モフモフシリーズ

この“世界”のお話 ※読まなくても大丈夫です

　此処は、地球であって地球でない、そんな世界の片隅にある小さな島国、トウキョウ・ビースト・シティ――。

　人間と獣人が共存し合う、文字通りの都会のジャングル。

　今から約150年前、少子化が地球規模での問題になり人口は減り続ける一方。このままでは人類は滅びてしまう……と懸念されていた頃。

　ある日突然、このトウキョウのとある民家で飼っていた犬が人型に変わった、という事件が起きた。

　そしてその“現象”は犬だけではなく他の動物でも次々と起き、一年後には世界中に、そして数年後には地球の人口の約1/3が人型の動物――つまり獣人になってしまった。

　人型になった動物のなかには凶暴な動物もいたため、この獣人達をどうしたら良いのかと警戒していた人間達だったが、彼らの知能が人間並にあることを知り、両者は長い論争の末『共存』することを決めた。

　それでも最初の頃はお互いの偏見からか反乱等もあったが、今はこのトウキョウを中心に仲良く共存し、異種族間でも結婚が認められる程になっている。

まぁ“彼ら”の姿が、普段は耳と尻尾がある程度でほぼ人間と一緒なのと、食べ物も人間と同じで良い（不思議なことに主な家畜である動物は獣人化しなかった）という所が、人間側としても共存しやすかったのだろう。

　そしてこのお話は、そんな獣人――つまりモフモフな彼（彼女）らと人間との、ほのぼのエロコメディタッチの恋愛物語である――。