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執着旦那と愛の子作り&子育て編

裏切り。

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古城だと言うそこにある隠し通路。
シャリオン達はまだそこにいた。
転移を使ったジジが動けなくなってしまったのだ。
やつれているとはいえ、自分より体格のある男を抱きとめるのはシャリオンにはきつい。
体に起きた変化は自分が良くわかっている。
呼吸を乱すジジの背中をさすった。

「ありがとう。ジジ」

離れてしまったのは寂しい。
けれど、それ以上に安堵が勝った。
ここに来て初めて笑顔を浮かべてジジにお礼を言うと、息を飲んで苦笑を浮かべている。

「っ・・・」

自身の魔力とガリウスの魔力をもってしても、ここまで疲労するとは思わなかった。
それだけ転移には魔力が必要なのだと分かる。

「・・・大丈夫?」
「大丈夫・・・っ・・・っ」
「僕の魔力を分ける?・・・ぁ、どうしよう・・・。・・・何か切れる物持ってる?」

なら、何も心配する必要はない。
ただ、シャリオンが知っている魔力の受け渡しはガリウスに聞いている体液の交換のみだ。
緊急事態で魔力を分けたいのだが・・・キスもそれ以上はガリウス以外とは難しかった。
となると、やり方は一つで、指先から血液を分けるくらいならハードルが低そうだ。
だがそう言ったシャリオンにジジがフっと笑いながら首を振った。

「大丈夫」
「無理しないで。・・・彼はこの通路のことを知っているの?」
「・・・ううん」
「ならゆっくり行こう」
「大丈夫。・・・それより、・・・シャリオン」
「うん?」
「・・・ディディ様は・・・本当にパートナーが居るって言ったの?」

辛そうに顔をゆがめ、それでも口元は笑みを浮かべようとするその姿は痛々しかった。
嘘をついてごまかすこともできたが、今更それは不自然だ。
シャリオンはコクリと頷く。

「・・・うん」
「そう。・・・あの、・・・シャリオン」
「うん」
「・・・私を信じてくれて、ありがとう」
「そんなの、僕が言う方だよ」

シャリオンはジジの腕を首に回すと、ゆっくり歩き始めた。

☆☆☆

どれくらい歩いたのだろうか。
明るいのとジジが居るお陰で、来た時よりも恐怖は無かった。
すると、何もない壁の前でジジが歩くのを止め、こちらを見てくる。
ゾルの居る部屋にたどりついたようだ。
隠し扉を開くとジジが中を覗き込み動きを止め息を飲んだ。

「ジジ・・・?」


部屋の中を凝視しているジジの横から覗き込もうとすると、ジジがハッとしてシャリオン肩を押し返す。

「だめっ」

しかし、シャリオンにはしっかりと部屋の中が見えてしまった。

「!」
「おかりなさい。随分長い散歩だったね」

そこには冒険家の男が片手にナイフを持ち、その下にはゾルがいた。
思わずシャリオンはジジの横をすり抜けて中に入る。

見せつけるように立っていたと言う事は、すぐには殺したりはしないだろうと予測たが、シャリオンは緊張しながら男を探る。
しかし、男は素直に教えてくれなかった。

「・・・何を」
「別にこれじゃなくても良いかなって思って」
「どういう意味だ?」
「予想外だったんだ」
「なにを・・・」
「言っただろう?探し物をしているって」

まるでなんでもない会話をしてるかのような軽さで男は話し続けるが、シャリオンはそのナイフをいつ離されるのかと気が気ではなかった。

「話では一匹捕まえれば全部捕まえられるって話だったのにさー。
でも、・・・宝石の方は手に入ったから良いかなって」
「・・・なに?」
「あれ?次期当主って聞いてたんだけど・・・聞かされてないの?」
「・・・ない。・・・それよりそのナイフをどけてくれないか」

そういうと男は目を細めた。
しかし、にやりと笑ってシャリオンに見せつけるように、ナイフを持つ手の指を一本ずつ外していく。

「やめてっ!」

2本の指になると、ケラケラと笑った。

「何か勘違いしてないか?俺とお前は対等じゃない」
「っ」
「ジジ。いつまでそう突っ立てるんだ?さっさと捕まえてこっちに連れてこい」
「!・・・ジ・・・ジ?・・・!」

そう口にした瞬間。シャリオンはジジに抱きしめられた。

「!・・・ジジっ何を!」

名前を呼んでも返事を返してくれない。
顔を見ようとしたがその表情を見ることは出来なかった。
そのまま持ち上げられて、シャリオンは男の前に連れて行かれた。

「随分と仲良くなったな。・・・でも俺はそいつの身内がここに閉じ込めた張本人だって言わなかった?」
「聞いた。
・・・けど、ディディ殿にも何かあると思ったからそれだけでジジを悪だと決めつけたくない。
君がゾルに隷属の魔法をかけてることも、どんな理由があるのか聞くまでは分からない」

そういうと、男は驚いた後、ちらりとジジの方を見た。

「へぇ。・・・そこまで話したんだ?」
「・・・」

その視線の冷たさに下から見ながらも恐怖があった。

「でも、不思議だな。
アレは君とって兄弟なんだろう?なのに俺の事を信じようなんて思えるんだか」
「なぜ・・・それを」
「聞いたんだろ?隷属の魔法を掛けたって。
けど・・・失敗したな。
自分に睡眠魔法をかけるとは思わなかった。
じゃなかったら、・・・目の前で犯す楽しみがあったのに」
「!・・・っ・・・」

シャリオンが目を覚ますまで、そんな出来事があったのだろうか。
下種な笑みを浮かべ、シャリオンの頬をあいている手で撫でられた。
逃げようとしても、ジジに体を抱き上げられていて、足が地面についておらず首を逸らすしかできなかった。

「兄の前で無様に逝くのは嫌か?」
「っ・・・一体何が目的なんだ!狼って・・・ウルフ家の事かっ!」

シャリオンはそう言いながら、ならば何故この男がゾルにナイフを向けている理由がわからなかった。

「そうだ。
・・・でもこの男は規格外。体格も小さいし力もないな。
劣等品だからこれを生かしておく必要はない」
「・・・!」
「どうする?」
「っ・・・」

そう言いながら男がシャリオンの顎を掴み上げた。

「そうか。必要ないならここで処分しておくか」

男はナイフを握りなおすと振り上げた。

「!!駄目っ」

悲鳴に似た叫びにチラリと視線を向けながらナイフをピタリと止めた。

「っ・・・どうしたら、・・・いい」
「そうだなぁ。・・・まずは自分で服を脱いでもらおうか?」
「っ・・・っ」

ジジの腕の中でビクリと震えると、抱きしめる腕が強くなったが、次の瞬間緩んだかと思うと、グっと体を引っ張られ、見えたのはジジの背中だった。

「っ・・・ジジ?」
「それより!私との約束!」
「は?」
「ディディ様を返して!・・・彼と仲良くなったらっディディ様を返してくれるって言った!!」
「!」
「・・・それを今言ったら意味ねぇーだろうが」

ジジの言葉に驚いていると地の這うような声でそんなことを言うと、ジジは横へとフッとばされた。
男がナイフの柄で殴り飛ばしたのだ。
咄嗟に駆けつけようとするが腕を掴まれてしまう。

「ジジ!」
「あの男はアルアディアから帰ってこなかったぜ?
ハ!他の男に汚された恋人なんて興味が失せたんだろうよ。
アルアディアで新しい男か女か見つけたんじゃねぇのか?」

本性を出したかのように言葉が汚くなる男は、そう言いながらシャリオンの腕を掴んだ。

「そんなことない!ディディ殿はパートナーがいるって言っていた!」
「恋人とは言わなかったんだろう?それにその男以外パートナーが出来たのかもしれないしな」
「っ」
「建国記念祭で移動も含めて1ヵ月は帰ってこない。他の人間に目移りする時間なんてあり放題だ」
「!」
「自分の足を引っ張り、挙句処女から男娼さながらの腰使いになった男なんて汚ねぇだろうが!」
「そんなことない!!」

そういうと言うと男の目が鋭くなる。
そして、足元に居たゾルをジジの方へと蹴り飛ばし、ナイフを床に置き飛ばす。

「ジジ。最後のチャンスだ。
俺が合図をしたらその男を殺せ。
それが出来ないなら、あの司祭に取り付けている即死の術は始動する」
「!!・・・それで、・・・2人を言う事聞かせていたのか・・・!」
「そうだが?」
「卑怯者だと思わないのか!」
「うるせぇな。だからどうした?
それより、お前が犯される時どうなるのか見せてみろよ」
「!」
「流石に結婚して1年たって子供もいるんだ。処女じゃないだろうがな」
「・・・なぜ、・・・子供のことを?」

先ほどゾルに聞きだしたと言っていたが、ディディにも隷属魔法が掛けられているのだろうか。
シャリオンの言葉に男はニタニタと笑う。
そして、懐から見覚えのある宝石を取り出す。
それは、子供を授かるために使う核の様に見えた。

「これなーんだ?」
「!!」

男は核を摘まみ上げ口元に持っていく。
身の毛がよだった。
自分がされるわけじゃないのに、気持ち悪さが募る。

「やめて!!」
「あははは!そんなにこれが大事か?」

気味悪くねっとりとその核を舐めた。

「っ・・・!」

咄嗟に取り返そうと手を伸ばそうとするが、その手は取られてしまう。
そして間近に男の顔が来る。
金色の瞳が肉食動物の様にギラリと光る。

「壊されたくないか?」
「っ」
「ふーん。なら壊すか」
「!駄目!」
「だったら、自分の行動を改めないとな?」
「っ・・・」
「俺に媚びてる間はこれもアレも壊さないで置いてやる」

キっと睨むと可笑しそうに笑い、まるでへし折る様に親指を核に押し当て、息を飲んだ。

「俺はなんて言った?」
「・・・申し訳ありません」
「フッ・・・別に口調はさっき見たいので構わない。逆にそれじゃ萎える」
「・・・」
「まだまだ躾が必要だな。・・・さて、もう一度言うが、服を脱げ」
「!・・・はい」

心が嫌がっている。
しかし、従わなければ・・・。

っゾル・・・アシュリー・・・ガリオンッ

腕は手かせ以上に重い。
指先が震えてうまく動かない。

「遅い」
「っ・・・手枷が・・・重いんだ」

時間を延ばすようにそんなことを言う。
いや、実際重いのだが。

「これくらいで?まぁこの細い腕なら仕方がないか」

すると、男はシャリオンの首以外の拘束具を取る。

「逃げたらどうなるか、わかっているな?」
「・・・うん」

例え取れたとしても早くなるわけがない。
漸く最後の1枚を脱ぎ去ると、男が愉快そうに笑った。

「隠すな。・・・そう言えば、名前を聞いていなかったな?」
「っ・・・、・・・シャリオン」
「家の名前を言わないのはプライドか?
名門ハイシア家なのに自分の名前を言えないとは・・・ちゃんとお前に相応しい挨拶を考えてやろう」
「っ」

家の事を口にされるのは憤りを感じる。
睨みそうになった目を閉じた。

「それにしても、ハイシア家の貴族の子息とは思えない程、・・・いやらしい乳首だな」
「!」

恥辱から逃げるように目を閉じていたのだが、耳元で囁かれて思わずあけてしまう。
舐めるようにシャリオンの体を見ているのが見えた。

「普通、こんなにならないぞ?
シャリオンの男は乳首が好きなのか?・・・それとも、弄られるのが好きなのか?」
「っ~・・・っ」
「弄ってやったら、この状態からもっとエロい乳首になるんじゃないか?
チンコの方はまるっきり綺麗で使ってないようだが。
・・・俺の屋敷に帰ったらピアスを付けてやろう」
「っ・・・」
「・・・さぁ、次は・・・四つん這いになるんだ」
「っ」

助けを求めても仕方がないというのに、男を見上げるが楽し気に笑みを浮かべるだけだった。

「・・・本当にいい表情をするなぁ・・・。
だが、無駄だ。
あの狼と子供を守りたいなら道は一つ」
「・・・っ」

そう言われてシャリオンはあきらめるしかない。
のろのろと動き四つん這いになる。
これだけでも屈辱だと言うのに、男は・・・非道だった。

「もっと足を開け。腰を突き出して穴を見せろ」

男は座りこみシャリオンのそこを覗き込みながら尻を鷲掴み尻の感触を楽しむように揉んだ。
思わず逃げようとしたシャリオンに、パシンッと言う破裂音と痛みが尻に走った。

「逃げるな」
「っ・・・っ・・・がりぃ・・・っ」
「・・・。そうか。男の名前はガリウスだったか?
いいぞ。もっと泣いて叫べ。使えない男の名前をな!」
「っ・・・ガリウスはっ・・・きっと来る!」
「フっハハハ!・・・どうやって来るんだ?ここまでは船で1週間もかかる。それ以前に王都から港までも時間がかかるだろうが!・・・お前はその間に散々抱かれるんだ。楽しみだな?お前はどれくらい持つか。
ジジは一回で根をあげたぞ?」
「っ・・・」
「っ・・・ジジが悪いんじゃない!こんなことするお前がっ」

そう言った途端再び尻が叩かれる。

「ぁぁっ」

思ず痛みに腰がくずれ倒れこんでしまった。

「お前頭が悪いな。・・・その点ジジは賢い。
さっさと言うことを聞いたからな。犯されるのが好きなだけかもしれないがな」
「っ・・・あんたは一々人を貶めないと気が済まないのか!」
「・・・はぁ。・・・いいか。忠告は最後だ」

その声色に自分がした失態に気付いた。
怒りのままに言葉を返してしまったが、シャリオンとこの男は対等ではないのだ。

「ノロノロしてないで、さっさとケツの穴を見せろ」
「っ・・・」

言われるままに腰を突き出して見せるが、手で押さえろと言われる。
それを拒否することは許されず、シャリオンは震える手で尻肉を持ち上げた。
恥ずかしくて悔しくて涙が頬を伝った。

「ふーん?・・・随分いやらしい縦割れだ。だが・・・男が好きそうな穴だ」
「っ」
「・・・惜しいことしたな。もう1年早ければ綺麗なここを楽しめたのか」
「っ・・・」

そう言いながら男の指が尻穴を撫でた。
嫌悪から腰を引かせたが引き寄せられてしまった。

「だが、ここまで形が変わるほどやるなんてな。
由緒正しいハイシア家の次期当主様は、顔に見合わず随分淫乱なようだ」
「っ」
「こないだも一人で随分楽し気なことしていたし」
「!っ・・・みて、たのか」
「知っててやってたんだろう?」
「そんなわけっ」
「っ・・」
「この穴で何人の男を咥えこんだんだ」
「っ・・・してない」
「これだけ男を誘う顔で、こんないやらしい体をしてたら、ここもこんな風になるのも理解できる」

濡らしていない親指の先端をねじ込まれる。

「くぅっ・・・いっ、・・・やだ!・・・いやぁぁっ・・・ったすけっ」

頭を逃げてはいけないと分かっていても、体は言うことが聞かなかった。
上半身で逃げるように床に爪をたて逃げようと必死に体を動かす。
しかし、がっしりと抑え込まれた体はびくともしなかった。

絶望に視界が歪む。

その中で、愛しいその人に助けを求めた。
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