銀色の噛み痕

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1章

リゼルのいる生活

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 朝、目がさめると銀色にキラキラ輝く丸っこい狼が、隣で気持ち良さそうに眠っていた。
 誘惑に駆られるように手を伸ばすと、ずっと撫でていたくなるような感触で満たされた。そっと毛をすいてみる。言葉にできない手触り……。
 柔らかいし、温かい。寝ている間に、狼の姿に戻ってしまったんだな。でも寝室なら、急に飛び込んてくる人もいないだろうから大丈夫か。

 成長はどんな感じなんだろう。大きくなってきたら、このベッドじゃ手狭になるよな……。
 そうだ。昨日のこと、ノートに書きとめておかないと。
 銀色の魔物に関する文献はほとんどないから、学者気質なところがある僕としては、中々にくすぐられるものがある。
 それでなくとも、きっといい思い出になるだろう。

 ベッドの傍にある机の上で昨日のことを書き綴っていると、後ろで衣擦れの音がした。
 僕は鉛筆を置いて、後ろを振り返る。

「おはよう、リゼル」

 リゼルは返事をしようと口を開け、すぐに人の姿になった。
 狼に戻っていたことに気づいたらしい。

「オハヨウ」
「この部屋でだったら、狼の姿になっていてもいいよ」
「でも、なれないとイケナイ、から」
「……確かに。また、耳と尻尾、出てるもんね」

 思わず笑みがこぼれる。
 リゼルはハッとした顔で頭に手をやると、ンーッと呻きながら目を瞑った。

「デキタ!」
「凄いね。じょーず。よくできました!」

 傍に行って抱きしめてあげる。昨日の様子からするに、褒められて伸びるタイプだと見ている。
 うん。尻尾もちゃんと、消えてる。

「これは安定してるの?」
「アン……テイ」
「えっと。耳と尻尾は何があっても消えたまま?」
「とてもおどろいたり、よろこんだりすると、出るかも……」
「なるほど」

 ということは、昨日ボールに飛びついた時のアレは運が良かったのか。

「昨日より、おしゃべりずいぶん上手くなってるね」
「オレ、ミミがいい。みんなの聞いて、覚える……」
「人間よりかなり早く、成長したりするのかな?」
「少し……?」

 あまりよくわかってはいなさそうだ。
 もし人よりかなり早く成長するようなら、村にはいづらくなるな……。

「シアンは、オレが早くおっきくなると、こまる?」
「えっ。へ、平気だよ。安心して大きくなってね」

 まずい。顔に出てたか。子どもにこんなこと言わせるなんて、僕の馬鹿。

「リゼルが大きくなるために、今から朝ごはん作るから、待っててくれる?」
「肉!」
「あ……。肉はないんだけど。ごめん……」
「ワカッタ。それまで、ソト行っててもイイカ?」
「外……」

 おウチでイイコにしててねって意味だったんだけど、僕にとってはリラックスできる我が家もリゼルには檻に押し込められているように感じるのかもしれない……。
 昨日までずっと外にいたのなら、四方を壁で囲まれてしまって窮屈だろうな。

「ダメか?」

 凄くションボリしてる……。こんなの、ダメって言いにくい。

「いいよ。そのかわり自分が狼だとバレたら、僕のことは考えず、すぐに逃げること」
「ワカッタ!」

 じゃあおとなしくしてる。ということにはならなかった。家の外に出たいという欲求は強そうだ。
 それでも、僕がダメって言ったらやめるんだろうけど。

 ハラハラした気持ちで送り出す僕とは裏腹に、彼の目はとてもキラキラしていた。
 今日も服、どろだらけにされそう。早めに買い足さないと……。




 あれだけ外に行きたがっていたのでしばらくは帰ってこないんじゃないかと思ったけど、リゼルは予想に反してすぐ飛び込んできた。

「お帰り。はやかったね」

 彼の口には、クッタリとした鳥が咥えられていた。

「あっ……あ、サクラー!」
「サクラ? これ、肉!」

 リゼルが口を開くと、鳥は重力に従って床に落ちた。空を飛べるだけの力は残っていないらしい。
 雛の時に助けて以来、巣立ってからもたまにうちに遊びにくるインコだ。
 僕にとっても懐いていて、かわ……可愛かっ……。

「ダメだよ。コレは食べ物じゃなくて……」
「……? 肉……」

 言ってもわからないだろうな。人間だって、鳥は食べる。
 きっとリゼルにはこれが肉以外には見えていない。僕が朝食を作るのに肉がないと言ったから、良かれと思って獲ってきてくれたんだ。それだけの話。
 ……人肉を持ってこなかっただけ、いいと思うべきなのか。

「サクラ……」

 悲しむ僕を見て、リゼルは自分が何かとんでもないことをしたようだと気づいたらしく、オロオロし始めた。頭のイイコだ。

「これ、シアンにとって、肉にしたら……ダメだった?」
「……」

 言葉が出てこない。悪気なんてないってわかってるのに。
 心と頭が整理できない。胸が痛い。

「シアン……泣くと、オレも、カナシイ……。ゴメン……ゴメン」

 横たわった小さな身体を指で撫でる。
 まだ……温かい。血も、出てない。呼吸にあわせるように、少し上下してる。

 ……生きてる?

「オレ、治す!」
「リゼル!?」

 リゼルがサクラを、毛づくろいでもするようにベロリと舐めた。
 これは……。治癒魔法か。そうだよね。人間に化けられるのなら、魔法が使えたっておかしくない……。

 舐められたサクラは羽根をはためかせ、パニックを起こして部屋の中を飛び回った。

「シアン! コイツ! キケン、キケン! サクラタベヨウトシタ!」
「トリがシアンの名前呼んでる!」
「うん。コイツはね、友達なんだ。僕の」
「トモダチ……だった。ごめん、オレ……」
「ううん。いいよ。僕に肉を獲ってきてくれようとしたんだよね。気持ちは嬉しいけど……これからは僕が見てないところで、生き物は殺さないって約束してくれる?」

 人間だって、肉を食べる。昨日はリゼルが仕留めた熊を、みんなで鍋にして喜んで食べていたわけだし。
 ただ、この鳥はペットとして飼っている人間が多く、一般的には食用とされていない。
 当たり前だけど、リゼルにはそういう人としての『普通』は通用しない。少なくとも、今はまだ。

「する。ヤクソクする……! オレもサクラとトモダチになる……!」
「ナルカ!」

 サクラのほうは腹に据えかねているのか、リゼルの頭を果敢にクチバシで何度もつついている。ちなみにびくともしてない。

「ふふ……ッ。あはは」

 その光景と、サクラが元気になってホッとしたのとで、今度は笑いが込み上げてきた。

「シアン、笑った……!」
「あっ。ちょっ……。耳、耳出てる、リゼル……。尻尾も。ふふっ……」

 リゼルは僕にしがみついて、尻尾を振っている。
 その頭を、サクラが相変わらずつつき倒す。

「シアンカラハナレロ! ハナレロ!」
「こーら。サクラ。この子は昨日から、僕の家族なんだ。その、とんでもないことされたと思うけど……。許してやってくれる……?」
「ユルサレナイ……!」

 だよね……。さすがに、殺されかけては。
 悪気はなくとも、食う気はあったわけだし……。

「サクラは、こんなにチイサイのにアタマがいいんだな」
「ツカムナ、コラー!」
「だ、だめだよ、リゼル。そんな持ち方したら……」

 小さい手で胴体を鷲掴むものだから、羽根が折れてしまいそうになっている。

「それに僕にはごめんなさいしたけど、サクラにはまだでしょ? できる?」
「……! ゴメンなさい!」
「ユルスカ、バカー!」

 そう言いながらも、サクラはつつくのをやめ、リゼルに離してもらったあとはその頭に止まった。
 そして毛づくろいのお返しでもするように、狼耳を甘く啄んでいる。

「くすぐったい……」

 ブルブルッと身体を震わせて、耳を消すリゼル。サクラは不思議そうに、耳が消えたあたりを探っていた。

「それじゃあ二人が仲直りしたところで、朝食を食べようか」
「シテナイ!」
「サクラの分も用意するよ。お詫びに、多めにあげる」
「ナラシカタナイ」
 
 でも……。まだ人間をよくわかってないからとんでもないことしようとはするけど、リゼルは……割と、温厚だよな。
 今もサクラに髪の毛をムシムシされてるけど、おとなしくしてるし。とっても素直だし。

「あ……。リゼル、椅子に座ってもテーブル届かないか。ちょっと待っててね。サクラ、髪の毛むしるのやめてあげて」

 餌に釣られてだいぶ怒りがおさまってきたのか、サクラはリゼルの頭からテーブルの端へ移動した。
 まずはサクラの前に、柔らかいパンをちぎってお皿に入れて置いてあげる。

「アリアト、シアン!」
「はい」

 次はリゼルを膝に乗せて座る。これで届くし、スプーンの使い方を昨日よりきちんと教えてあげられる。
 まあ、見てるだけでだいぶ覚えてしまったみたいだけど。

 リゼルは僕のお膝に乗って、なんだか食べる前から満足そうにしてる。可愛い。

「このほうが、スプーンやフォークを使うのが見やすいでしょ? こうやって……」

 口元に持っていってあげると、少しフーフーしてから飲んだ。

「……? ツメタイ……?」
「そう。熱くないスープなんだよ。苦手?」
「ウウン。オイシイ」
「はい、今度は自分で」

 お皿を傾ければ一発だろうけど、そんなことしないで僕が教えたとおり、スプーンで飲んでいる。

「上手いね」
「ちゃんとニンゲンに、見える?」
「うん」
「これは、クサ?」
「サラダっていうんだよ。……まあ、草かな……」

 人と狼では食事の内容も違う。ただ、銀色の魔物は普通の動物とは違う。狼の姿をしているはいるものの、その実まったく違う生き物だ。
 そもそも、人になれるし。喋るし、治癒魔法まで使ってるし……。あとでノートに記録しておかないと。

「はい」

 フォークで刺して口元へ運ぶと、躊躇いなく食べた。

「マズイ……」

 スープも野菜だったんだけどな……。サラダはダメか。

「あまり食べなくてもいいよ。君の身体が受け付けない可能性もあるから、無理はしないで」
「イヤだ。食べる! このトガッたの、どうやって使う?」
「こう、刺して……口に、運ぶ」
「カンタンだ!」

 スプーンとそう変わらないから、苦労した昨日に比べたら簡単だろう。

「マズイけど、食べるとゲンキになる気がする」
「よくわかったね。薬草が混ざってるんだ」

 前に採取したのがあったから、疲れが取れるようなものを選んでサラダにした。鼻が良さそうだから香辛料は少なめで。
 でもやっぱり、リゼルには物足りないよな。肉がないと……肉……。僕を食べさせるわけにはいかないもんな。当然、サクラのことも。

 ちょうど食べ終わったあたりで、ノックの音が響いた。

「リゼル、ちょっと降りてね」

 そう言ってリゼルを床に降ろしてから、扉へ向かう。

「はーい」
「俺だ。コイズだ! 肉持ってきたぞ!」
「えっ、本当? 今開けるね」

 ……狼耳よし。尻尾よし。大丈夫だな。
 リゼルは肉という言葉に目をキラキラさせてはしゃいでいる。
 サクラは興味を引かれたのか、飛んできてリゼルの頭にとまった。
 さっきまで怒っていたのに、すっかり定位置にしたのかな。

「お待たせ……」
「へへっ。朝イチでさ、狩ってきて。3羽とれたから、1羽お裾分けだ!」

 ……キジも鳴かずば、撃たれまい。

「シアン! コレは! コレはいいのか!? トリ! コイズがシアンのトモダチを……!」
「ああ……、うん」
「ん? 何? なんの話だ?」
「コイズオニ! オニ!」
「おっ、サクラー。大きくなったな。そろそろ喰い頃かー?」
「ギャー!」

 この状況でどうフォローをしたら、いいのか。
 リゼルは、威嚇するサクラとからかうコイズを見比べながらオロオロし、最後に僕にしがみついた。

「コイズ、ありがとう。キジはお昼に使わせてもらうね」
「おうっ。それじゃ、リゼルと仲良くな。サクラは次に会うまでにもっと肥えとけ。俺は愛しい妻と娘ちゃんの元に帰るな」

 コイズはそう言って、そそくさと帰っていった。

 獲った肉を朝から持ってきてくれることなんて、滅多にないのに。リゼルのためだろうな。
 このままでは、そんな優しいコイズが僕の友達を乱獲しようとする悪人だと思われてしまう。

「えっと、リゼル……。この鳥はキジといって……」

 そうならないよう、僕はリゼルに鳥の種類を説明していくのだった。




 お昼を過ぎたら、子どもたちと一緒に勉強のお時間だ。
 リゼルを一人にするわけにはいかないので、当然連れていく。
 サクラは餌が貰えたらもう用はないとばかりに飛び立っていった。リゼルが少し寂しそうにしているのが、なんだか微笑ましい。

 昨日の今日で森に子どもたちを連れていくことはできないので、今日は広場で魔法学を教える。村の中央。昨日熊鍋をしていた場所だ。

 教える本人が魔法を使えないというのはおかしいかもしれないけど、僕の傍だと魔力が練りやすいとかで、逆に上手くいくらしい。
 でも、今日に限っては上手くいかなかった。
 何故ならみんながリゼルに興味津々で、どうしても集中力が途切れてしまうのだ。
 リゼルは僕の話を聞くことなく、飛んできたちょうちょを追いかけたり、地面を進むアリを眺めたり、かと思えばたまにコロンと横になって春の陽気を全身に浴びて気持ち良さそうにしている。自由すぎる。

「こら、みんな。リゼルが気になるのはわかるけど、ちゃんと僕の話を聴きなさい」
「えぇー。だって。それだけじゃないよ、無理だよ。昨日あんなことがあったのに」
「そうそう! センセの傍にいると安心するけどね」

 僕はリゼルが銀色の魔物だってことを知ってるけど、みんなはそうじゃない。興奮さめやらないのも当然だ。

 本当はもう、森にだって入っても良かった。
 そんなに危険のない場所だし、銀色の魔物は僕の手の内。むしろリゼルがいる分、いつもよりずっと安全だったりする。
 大人数で囲まれるならともかく、森の獣相手ならリゼルはまず負けることはないだろうから。

「おとーさんたちと一緒に、銀色の魔物探しに行きたい!」
「ぼくもぼくも! うちのオトーサンも捕まえるって、昨日はりきってた!」
「一応あたしも、少しなら魔法使えるし!」

 得意気な顔で言うミリアムの顔をリゼルが一瞥し、フッと笑った。
 昨日真っ先に逃げてたからな、ミリアムは……。

 でもこの調子じゃ、今日は魔法の授業は無理そうだ。村の人も、一攫千金! とばかりに、目の色を変えて出掛けているし。
 みんな気のいい人だから、独り占めして自分が食べようという感じがないだけ、幸いかも。ギスギスした雰囲気は、子どもたちに悪影響を与えてしまう。
 今のところ子どもたちは、みんな希望に満ち溢れた目をしてる。トラウマになってなくてよかった。中々に逞しい。

「うーん。でも、今日はまだ、森は危ないからダメ」

 もう安全なことはわかっていても、一応、建前としてこう言っておく。

「じゃあリゼルくんと遊ぶー!」
「体格が違いすぎるから、厳しいでしょ……」

 リゼル……。君のほうは、遊ぶ気満々な顔してるね。意外だ。

「うーん。それじゃあ、ちょっとだけね」

 実際には体格よりも力の差を危惧してたんだけど、リゼルはほどよく、手を抜いて村の子どもたちと遊んでくれた。
 それでもどうしても、他の子よりできすぎてしまうことも多かったけど。

 夕方まで一日たくさん遊んで、あとでリゼルに『手加減できて偉いね』と言ったら、少し驚いた顔をしていた。

 どうやら、耳と尻尾が消えてるか気になって、アレが限界だったらしい。全力を出されていたら危ないところだった。
 遊ぶこと自体は楽しかったみたいで、とても機嫌が良かった。
 銀色の魔物が群れるという話はあまり聞いたことがないけど……。人間と同じように、子どものうちは遊び相手がほしかったりするものなんだろうか。
 僕も、何か……リゼルと……。

 だめだ。どうしても、犬にやるボール遊びが頭をよぎってしまう。
 でも、そうだな。ボールはひとつ、買っておこうかな。




 よく遊び、よく食べて、よく寝る。
 人の子と同じで、リゼルはまさにそれを体現している。

「ツカレタ……もう寝る」
「今日はたくさん遊んだもんね。汚れたから身体洗うよ」
「ウン。でも、シアンもイッショ。一緒に寝る」

 どうしても僕と一緒に寝たいんだな。可愛いなあ。
 そんな会話をかわしながら、今日も一緒におやすみなさい。




 ……夜、リゼルがうなされる声で目が覚めた。
 人の姿をきちんと保ってはいたけれど狼耳も尻尾も出ているし、その寝顔は安らかとは言い難い。
 ぐっすり寝ていたから気づかなかっただけで、昨日もこうだったのかもしれない。
 低い唸り声は僕に理解できない言葉だったけど、なんとなく……その内容はわかる。だって僕も、そうだったから。

 両親と同じように殺される夢を、何度も見た。

 助けて。死にたくない。どうしてお母さんもお父さんも傍にいないの。自分を絶対に守ってくれるだろう拠り所を失って、心が凍えそうになる。

「よしよし……」

 胸に抱きしめて、背を撫でる。
 寝ていても効果があるかはわからないけど、外に出せない僕の魔力が染みていけばいい。
 僕はリゼルがうなされるたび、背を撫で続けた。

 それから、どれくらい経っただろう。
 今まで意味をなさなかった声が、シアン、タスケテと人の言葉で僕を呼んだ。

「いるよ。ここに、いるから」

 そう言うと、やっと静かになって……目の端に涙を浮かべたまま微笑んだ。
 現実での僕は弱いけど、夢の中では君をカッコよく守ることができたのかな。

 この日、この瞬間。僕の一番大切なものは、リゼルになった。
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