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中学生編
恋人と姫はじめ
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年末、律が泊まりに来た。年越しは当然のように弟と二人きり。幸せ。
律に兄さんと呼ばれ始めて約一週間。大分慣れてきたけど、なんか……。凄い恥ずかしいというか、別人を見てるような感じというか、かっこよくてきゅんきゅんしてしまう。
声変わりはまだだけど、あの時とか掠れた感じの声で囁かれると腰から下がくだけるような感じになってしまって、もうたまらない。
可愛い律が好きだったけど、かっこいい律も大好きだ。
来年はもう中学2年。時が経つのは本当に早い。
律が高校卒業の頃には俺もう30代だもんな……。想像できない。
中学もまだ卒業してないんだから、さすがにそれは気が早すぎか。
「明けましておめでとうございます、今年も一年よろしくね、兄さん」
「俺こそ、よろしくお願いします」
ダイニングテーブルで向かい合わせ、しっとりした感じで新年を迎える。
手元には湯呑み。律がお茶をいれてくれた。
近くには年越蕎麦の丼が置いてある。もう食べちゃったあとだけど。
律と年越しなんて、もう何年も送ってきたけど今年は少し違う。
……もう最後の一線越えちゃってて、それこそ罪悪感もなくなるほど何回も致してるってこと。
いつもしたいしたいと言う俺だけど、突っ込まれるとわかっている時は基本消極的になってしまう。
そう、正月といったら……姫始めだ。
律が欲しがらなければ手だけで済ますことも多いけど、さすがに今日はする可能性が高い。
それに俺も何だか凄くしたい気分だ。
よほど切羽詰まってる時じゃないと入れてくれとは誘わないし、そういう時はたいてい頭のネジが何本か飛んでるから……改めて誘うのが恥ずかしい。
誘わなくても、今日は仕掛けてくるかな。明日は仕事ないし。
でも休みが続いてたから、三日前したばっかりだし、律が姫始め知ってるかどうかも……。
「ん? どうしたの?」
律がテーブル越し、俺の頬に手をあてて聞いてくる。
な……っ、何だ、その仕種は。卑怯じゃないか!?
「……したくなった?」
俺から言わせようなんて、どこで覚えてきたっ! いや、いつも俺から言ってるけど!
「う、うん……」
「いつもだったら抱き着いてくるか襲ってくる勢いなのに、なんだか元気ないね。今日はやめとく?」
「しっ、したい!」
「ホント? 無理してない?」
無理どころか、なんか……。なんか、う、後ろが疼いてきちゃ……。
え、何これ。今別にそんな感じでもないのに……ッ。
「無理なんてしてない。早く、ベッド……」
「う、うん」
きっと律に触ればこの飢えた感じは治まるはずだ。
いつも通り、舐めて舐めて押し倒したいとか、そんな感じになる……。
そう思って律をベッドへ押し倒して、いっぱいキスしてなんとか主導権を握るべく首筋に舌を這わせた。
身長が大分伸びたからか、慣れすぎたからか、以前のような罪悪感はない。
そして、こうして押し倒してみれば、やっぱり律に挿れたいと思うし、貪りたいと思う。
「律、律……」
「あっ、んん……。やっぱ兄さん、なんか今日おかしいよ」
「どこが? いつもと一緒……っ」
尻を撫であげられて思わず背筋が伸びた。
そういえば手の平もいつの間にか随分大きくなった。忍び込む指先も……。
「っあ、あ、あ……ん」
律の胸元に崩れ落ちる。やばい、なんか凄い感じる。中がびくびくとうねるのが自分でも判る。
ローションもつけてないのに、こんなに簡単に入るなんて。
「ほら、なんか……凄い、僕を欲しがってる気がする」
「俺はいつでも、律がほしいよ……」
指入れてきたってことは最後までするのかな。しなかったら生殺しだ。
目の奥も、指の届く先も凄く熱い。狙って突かれると高い声がもれてしまう。
「あ、や……う、律……っ」
「嫌ならやめる?」
「や、めないで」
「じゃあローションつけるね」
「ん……」
「今日は指だけで、たっぷりしてあげる。兄さんも僕の触ってね」
なっ、何だって。指だけ!?
どうして……。俺の様子がおかしいから!?
「り、律……き、今日は正月だぞ」
「うん、そうだけど……」
「したくないのか?」
「したいよ。でも、この前したばっかだし、兄さんの身体にあまり負担かけられないでしょ。そこまでは大きくないけど指とはやっぱり違うし」
律がサイドテーブルに置いてあるローションを手に取って指先を二本入れてくる。
「姫はじめなのに……指だけ?」
あー。言ってしまった。しかももう、ここまで言ったらねだってるのと一緒だ。
「兄さん、したいの? 僕の挿れて欲しい?」
律がそう、嬉しそうに笑う。姫はじめって何? って聞いてこない。
わかってて言ってるってことじゃないか。
「律、狡い……」
「ごめん。折角のお正月だから、兄さんに言って欲しくて」
そんなふうに可愛く望まれたら、俺、もうダメだ。
「欲しいよ。律が欲しい」
「もっとちゃんと言って?」
「っ……ば、馬鹿! えっ、なっ……。何でそんなことっ」
「そりゃ……。男の子ですから。これくらいは思うでしょ、普通」
あー、もう。言わせるはずだった台詞、何で俺がすべて言うハメになってきてるんだっ。
「律の、律のこれ……。俺の中に、挿れっ……」
恥ずかし過ぎて最後はもう声にならなかった。
「ふふ。恥ずかしがる兄さん、かーわいい」
「言ったんだから、言ったんだから……早くっ」
「うん、ごめんね。大好きだよ」
唇にちゅっとキスをされ、早くって言ってるのに指で散々じらされた。挿れてって何度も言わされた。
……今年はもう律に敵いそうにありません。
まあ、今までも勝てたことなんてないけど。
律に兄さんと呼ばれ始めて約一週間。大分慣れてきたけど、なんか……。凄い恥ずかしいというか、別人を見てるような感じというか、かっこよくてきゅんきゅんしてしまう。
声変わりはまだだけど、あの時とか掠れた感じの声で囁かれると腰から下がくだけるような感じになってしまって、もうたまらない。
可愛い律が好きだったけど、かっこいい律も大好きだ。
来年はもう中学2年。時が経つのは本当に早い。
律が高校卒業の頃には俺もう30代だもんな……。想像できない。
中学もまだ卒業してないんだから、さすがにそれは気が早すぎか。
「明けましておめでとうございます、今年も一年よろしくね、兄さん」
「俺こそ、よろしくお願いします」
ダイニングテーブルで向かい合わせ、しっとりした感じで新年を迎える。
手元には湯呑み。律がお茶をいれてくれた。
近くには年越蕎麦の丼が置いてある。もう食べちゃったあとだけど。
律と年越しなんて、もう何年も送ってきたけど今年は少し違う。
……もう最後の一線越えちゃってて、それこそ罪悪感もなくなるほど何回も致してるってこと。
いつもしたいしたいと言う俺だけど、突っ込まれるとわかっている時は基本消極的になってしまう。
そう、正月といったら……姫始めだ。
律が欲しがらなければ手だけで済ますことも多いけど、さすがに今日はする可能性が高い。
それに俺も何だか凄くしたい気分だ。
よほど切羽詰まってる時じゃないと入れてくれとは誘わないし、そういう時はたいてい頭のネジが何本か飛んでるから……改めて誘うのが恥ずかしい。
誘わなくても、今日は仕掛けてくるかな。明日は仕事ないし。
でも休みが続いてたから、三日前したばっかりだし、律が姫始め知ってるかどうかも……。
「ん? どうしたの?」
律がテーブル越し、俺の頬に手をあてて聞いてくる。
な……っ、何だ、その仕種は。卑怯じゃないか!?
「……したくなった?」
俺から言わせようなんて、どこで覚えてきたっ! いや、いつも俺から言ってるけど!
「う、うん……」
「いつもだったら抱き着いてくるか襲ってくる勢いなのに、なんだか元気ないね。今日はやめとく?」
「しっ、したい!」
「ホント? 無理してない?」
無理どころか、なんか……。なんか、う、後ろが疼いてきちゃ……。
え、何これ。今別にそんな感じでもないのに……ッ。
「無理なんてしてない。早く、ベッド……」
「う、うん」
きっと律に触ればこの飢えた感じは治まるはずだ。
いつも通り、舐めて舐めて押し倒したいとか、そんな感じになる……。
そう思って律をベッドへ押し倒して、いっぱいキスしてなんとか主導権を握るべく首筋に舌を這わせた。
身長が大分伸びたからか、慣れすぎたからか、以前のような罪悪感はない。
そして、こうして押し倒してみれば、やっぱり律に挿れたいと思うし、貪りたいと思う。
「律、律……」
「あっ、んん……。やっぱ兄さん、なんか今日おかしいよ」
「どこが? いつもと一緒……っ」
尻を撫であげられて思わず背筋が伸びた。
そういえば手の平もいつの間にか随分大きくなった。忍び込む指先も……。
「っあ、あ、あ……ん」
律の胸元に崩れ落ちる。やばい、なんか凄い感じる。中がびくびくとうねるのが自分でも判る。
ローションもつけてないのに、こんなに簡単に入るなんて。
「ほら、なんか……凄い、僕を欲しがってる気がする」
「俺はいつでも、律がほしいよ……」
指入れてきたってことは最後までするのかな。しなかったら生殺しだ。
目の奥も、指の届く先も凄く熱い。狙って突かれると高い声がもれてしまう。
「あ、や……う、律……っ」
「嫌ならやめる?」
「や、めないで」
「じゃあローションつけるね」
「ん……」
「今日は指だけで、たっぷりしてあげる。兄さんも僕の触ってね」
なっ、何だって。指だけ!?
どうして……。俺の様子がおかしいから!?
「り、律……き、今日は正月だぞ」
「うん、そうだけど……」
「したくないのか?」
「したいよ。でも、この前したばっかだし、兄さんの身体にあまり負担かけられないでしょ。そこまでは大きくないけど指とはやっぱり違うし」
律がサイドテーブルに置いてあるローションを手に取って指先を二本入れてくる。
「姫はじめなのに……指だけ?」
あー。言ってしまった。しかももう、ここまで言ったらねだってるのと一緒だ。
「兄さん、したいの? 僕の挿れて欲しい?」
律がそう、嬉しそうに笑う。姫はじめって何? って聞いてこない。
わかってて言ってるってことじゃないか。
「律、狡い……」
「ごめん。折角のお正月だから、兄さんに言って欲しくて」
そんなふうに可愛く望まれたら、俺、もうダメだ。
「欲しいよ。律が欲しい」
「もっとちゃんと言って?」
「っ……ば、馬鹿! えっ、なっ……。何でそんなことっ」
「そりゃ……。男の子ですから。これくらいは思うでしょ、普通」
あー、もう。言わせるはずだった台詞、何で俺がすべて言うハメになってきてるんだっ。
「律の、律のこれ……。俺の中に、挿れっ……」
恥ずかし過ぎて最後はもう声にならなかった。
「ふふ。恥ずかしがる兄さん、かーわいい」
「言ったんだから、言ったんだから……早くっ」
「うん、ごめんね。大好きだよ」
唇にちゅっとキスをされ、早くって言ってるのに指で散々じらされた。挿れてって何度も言わされた。
……今年はもう律に敵いそうにありません。
まあ、今までも勝てたことなんてないけど。
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