ぬくもりのキャンディー

1

笑顔に触れて。

「ぼく、ゆうや」
「ゆうかちゃん」
「わたしは、ゆうこ。ゆうすけくんのりすさん、かわいいね」


　男の子と女の子、少女はにこにこわらっています。
　少年は、こんなえがおにかこまれるのはひさしぶりでした。
　毎日お手伝いがたいへんで、かぞくもみんなつかれていて、だれもわらっていませんでした。　


「ゆうやくんと　ゆうかちゃん。ゆうこちゃんも、だいじょうぶ？」


　ズボンがぼろぼろの男の子と、ひざにほうたいをした女の子、えがおがちょっとぎこちない少女。
　少年は、心配そうにききました。


「ぼく、だいじょうぶ」
「ゆうかちゃんも、へいき」
「だいじょうぶ、きにしないで」


　男の子も女の子も少女も、にこにこわらってこたえました。
　男の子と女の子と少女と少年は、おままごとをして、いっしょにあそびました。

　白いちょうちょも、白いこねこも、白いことりも、白いりすも、よにんのまわりでうれしそうにはしゃいでいます。