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20.だからそれは聞いてません!
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「おはようございます、女将……」
「ひえっ! あ、あんた化け物みたいな顔になってるよ!」
今日も今日とて下っ端の私は、昨晩もお仕事を頑張っていただろうお姉様たちの為に料理の下ごしらえを始めようと厨房へ向かっていると、どうやら私の様子を見に来てくれた女将と遭遇する。
――酷い言われ様ではあるが、心配してくれているのだろう。多分。
「全然大丈夫です、今日の私はやる気に満ち溢れています」
「あ、あぁ、それはいいんだが」
「なのでお客様を沢山お通ししてください!」
「その顔で!?」
唖然とした表情になった女将に思わずムッとしてしまう。
流石にその言い種はないと思うのだが、と近くの窓へと顔を向けると、そこには両目が赤く腫れ上がり顔が浮腫んでパンパンになった恐ろしい何かが映っていた。
「化け物!」
「あんただよ……」
やれやれと軽く首を振った女将から濡らした布を手渡してくれる。
ひんやりとしたその布を腫れた目元に当てると少しスッキリした。
「ほら、こっちは温めた布だよ。交互に使いな」
「ありがとうございます」
言われた通りに順番に目へとあてがうと冷えた目元にその温かさが心地よく、癒されていると実感した。
“心なしか浮腫みも取れてきてる気がするし”
あとでマッサージもすれば、仕事の始まる夜には元通りに戻るだろう。
「とりあえず本当に今日客が取れるのかはその目の腫れが治ったことを確認してからだよ」
「わかったわ」
念押しする女将に頷いて返事をし、執務室へと戻ろうとする女将の背中を眺めていた私は、全然聞くつもりなんかなかったのに気付いたら口を開いていた。
「昨日、ル……公爵様は?」
「あぁ。安心しな、昨日はそもそもここへ来てないから」
ドキリとした。
自分から部屋に通さないようお願いしたくせに、彼が来なかったことにショックを受けるだなんてあまりにも滑稽だ。
“もしかして、昨日のあの女性と”
すれ違った場所は酒屋が近くにあった。
勝手に露店街へと向かったと思っていたが、実際はそちらへと向かったのかもしれない。
とうとう彼が本番を迎えたのかもしれない。
もちろん相手の令嬢は貴族だろう。
婚姻を結ぶ前にそういった行為には及ばないかもしれないが、無かったとも言い切れないのだ。
「これだっていつかくる未来とわかっていたじゃない」
傷つくこと自体がおこがましいのだと思いつつ、しっかり傷ついている自分に自嘲する。
“どうせ今日からお客をいっぱい取るつもりだったのよ”
丁度良かった。これでもう彼が来ることもないのだろう。
私だって昨日この気持ちに決別したばかりだ。
「大丈夫、私はやれるわ」
こんなこと何でもないのだと、どうでもいいことなんだと自分に言い聞かせ私は再び厨房へと向かったのだった。
◇◇◇
「いよいよ、ね」
きっとこれが本当の私の娼婦としてのデビューになるだろう。
バクバクと早鐘を打つ心臓は、痛いくらい苦しくてこれが緊張からなのか未だに燻っている想いからなのかはわからない。
でも大丈夫、私はヤれる。
彼が練習を詰んだ数だけ私も経験をした。
相手は一人だがこの十分な経験こそが私の技と自信に繋がっているのだから。
「よし、来い……!」
少しでも早く客を入れてくれるよう頼んだのだ、きっとひとりくらい指名のないお客様がいるはず。
流石にお姉様たちを指名して来たお客様を流して貰う訳にはいかないのでしばらく待ち時間は発生するかもしれないが、それでもきっと今晩中には誰かが。そう思った時だった。
――コンコン、と扉を控えめに叩く音がし思わず後退った私がごくりと唾を呑む。
“来た!”
私の客。本当の客。
練習ではなく、娼婦として夢を売る瞬間がやってきた。やってきてしまった。
震える足を叱咤し、そっと扉に近付いた私は、極度の緊張から冷や汗を滲ませつつドアノブへと手を伸ばす。
そしてゆっくり開かれた、扉の先には。
「ルミール様!!?」
「サシャ、昨日は会えなかったが元気にしていたか?」
「なんでやねん!!!」
バターンッ、と思い切り勢いよく扉を閉めた私は現実を確かめる為にもう一度そっと扉を開く。
「どうした、何かあったのか?」
“当然のようにいるんですけどッ!”
何故だ。私は確かに「ルミール様が来られても通さないで欲しい」と伝えておいたはずだ。
それなのに何故彼が私の部屋の扉の前で平然と立っているのかわからない。
「サシャ、部屋に入りたいのだが」
「だ、ダメです! 絶対に入れません!」
“入れちゃったらお客様として受け入れたことになってしまうじゃない!”
私はもう本当に次にいきたいのだ。
感傷に浸りながらも前を向き、ちゃんと娼婦としての一歩進みたいのにどこからこうなった!?
「サシャ?」
「ひえぇっ!」
グッと扉が押されたことに気付き、慌てて全身で扉に貼り付き開かないように必死に踏ん張る。
行為を致すためのこの部屋の扉には、万一の時に踏み込むために鍵などはない。
開けさせてなるものか、と必死に扉を押さえていると、流石にこの騒ぎに気付いたのか扉の向こうからパタパタと足音が聞こえてきた。
「ちょ、どうかなされましたか!?」
「女将!」
声で主に気付いた私は安堵したのも束の間、すぐに抗議の声をあげた。
「私、ちゃんと通さないでって言いましたよね!?」
「うん? あぁ、しっかり聞いたよ。だからサシャの要望通り、“サシャ以外の部屋”へは通してないじゃないか」
「サシャ、そんな可愛いことをお願いしていたのか?」
「ちがっ、違いますって! 反対ですって!!」
“どうしてそんな勘違いを!?”
私が悪いのか。
しっかりはっきり主語を使わなかった私が悪いのか!?
あまりの出来事に頭を抱えたくなったが、今頭を抱えたら彼が扉を開けて入ってきてしまうだろう。
“それはダメ!”
彼だって昨日、あの格好いい令嬢と素敵な時間を過ごしたのだ。
私との関係を終わらせる絶好のタイミングというやつだろう。
このままズルズルしていても互いに良くはないし、あの令嬢だって知ったらガッカリしてしまうかもしれない。
六度も結婚に失敗させる訳にはいかないし、それが私のせいだとなれば尚更だ。
それに私だって彼を忘れるいいチャンスなのだから!
「私、絶対絶対もう嫌なんですーッ!」
私のその悲痛な叫びが効いたのか、扉を押さえていた力がふっと消えたことに気が付いた。
“わかってくれたということ?”
まさかこんな締まらない終わりになるとは思わなかったが、だがこれもある意味私たちらしいというものだろう。
もう開けようとする力がかからなくなった扉から私も手を離す。
あぁ。これで今度こそ本当の本当の本当にさよならだ。
「ルミール様……」
「あぁ、なんだ?」
「いやぁぁあ!?」
ガコン、と今度は鈍い音がし、私の扉が完全に取り外される。
引いて開けるタイプの扉が、最初から嵌め窓だったかのように取り払われ、目の前には扉だったものを脇に抱えたルミール様がいた。
愕然としつつドン引きした私が視線を女将へと向けると、流石の女将も想定外だったのだろう。
呆然と扉を眺めていた。
「ひえっ! あ、あんた化け物みたいな顔になってるよ!」
今日も今日とて下っ端の私は、昨晩もお仕事を頑張っていただろうお姉様たちの為に料理の下ごしらえを始めようと厨房へ向かっていると、どうやら私の様子を見に来てくれた女将と遭遇する。
――酷い言われ様ではあるが、心配してくれているのだろう。多分。
「全然大丈夫です、今日の私はやる気に満ち溢れています」
「あ、あぁ、それはいいんだが」
「なのでお客様を沢山お通ししてください!」
「その顔で!?」
唖然とした表情になった女将に思わずムッとしてしまう。
流石にその言い種はないと思うのだが、と近くの窓へと顔を向けると、そこには両目が赤く腫れ上がり顔が浮腫んでパンパンになった恐ろしい何かが映っていた。
「化け物!」
「あんただよ……」
やれやれと軽く首を振った女将から濡らした布を手渡してくれる。
ひんやりとしたその布を腫れた目元に当てると少しスッキリした。
「ほら、こっちは温めた布だよ。交互に使いな」
「ありがとうございます」
言われた通りに順番に目へとあてがうと冷えた目元にその温かさが心地よく、癒されていると実感した。
“心なしか浮腫みも取れてきてる気がするし”
あとでマッサージもすれば、仕事の始まる夜には元通りに戻るだろう。
「とりあえず本当に今日客が取れるのかはその目の腫れが治ったことを確認してからだよ」
「わかったわ」
念押しする女将に頷いて返事をし、執務室へと戻ろうとする女将の背中を眺めていた私は、全然聞くつもりなんかなかったのに気付いたら口を開いていた。
「昨日、ル……公爵様は?」
「あぁ。安心しな、昨日はそもそもここへ来てないから」
ドキリとした。
自分から部屋に通さないようお願いしたくせに、彼が来なかったことにショックを受けるだなんてあまりにも滑稽だ。
“もしかして、昨日のあの女性と”
すれ違った場所は酒屋が近くにあった。
勝手に露店街へと向かったと思っていたが、実際はそちらへと向かったのかもしれない。
とうとう彼が本番を迎えたのかもしれない。
もちろん相手の令嬢は貴族だろう。
婚姻を結ぶ前にそういった行為には及ばないかもしれないが、無かったとも言い切れないのだ。
「これだっていつかくる未来とわかっていたじゃない」
傷つくこと自体がおこがましいのだと思いつつ、しっかり傷ついている自分に自嘲する。
“どうせ今日からお客をいっぱい取るつもりだったのよ”
丁度良かった。これでもう彼が来ることもないのだろう。
私だって昨日この気持ちに決別したばかりだ。
「大丈夫、私はやれるわ」
こんなこと何でもないのだと、どうでもいいことなんだと自分に言い聞かせ私は再び厨房へと向かったのだった。
◇◇◇
「いよいよ、ね」
きっとこれが本当の私の娼婦としてのデビューになるだろう。
バクバクと早鐘を打つ心臓は、痛いくらい苦しくてこれが緊張からなのか未だに燻っている想いからなのかはわからない。
でも大丈夫、私はヤれる。
彼が練習を詰んだ数だけ私も経験をした。
相手は一人だがこの十分な経験こそが私の技と自信に繋がっているのだから。
「よし、来い……!」
少しでも早く客を入れてくれるよう頼んだのだ、きっとひとりくらい指名のないお客様がいるはず。
流石にお姉様たちを指名して来たお客様を流して貰う訳にはいかないのでしばらく待ち時間は発生するかもしれないが、それでもきっと今晩中には誰かが。そう思った時だった。
――コンコン、と扉を控えめに叩く音がし思わず後退った私がごくりと唾を呑む。
“来た!”
私の客。本当の客。
練習ではなく、娼婦として夢を売る瞬間がやってきた。やってきてしまった。
震える足を叱咤し、そっと扉に近付いた私は、極度の緊張から冷や汗を滲ませつつドアノブへと手を伸ばす。
そしてゆっくり開かれた、扉の先には。
「ルミール様!!?」
「サシャ、昨日は会えなかったが元気にしていたか?」
「なんでやねん!!!」
バターンッ、と思い切り勢いよく扉を閉めた私は現実を確かめる為にもう一度そっと扉を開く。
「どうした、何かあったのか?」
“当然のようにいるんですけどッ!”
何故だ。私は確かに「ルミール様が来られても通さないで欲しい」と伝えておいたはずだ。
それなのに何故彼が私の部屋の扉の前で平然と立っているのかわからない。
「サシャ、部屋に入りたいのだが」
「だ、ダメです! 絶対に入れません!」
“入れちゃったらお客様として受け入れたことになってしまうじゃない!”
私はもう本当に次にいきたいのだ。
感傷に浸りながらも前を向き、ちゃんと娼婦としての一歩進みたいのにどこからこうなった!?
「サシャ?」
「ひえぇっ!」
グッと扉が押されたことに気付き、慌てて全身で扉に貼り付き開かないように必死に踏ん張る。
行為を致すためのこの部屋の扉には、万一の時に踏み込むために鍵などはない。
開けさせてなるものか、と必死に扉を押さえていると、流石にこの騒ぎに気付いたのか扉の向こうからパタパタと足音が聞こえてきた。
「ちょ、どうかなされましたか!?」
「女将!」
声で主に気付いた私は安堵したのも束の間、すぐに抗議の声をあげた。
「私、ちゃんと通さないでって言いましたよね!?」
「うん? あぁ、しっかり聞いたよ。だからサシャの要望通り、“サシャ以外の部屋”へは通してないじゃないか」
「サシャ、そんな可愛いことをお願いしていたのか?」
「ちがっ、違いますって! 反対ですって!!」
“どうしてそんな勘違いを!?”
私が悪いのか。
しっかりはっきり主語を使わなかった私が悪いのか!?
あまりの出来事に頭を抱えたくなったが、今頭を抱えたら彼が扉を開けて入ってきてしまうだろう。
“それはダメ!”
彼だって昨日、あの格好いい令嬢と素敵な時間を過ごしたのだ。
私との関係を終わらせる絶好のタイミングというやつだろう。
このままズルズルしていても互いに良くはないし、あの令嬢だって知ったらガッカリしてしまうかもしれない。
六度も結婚に失敗させる訳にはいかないし、それが私のせいだとなれば尚更だ。
それに私だって彼を忘れるいいチャンスなのだから!
「私、絶対絶対もう嫌なんですーッ!」
私のその悲痛な叫びが効いたのか、扉を押さえていた力がふっと消えたことに気が付いた。
“わかってくれたということ?”
まさかこんな締まらない終わりになるとは思わなかったが、だがこれもある意味私たちらしいというものだろう。
もう開けようとする力がかからなくなった扉から私も手を離す。
あぁ。これで今度こそ本当の本当の本当にさよならだ。
「ルミール様……」
「あぁ、なんだ?」
「いやぁぁあ!?」
ガコン、と今度は鈍い音がし、私の扉が完全に取り外される。
引いて開けるタイプの扉が、最初から嵌め窓だったかのように取り払われ、目の前には扉だったものを脇に抱えたルミール様がいた。
愕然としつつドン引きした私が視線を女将へと向けると、流石の女将も想定外だったのだろう。
呆然と扉を眺めていた。
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