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第四章
災いの魔女
しおりを挟む「しょう子ちゃんだ! 千代子ちゃんはしょう子ちゃんに会いに行ったんだ!」
雪原に散った鮮血のように真っ赤な唇が「あっ」と丸くなる。姫宮玲華はポンと手を叩くと、荻野新平の腕をくいくいと引っ張った。車に乗せてよ、というアピールである。その手を振り払った新平は苦り切った表情をすると、おもむろに携帯電話を取り出した。それでも玲華は「ねぇねぇ」としつこく新平の腕を引っ張り続ける。
「しょう子ちゃんに会いに行ったんだよ! 千代子ちゃんはしょう子ちゃんの家にいるの!」
「英一か?」
「──し、新平さん! こんな時にいったい貴方は何処で何をやってるんですか!」
「絶対絶対絶対、しょう子ちゃんの家にいるんだもん! だからあたしたちも早くしょう子ちゃんの家に行かないと!」
「私用だ。お前たちはどうしてる」
「──私たちは学校です。旧校舎裏のヤナギの木の前に集まっています」
「千代子ちゃん泣いてたもん! てゆーか千代子ちゃん泣かせたの君じゃん!」
「学校だと? まさか状況を理解してないのか? すぐにでも学会に避難しろ。あそこならば警察もマスコミも野次馬も手出し出来なくなる」
「──それが学会の方も何やらひどい騒ぎになっているようで、今我々が本殿に向かえばまさに火に油を注ぐ形となってしまうそうなんです」
「千代子ちゃんが可哀想だよ! だから千代子ちゃんに謝って! 千代子ちゃんとしょう子ちゃんはいっつも笑ってなきゃだめなんだからね!」
「うるさいぞ、この魔女め!」
新平はそう低い声で怒鳴ると、また玲華の細い腕を冷たく振り払った。すてんと玄関前の石畳に尻餅をついた玲華はすぐに白い頬を膨らませると、瞳を涙で濡らしながら、わあっと口を大きく開いた。
「魔女を悪口みたいに言わないで!」
「──もしかして姫宮さんもそこに?」
「気にするな。それよりも騒ぎとはいったい何だ」
「──いや、それが」
「敬意が足りないんだよ! 年長者に対する敬意が!」
「黙れと言ってるんだ!」
「もっとこう……こんな感じで……! 千代子ちゃんとしょう子ちゃんとあたしをリスペクトしてよ!」
猫のあごを撫でるような仕草でそう叫んだ玲華は、駄々をこねる少女のように「わあっ」と新平の腕に飛び付いた。もう話し合いにもならないと、新平は暴れる魔女を片腕に、携帯電話の向こうに低い声を伸ばす。
「今から向かう」
「──え?」
「誰にも見つからないよう息を潜めてろ」
そう言って携帯を閉じた新平は、玲華を片腕に抱えたまま軽自動車の後部座席を開けると、彼女をポイッと中に放り込んだ。
これは、そうか──。
黒と白に視界が点滅する。
不快な痛みが肉体の動きを阻害する。
それでも睦月花子は痙攣を続ける腕をなんとか横に伸ばすと、すぐ側でうつ伏せとなった吉田障子の安否を確かめた。確かに刺されたはずの背中に出血はなく、夏場にも関わらず厚着をした彼の長袖の下には何やら硬い感触がある。おそらく防弾チョッキの類だろう。つまり元から殺すつもりはなかったのだと、無数のノイズが走る意識の中で、花子はホッと息を吐き出した。
再び視界が暗転する。凄まじい激痛に全身の筋肉が硬直する。
「うわぁ、部長さんキモーい。体ん中に電気流されてまだ動けるとか、てか死なないとか、マジでゴキブリ以下の不快生物じゃーん」
三原麗奈は片手で口元を押さえると、蔑むような笑い声を落とした。黒いスタンガンがバチバチと彼女の左手で青白い光を放つ。山田春雄から借りていた改造スタンガンは先頭の電極部分が長い針状となっており、ちょうどテーザー銃のように、体内から感電させることが可能となっていた。
「部長おおおッ!」
鴨川新九郎の絶叫がコンクリートの床を震わせる。木屑が波立つような重低音だ。彼の黒い特攻服に消え掛かっていた炎が強く揺らめくと、やっと微かな騒めきが、潮風の届かない廃工場に溢れ始めた。
「端役が出しゃばんな」
ほんの束の間の揺らぎである。赤く燃ゆる声を遮るように、細やかなアッシュブラウンのショートが凛と流れる。三原麗奈の瞳に青い光が宿ると、ふっと白目をむいた新九郎の身体が木屑の山に崩れ落ちた。重苦しい静寂が、再び、曇り空に暗いトタン壁の内側を凍り付かせていく。
「あーヤダヤダ、すっごく下品。まーだ男が残ってるよ。あー気持ち悪ぅ」
じわり、じわりと左頬の焼け跡がくすぶる。また右手の薬指を頬に添えた麗奈は「おぇ」と赤い舌を見せると、瞳は空色のままに、廃工場を見渡した。そうして彼女は夜闇に響く鈴の音のような声を走らせる。
「ボケッとするな! まだ敵が残ってんじゃん!」
反射的に“苦獰天”のメンバーたちの背筋が伸びる。その澄み切った声に彼らは圧倒されてしまった。
「おいキザキ! あんたが皆んなに指示を出せ!」
「ああ」
抑揚のない声が返ってくる。退屈そうな表情に変わりはない。三原麗奈は少しムッとすると、ほっそりと丸みのある腰に手を当てて、薄ら笑いを浮かべた。
「質問はないってわけ?」
「ああ」
「嘘つき」
「お前自身がそう言っていたではないか」
「言ってたね。それで何の疑問もないってあり得ないでしょ」
「お前の話を信じた。ただ、それだけだ」
「嫌なやつ」
そう言って麗奈は顔を顰めると、焼け爛れた頬に指を触れ、少し悲しげに微笑んだ。
「ふーん、そっか。覚悟は出来てたってわけか」
空色の瞳が出入り口前に向けられる。徳山吾郎がはっと身構えるも、そんな彼を麗奈は無視し、代わりに左端で呆然と固まってしまっていた野洲孝之助に向かって優しげな声を伸ばした。
「ねぇ野洲くん」
「な、なん……?」
「君に残された未来は二つだよ」
曇り空から落ちる白い光。炎の翳り。
空色の光が二つ、廃工場の薄暗闇に揺れる。
「一人で破滅するか、皆んなで破滅するか」
「ちょ、ちょっと待て……、お前はいったい何なんだ……? お前は、その……モチヅキ少年の彼女ではなかったのか……?」
「うわぁキモ、なんか今さらって感じ。ほんと野洲くんって小物だよね」
傷だらけの頬に蔑むような笑みが浮かび上がる。孝之助はカッと目尻を釣り上げた。
「な、なんだと貴様ッ……!」
「ここ見てよ。ほらこの工場、すっごく汚い。これさ、ぜんぶぜんぶぜーんぶ、野洲くんのせいだからね」
「な……」
「総長として、しっかりと責任取らないとね」
麗奈はそう微笑むと、制服のスカートを持ち上げてみせた。泉で足を濡らす淑女のように──。赤い炎の影がチロチロと彼女の太ももを撫でる。
「君たちもだよ。私たちは運命共同体だから」
出入り口前で立ち竦んでいた三人の影が凍り付く。パープルピンクの髪を後ろに撫で付けた大野蓮也は未だに困惑の表情で、長谷部幸平と徳山吾郎は、破滅に怯えるかつての仲間たちに、破滅に微笑む初恋の幼馴染に視線が固定されてしまい、呼吸すらもままならない状態にあった。
麗奈は「はぁ」とため息をついた。瞳の色が漆黒に戻っていく。先程までの身悶えするような焦燥感はいったい何処へやら。やはり自分の身体はしっくりくると、改造スタンガンはそのままに、手首で胸を押さえてブラジャーの位置を直した。やはり男の身体は女の心に悪いと──。チラリと視線を落とした麗奈は、足元でうつ伏せに倒れた少年と少女に冷たい視線を送った。およそ救われない二人の未来に無言の祈りを捧げた。
「絵画だな」
抑揚のない男の声が、突然、麗奈の白いうなじをくすぐった。心臓がビクリと跳ね上がる。それはキザキの声ではなかった。その声は若く、涼しげで、微かな感心が言葉の端に混ざっていた。
「完成させてやりたいが」
木枯らしに吹かれる煙のように、麗奈の瞳の色がふっと薄れる。冷静に目を細めた彼女は素早く腰を捻り、そうして後ろを振り返ろうと、アッシュブラウンに明るい髪を横に流した。だが、男の腕がそれを許さない。大蛇のように長い腕が麗奈の肩にのし掛かると、その腕に彫られたブラック&グレーの髑髏のタトゥーが麗奈の細い首を舐めた。その重みに体が動かせなくなった麗奈は、女としての恐怖心と屈辱感から、僅かに呼吸を乱してしまった。
「いいや、お前はそれを舞台と表現していたが、単にゲームと表現した方がいいだろう」
「は、離せ!」
「お前は数十手先を見通す棋士のように、相手の指し手を読み、相手の指し手に合わせてゲームを進めていた。なるほど、盤面によっては警察を呼ぼうと呼ぶまいと、どちらでも良かったというわけか。ただそうなってくると、絵画という表現からも外れてしまうな」
清水狂介はそう呟くと、麗奈と視線の先を合わせるように、彼女の焼け焦げた頬に頬を寄せた。ゾッと麗奈の背筋に寒気が走る。
「何にせよ、予めストーリーが定められている舞台ではあるまい。ぼんやりと浮かび上がった完成図に向かって描き進められていく絵画という表現が美しいだろう。いや、そうなると相手の存在が邪魔になってしまうわけだが」
男の声に落胆の色が混じる。どうにも答えを求めてしまう性格のようだった。ただ、今の麗奈には彼を分析する余裕などなく、ただただ必死になって、真下に押し潰されそうな肩を左右に動かし続けた。
「気持ち悪い気持ち悪い気持ち悪い! ねぇ誰か! キザキ! この変態を早く何とかして!」
そう叫ぶと同時に、麗奈は、右手に下ろしていたスタンガンの先端を清水狂介の足に向けた。流れるような動作だ。青い閃光がバチバチと湿った空気を弾く。だが、その電撃が狂介の肌に届くことはなかった。とっと肩が軽く前に押し出されてしまったのだ。数歩で体制を立て直した麗奈は慌てて後ろを振り返ると、瞳に空色の光を宿したまま、狂介の顔をキッと睨み上げた。そうして麗奈は唖然としてしまう。彼の顔の前に手のひらが広げられていたのだ。まるで巫女の力を知っているかのように、狂介は、自身の瞳を手の影で覆い隠していた。
「なんで……?」
み空色の瞳に動揺の影が走る。清水狂介は手で顔を覆ったまま、指の隙間から漏れる白い光を上目に見つめた。
「理屈は分からないが」
「はい……?」
「少年は、先ほどお前が自分だと言った。言葉通りの意味であれば、お前と少年は共犯、もしくはそのまま、お前が少年そのものだということになる」
清水狂介の視線が細い光の先に伸ばされる。黒く焼け爛れた麗奈の顔は見ないようにと、その胸元から下に向かって瞳を動かしていった狂介は、次いで自身の足元に視線を落とした。吉田障子と睦月花子は未だうつ伏せに倒れたままで、ただ、妙な圧力を感じる。そっと足を動かした狂介は軽くステップを踏むようにして真後ろに下がると、手の影の内側で瞳を素早く左右に動かした。
「お前はどうやってか、三度、ただ見つめただけで目の前の相手の意識を奪っている。以前のゴミ捨て場と、先ほどの炎の前、そして今だ。理屈は分からないが、お前の目は見たくはない」
麗奈は呆然と、清水狂介の腕のタトゥーを凝視した。瞳のない髑髏が巫女の瞳から視線を外さない。左の頬を撫でた麗奈は激しい憎悪に口元を歪めると、手足の長い男に向かって一歩足を前に踏み出した。それに合わせるように、清水狂介の体が後ろに下がっていく。
「そう……。あなたがこの時代の魔女だったってわけ……」
「魔女?」
「戸田和夫、小野寺文久、荻野新平、そしてあんた……。いつの時代にも現れる災い。ほんと鬱陶しい。物語を汚さないでよ」
「興味深い話だな。もう少し続けて貰えるか」
「いいよ……。ただし、あなたの瞳を見せてくれたら──」
その声に続きはなかった。麗奈の足が止まると、清水狂介の背後で小森仁の金属バットが振り上げられる。これで終わったと、麗奈は静かに視線を逸らした。
だが、それでも終わらなかった。清水狂介が倒れることはなかった。目にも止まらぬ速さで身体を捻った狂介は、その長い足で、振り下ろされるバットごと小森仁の首を薙ぎ払ってしまった。バットが薄暗闇の天井に向かって舞うと、小森仁の体がコンクリートの床に倒れる。三原麗奈は思わず口を手で覆い隠し、そうしてくぐもった悲鳴を上げた。
「ねぇキザキ! 早くその男を何とかして!」
「お前は俺を魔女と呼んだが」
清水狂介の長い足が下りる。ブラック&グレーの髑髏が炎の影に微笑む。
「どうして悪魔と表現しない」
清水狂介はそう肩を落とすと、もはや顔を隠すことはなく、木屑の散った床に視線を走らせていった。巫女の足元に向かって──。はっと目を見開いた三原麗奈の口元に冷たい笑みが浮かび上がる。やっと地獄を見せられる、と巫女の瞳が空色の光に薄れていく。
「魔女とは女の意だろう」
清水狂介の視線の動きが止まる。巫女の足元で──。その意味を理解する間もなく、空色の瞳を細めた麗奈は突然、上下の感覚を失った。凄まじい力に体が引き倒されたのだ。激痛が脳天を貫く。それは足首が押し潰されるような圧迫感だった。あまりの衝撃に呻き声すらも上げられず、なんとか冷たいコンクリートに両手を付いた麗奈は、やっと自身の置かれた状況を理解した。青黒い血管が無数に走った女の腕が麗奈の足首を握り締めていた。
ぐいっと三原麗奈の身体が木屑の上を引き摺られる。そうして漏れ出した悲鳴ごと、女の手が、麗奈の唇を押さえ付けた。
「やってくれたじゃない」
睦月花子は低い唸り声を上げた。麗奈の空色の瞳を覗き込むようにして、花子の黒い瞳が近付けられる。それは何を持ってしても抗えない鬼の力だった。
「覚悟は出来てんでしょうね」
もはや悲鳴すらも上げられない。鬼の手が麗奈の首を撫でる。そのまま片手で麗奈の身体を持ち上げた花子は、ブリキ缶の炎の影で拳銃を構えたキザキに向かって、ふっと笑みを浮かべた。
「撃っていいわよ。恨まないから」
キザキの頬が微かに緩む。拳銃を下ろした彼は頭を掻くと、床に降り積もった木屑を踏み締めるようにして、ゆっくりと花子の元に近付いていった。そんな陰気な男の背中に、フラフラと足元の覚束ない早瀬竜司が、それでも雄々しく猛りながらタックルをかました。
「おいキザキぃ!」
「やんちゃ坊主め。腕に後遺症が残るぞ」
「うるせぇ、死ねよ!」
竜司は以前として腕を上げられない。それでも竜司は肩で、歯で、頭で、足で、キザキの体を床に押し倒した。
その様子を横目に見つめていた花子は、再び訪れた激痛に頬を引き攣らせた。青白い光が太ももから全身の筋肉を痙攣させたのだ。宙吊りの状態で首を絞められていた麗奈は、それでも瞳を閉じることなく、スタンガンの先端を鬼の肌に突き刺していた。だが、鬼は倒れない。慣れればこんなものかと、花子は眉を顰めつつ、不敵な笑みを頬に浮かベた。
「じゃあ、そろそろ終わりにしようかしら」
鬼の手が締まっていく。暗闇の底に巫女の意識が落ちていく。
「アンタみたいに獲物をいたぶる趣味はないからね」
麗奈の口から白い泡が零れ落ちる。改造スタンガンが床に落ちると、花子はゴキリと首の骨を鳴らし、柔らかな女の首を握り潰す指先に集中した。彼女の意識の境界線を見極めようと──。額に青黒い血管を浮かばせつつも、花子は冷静さを失っていなかった。
「止めてぇ……!」
小さな衝撃が腰に走る。視線を落とした花子は、足元に飛び付いてきた少年の背中をギロリと睨み下ろした。
「何よ?」
「お願いします……。こ、殺さないでください……」
薄い唇からよく通る声が零れ落ちる。猫っ毛の天パが振り乱れる。そんな少年の懇願に、花子はやれやれと肩を落とした。
「殺すかっつの、このドアホ」
花子は「はん」とため息をつくと、吉田障子の頭を撫で、そうして意識のない麗奈の身体を木屑の山に放り投げた。
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