を注いでいる。
嬉しいんだけどさ、くすぐったいっていうか。
今も昔も僕は僕だけど、幼い頃の思考回路とはまた違うじゃないか。
何であんなことしちゃったんだろうって後悔もあれば、ただ楽しいだけの記憶もある。
そして大体はそのすべてに、兄さんがいる。
「じゃあさ、自然の中で僕と、してみる?」
話の合間にそう言ってみると、兄さんがピタッと止まった。
「え、で、でもベッドもあるし、ちゃんと個室なのに」
顔が嬉しそうですよー。
本当、隠し事ができないよなあ、兄さんは。
大体何をとは言ってないのに、しっかり読み取ってる時点でもう。
「いや?」
「嫌っていうか、律が虫に刺されたりしたら可哀相だ。それに、誰かに見られたら大変だし」
僕が虫に刺されることのほうが見られるより嫌って。
「木に押し付けて、後ろから深く突いてあげる。今の身長なら、もうできるよ」
「は、恥ずかしいよ。それに後ろからは嫌だ」
「さっきまで、ここ、僕に擦りつけてた人が何言ってるの」
「んっ……。擦りつけてなんて」
軽く触ってからパッと手を離すと、焦れるように身体が追ってくる。
「ほら……擦りつけてる」
「だって……。も、もっと触って欲しいし、触りたい」
今度は僕からキスをする。
我慢できない時の兄さんは本当に可愛らしい。
「じゃあ、ちょっとだけね……?」
僕はそう言って手を伸ばした。
ずっと我慢してたから、優しくしてあげられる自信がない。
ぎゅっと強めに扱いた瞬間、兄さんの喘ぎ声に被さるようにして、ノックの音が響いた。
……まあ、こんなもんだよね。
想像通り、夕飯の支度をするという連絡。
「兄さん少し、バスに酔ってたみたいで。少しだけ休んですぐ行きます」
兄さんがその場にへたりこむ。
僕はそれを追ってしゃがみこんだ。
「我慢できる?」
わかってて、そう聞いてみる。兄さんはゆるゆると首を横に振った。
僕は兄さんの膝をすくいあげて横抱きにすると、簡易ベッドへ投げ出して思い切り足を開かせた。
「り、律ッ!?」
「すぐ行かなきゃいけないから、速攻でイカせるよ」
兄さんのズボンを下着ごとおろし、指にゴムをつけて奥をえぐる。
そのまま先端を舌先で強く吸い上……。
「あっ……!」
って、いくらなんでも本当に早すぎる。
良かった、顔とかシャツにかからなくて。さっき兄さんがサービスエリアで一回抜いてなかったら、確実にむせてた。
僕は洗面所で精液を吐き出して、口をゆすいで兄さんの元へ戻った。
兄さん、放心状態。
「行こうか」
「えっ、あ、だっ……。ずっと我慢してたのに、そんなことしてくるから!」
「いいよ、兄さんが早いのは判ってることだし」
あ。へこんだ。
「そこが、可愛くて好き」
おでこにちゅっとキスをすると、頬を染めて浮上する。
本当に可愛い。僕の言葉ですぐに嬉しくなっちゃうところとか。
兄さんのズボンを上げて、髪を整えて上げてから手を引いた。
「ほら、みんな待ってるよ」
「で、でも……。律はいいのか?」
「僕は夜たっぷり、するし……。つまみ食いすると、挿れたくなっちゃうから」
コテージの外に出る前に、キスをひとつ。耳元に囁きを。
「……あと、夜は飲ませてね?」
「打ち止めになるから、ダメ」
食事前じゃなければ飲んであげたのに、それだけ残念。
その要望に応えるかわり、しっかり外でさせてもらうとしよう。
コテージはひと家族につき1棟与えられるらしく、僕と兄さんは一緒だ。
家族を連れて来ない社員は、男女に別れて一緒くたな様子。
心底ついてきて良かったと思った。
「律、律! あっちに川もあるらしいよ。はんごうも一緒に炊こうな」
僕よりはしゃいでるし。
学校の行事とかで出掛けるの、ずっと羨ましそうに見てたから、こうして一緒に来られて嬉しくて仕方ないんだろうな。
もちろん僕も、嬉しいけど。
「征!」
気に食わない同僚が来た。笑顔を保つのが大変だ。
「高山、どうかしたか?」
「あっちの方に綺麗な川が流れてるんだ。一緒に行かないか? もちろん弟くんも一緒に」
この男、絶対兄さんに気があると思う。兄さんはまったく気付いてないみたいだけど。
「んー……」
兄さんは僕をちらっと見た。
タイミング的に川に行きたがってたのを聞かれているだろうし、断って僕と二人だけで煌めく水面を見つめに行くのは確かにおかしいだろう。
「長くバス乗って疲れたから、先に少し休みたいな」
そう助け舟を出すと兄さんはあからさまにホッとした顔で、高山の誘いを断った。
「そういうことだから。俺は律とバンガローで休んでるな」
「そ、そうか。じゃあまたあとで……」
二人きりでいたいのは、何も僕ばかりじゃないってこと。
というか、多分兄さんは僕よりもその気持ちが凄く強い。
むしろ高山は兄さんの中で今はお邪魔虫的扱いだ。敵ながらちょっと哀れ。
「行こう、律」
「ん」
コテージの中で二人きりになった途端、兄さんは僕を壁に押し付けて唇を吸ってきた。
「……律、律……んっ……」
どうやら大分我慢してたらしい。
それは僕も一緒だから、拒む理由なんてどこにもない。
背中に手を回して、キスに応える。
このまま一回くらいエッチしたい気もするけど、誰か呼びに来るかもしれないから、まずいかな。
僕としては、兄さんの会社での立場をあまり悪いものにはしたくないし。
ハッキリとした自由時間まで控えるべき。それでなくとも今は夕飯前。これから食事作りとかがあるんだろうから。
……って思ってるのに、兄さん勃ってるし、擦りつけてくるし!
僕だって我慢してるんだから、したくなっちゃうじゃないか……。
「兄さんまずいって……」
「だって律、可愛くて……。ずっと触れたかった」
そんなの、僕の台詞なのに。
兄さんは絶対、自分だけが我慢してると思い込んでる。
僕だって欲しくて欲しくてたまらない。だって、兄さんのことが好きなんだよ?
あの高山とかいう同僚が見てる前で、見せ付けるように犯してしまいたいくらいなのに。
「今から夕飯とか作るし、川にも一緒に行きたいし」
「わかってるよ。わかってるけどさ、自然の中にいる律は……」
そして、延々と僕語りが始まってしまった。
僕はまだ悶々としているのに、兄さんは既に性欲より僕の成長過程について語ることに全力を注いでいる。
嬉しいんだけどさ、くすぐったいっていうか。
今も昔も僕は僕だけど、幼い頃の思考回路とはまた違うじゃないか。
何であんなことしちゃったんだろうって後悔もあれば、ただ楽しいだけの記憶もある。
そして大体はそのすべてに、兄さんがいる。
「じゃあさ、自然の中で僕と、してみる?」
話の合間にそう言ってみると、兄さんがピタッと止まった。
「え、で、でもベッドもあるし、ちゃんと個室なのに」
顔が嬉しそうですよー。
本当、隠し事ができないよなあ、兄さんは。
大体何をとは言ってないのに、しっかり読み取ってる時点でもう。
「いや?」
「嫌っていうか、律が虫に刺されたりしたら可哀相だ。それに、誰かに見られたら大変だし」
僕が虫に刺されることのほうが見られるより嫌って。
「木に押し付けて、後ろから深く突いてあげる。今の身長なら、もうできるよ」
「は、恥ずかしいよ。それに後ろからは嫌だ」
「さっきまで、ここ、僕に擦りつけてた人が何言ってるの」
「んっ……。擦りつけてなんて」
軽く触ってからパッと手を離すと、焦れるように身体が追ってくる。
「ほら……擦りつけてる」
「だって……。も、もっと触って欲しいし、触りたい」
今度は僕からキスをする。
我慢できない時の兄さんは本当に可愛らしい。
「じゃあ、ちょっとだけね……?」
僕はそう言って手を伸ばした。
ずっと我慢してたから、優しくしてあげられる自信がない。
ぎゅっと強めに扱いた瞬間、兄さんの喘ぎ声に被さるようにして、ノックの音が響いた。
……まあ、こんなもんだよね。
想像通り、夕飯の支度をするという連絡。
「兄さん少し、バスに酔ってたみたいで。少しだけ休んですぐ行きます」
兄さんがその場にへたりこむ。
僕はそれを追ってしゃがみこんだ。
「我慢できる?」
わかってて、そう聞いてみる。兄さんはゆるゆると首を横に振った。
僕は兄さんの膝をすくいあげて横抱きにすると、簡易ベッドへ投げ出して思い切り足を開かせた。
「り、律ッ!?」
「すぐ行かなきゃいけないから、速攻でイカせるよ」
兄さんのズボンを下着ごとおろし、指にゴムをつけて奥をえぐる。
そのまま先端を舌先で強く吸い上……。
「あっ……!」
って、いくらなんでも本当に早すぎる。
良かった、顔とかシャツにかからなくて。さっき兄さんがサービスエリアで一回抜いてなかったら、確実にむせてた。
僕は洗面所で精液を吐き出して、口をゆすいで兄さんの元へ戻った。
兄さん、放心状態。
「行こうか」
「えっ、あ、だっ……。ずっと我慢してたのに、そんなことしてくるから!」
「いいよ、兄さんが早いのは判ってることだし」
あ。へこんだ。
「そこが、可愛くて好き」
おでこにちゅっとキスをすると、頬を染めて浮上する。
本当に可愛い。僕の言葉ですぐに嬉しくなっちゃうところとか。
兄さんのズボンを上げて、髪を整えて上げてから手を引いた。
「ほら、みんな待ってるよ」
「で、でも……。律はいいのか?」
「僕は夜たっぷり、するし……。つまみ食いすると、挿れたくなっちゃうから」
コテージの外に出る前に、キスをひとつ。耳元に囁きを。
「……あと、夜は飲ませてね?」
「打ち止めになるから、ダメ」
食事前じゃなければ飲んであげたのに、それだけ残念。
その要望に応えるかわり、しっかり外でさせてもらうとしよう。
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