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6.指南書って、もしかして私の願望書?
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「こんなもんでどうかしら!」
“受け取って貰えるといいんだけど”
「おはようございま……えっ、まさか眠られてないのですか!?」
「え?」
与えられた部屋に入って来たイレナが私の顔を見てギョッとする。
「あー、ちょっとその、捗っちゃって……」
「すぐに目を冷やしましょう!」
苦笑した私に慌てた様子で駆け寄ってきた彼女は、私が手に持っていた万年筆を見て驚いた顔をした。
「えっと、私これでもノースィルの娼婦だから文字も習っているの」
「あ……! も、申し訳ございません、失礼なことを!」
「ううん、全然いいのよ、確かにこの仕事をしている娘のほどんどは字は書けないと思うから」
“この反応の方が普通だもの”
昨晩のアドルフさんの反応の方が珍しいのだ。
平民、中でも娼婦は文字の読み書きが出来る必要などない。
とは言っても、高級娼館のノースィルでは女将の方針で全員読み書きが出来る。
それは聡明さや知的さも彼女たちを輝かせるものとして売りにしているからだ。
「公爵様はお忙しいでしょう? でも本当に困っておられるようだから、少しでも役に立ちたくて私の知っている知識をまとめてみたのよ」
「サシャ様が公爵家のことを想ってくださっているのに、私ったら」
「ちょ、本当に私は気にしてないからね!?」
その琥珀色の瞳を潤ませるイレナに私の方こそ焦っていると、その異様な雰囲気に気付いたのか軽く扉がノックされて今度はシグネが入って来た。
「どうかなされ……、?」
泣きそうになっているイレナと青ざめる私を交互に見たシグネは、すぐに深く一礼しイレナの肩をポンと叩く。
「サシャ様が困惑なされています」
短いその一言で顔をあげたイレナに、私は「本当に気にしていない」と伝わるように全力の笑顔を向けた。
「サシャ様……!」
“えーっ、なんかイレナさんの瞳が気のせいか輝いて見えるんだけど”
買ったのが公爵本人だとはいえ、余所者の私に向けるような顔ではない気がするが、嫌われるより断然いいとそう自分に言い聞かせ私は彼女の表情には気付かないフリをした。
そんな事情など当然知らないはずのシグネが私へと濡らした冷たい布を差し出してくれる。
「目が赤いですね、どうぞお冷やしください。軽くフルーツは召し上がれそうでしょうか?」
「あ、ありがとうございます」
「その後はどうぞひと眠りされてください」
気遣ってそう言ってくれた彼女に私はゆっくり首を振る。
娼館では、勉強のために朝方までお姉様たちの行為を覗き見ていたためこの程度の夜更かしや徹夜には慣れていた。
「私は平気です。それよりもしよければまた庭園を見に行ってもいいですか?」
「はい、もちろんです」
“うわ、シグネさんってこんな顔で笑うんだ”
表情を変えず淡々と仕事をこなしているように見えた彼女のその笑顔は、どこかアドルフさんのあの温和な笑みを彷彿とさせて私も釣られて頬が緩んだのだった。
用意して貰ったフルーツを食べ、昨日ミリーが案内してくれたあの庭園へと足を運ぶ。
専門の使用人がいる訳ではなく、手の空いた誰かが自発的に整えているというその庭園はとても丁寧に作られていて、私は時間を忘れて見入っていた。
私があまりにも庭園を気に入っていたからか、この家の主人でもなんでもないのにお昼を庭園の東屋に用意してくれたほどである。
“こんなに良くして貰っていいのかしら”
だってここは先代公爵夫人が大事にしていた庭園なのだ。
まるでこの家の一員に迎えられたような錯覚に戸惑いつつ、その晩私は一日ぶりに呼ばれ公爵様の部屋へと向かったのだった。
◇◇◇
「失礼いたします」
扉を開けてくれたシグネに軽く会釈し公爵様の私室へと入る。
そこには初日と同じく薄手の夜着を纏った公爵様がいた。
そんな彼と相対する私も初日のものとはデザインが違うものの美しい夜着である。
“結婚後の初夜なら、お相手の令嬢も夜着だろうしね”
いつかはドレスの脱がし方やコルセットの外し方なども学ぶ必要があるかもしれないが、私への依頼はあくまでも『初夜を出来るようにする』ものなので、この服装で正解だろう。
「昨日はすまなかった」
「いえ。お仕事なら仕方ありません」
「サシャだって仕事だろう。仕事を終え早く帰りたいだろうに申し訳ないと思っている」
軽く頭を下げる公爵様へ慌てて駆け寄る。
「私は大丈夫です。それにその、会えない間は色々書いていて!」
“って、これだと会えない時間寂しかったって言ってるみたいかしら!?”
寂しさを紛らわせるために書き物をしていた、というような言い回しになってしまったことに焦りを覚える。
娼婦としてこういう言い回しは手法として間違いではないが、本当に他意無く出た言葉だったので逆に冷や汗が出た。
「あ、そのですね、公爵様にこれを渡したいと思って」
「何だろうか」
どうか彼が変に勘ぐりませんようにと願いつつ、徹夜で書いていた用紙を渡す。
その中身は、私が知っている愛撫をしたためたものだった。
「公爵様はまず愛撫が根本的に足りません。もちろん実践で私がお教えしますが、こうやって簡単に見返せるようなものがあれば少しはお役にたてるかと思いまして」
私の説明を聞きながらパラパラと紙を捲っていた公爵様が、ふっと笑ったような気がして彼の顔を見上げる。
「サシャの字は、サシャに似て美しいな」
「えッ!」
まさかそんな返しが来るとは思っておらず、完全に不意打ちを食らった私は自身の頬が一気に熱くなるのを感じた。
そんな私に対し、突然公爵様が吹き出し愕然とする。
「それにしても、くくっ、まさか指南書を手作りするとは」
「だ、だってその、私に出来ることって考えたら……!」
“そんなに笑うことないじゃない!?”
さっきは褒めてくれたのに、と不満に思った私がお腹を抱えて笑い出す彼についムッとすると、笑いすぎて若干涙目になっていた。
「いらないならいいです!」
「いるいる! いらんなんて言ってないぞ!」
苛立ちを覚えるまま彼から指南書を取り返そうと手を伸ばすと、すんでのところで彼も指南書を持っている手を高く掲げて避けた。
「じゃあなんでそんなに笑うんですか!」
もう不敬だなんてコロッと忘れ、睨みながらそう言うと彼が眉尻を下げてふにゃりと笑う。
「まさかこんなに評判の悪い俺のためにこんなことをしてくれるだなんて思わなかったんだ。それでなくともサシャには無理を言っているのに、だ」
「評判は……、確かに全く悪くない訳ではないのかもしれませんけど」
“でも、私から見た彼は真面目で不器用で真っすぐだから”
「私には、悪徳なんて思えないですから」
「そうか」
そう短く言った彼の眼差しが温かくて、私の顔が再び熱を持った。
「ありがとう。今日はこの作ってくれた指南書を元に実践させて貰おう」
「あ、は、はい」
差し伸べられた彼の手に自身の手を重ねる。
彼の手の熱を何も感じないのは、もしかしたら私の体の方が熱くなっているからかもしれない。
「ではまず……」
ベッドの中央で向かい合わせに座った私たち。
じっと見つめられるとなんだか居心地が悪くそわそわとしてしまう。
“まず、何からなのかしら”
私が書いたその愛撫の内容は、既に実践した胸への愛撫を中心に更に応用させたものや、耳や首筋から足の指先へのものもある。
そしてそれはつまり、練習台として今から私がされるかもしれないことばかりで、まるで自分にして欲しいことを書き出したようで気恥ずかしい。
なんだか断罪を待っているような気持ちになってきた私は、段々と早くなる鼓動を必死に落ち着けようとしていた。
そんな私に告げられたのは。
「まず、名前だな」
「……、へ?」
言われた内容に拍子抜けしてしまう。
「名前、ですか?」
「あぁ。君は先日、閨では俺の名を呼ぶと約束しただろう」
「あ!」
確かに約束した。
本当に私なんかが公爵様の名前を呼んでもいいのだろうか、と若干不安が過るが、私をじっと見つめる彼に全く引く様子はない。
“仕方ない……”
ふぅ、と深呼吸をし気合を入れて彼へと視線を合わせる。
「ルミール、様」
「あぁ。うん、思ったより悪くないな」
何が気に入ったのか、ふはっと楽しそうに笑った彼の手のひらがそっと私の頬に触れた。
“受け取って貰えるといいんだけど”
「おはようございま……えっ、まさか眠られてないのですか!?」
「え?」
与えられた部屋に入って来たイレナが私の顔を見てギョッとする。
「あー、ちょっとその、捗っちゃって……」
「すぐに目を冷やしましょう!」
苦笑した私に慌てた様子で駆け寄ってきた彼女は、私が手に持っていた万年筆を見て驚いた顔をした。
「えっと、私これでもノースィルの娼婦だから文字も習っているの」
「あ……! も、申し訳ございません、失礼なことを!」
「ううん、全然いいのよ、確かにこの仕事をしている娘のほどんどは字は書けないと思うから」
“この反応の方が普通だもの”
昨晩のアドルフさんの反応の方が珍しいのだ。
平民、中でも娼婦は文字の読み書きが出来る必要などない。
とは言っても、高級娼館のノースィルでは女将の方針で全員読み書きが出来る。
それは聡明さや知的さも彼女たちを輝かせるものとして売りにしているからだ。
「公爵様はお忙しいでしょう? でも本当に困っておられるようだから、少しでも役に立ちたくて私の知っている知識をまとめてみたのよ」
「サシャ様が公爵家のことを想ってくださっているのに、私ったら」
「ちょ、本当に私は気にしてないからね!?」
その琥珀色の瞳を潤ませるイレナに私の方こそ焦っていると、その異様な雰囲気に気付いたのか軽く扉がノックされて今度はシグネが入って来た。
「どうかなされ……、?」
泣きそうになっているイレナと青ざめる私を交互に見たシグネは、すぐに深く一礼しイレナの肩をポンと叩く。
「サシャ様が困惑なされています」
短いその一言で顔をあげたイレナに、私は「本当に気にしていない」と伝わるように全力の笑顔を向けた。
「サシャ様……!」
“えーっ、なんかイレナさんの瞳が気のせいか輝いて見えるんだけど”
買ったのが公爵本人だとはいえ、余所者の私に向けるような顔ではない気がするが、嫌われるより断然いいとそう自分に言い聞かせ私は彼女の表情には気付かないフリをした。
そんな事情など当然知らないはずのシグネが私へと濡らした冷たい布を差し出してくれる。
「目が赤いですね、どうぞお冷やしください。軽くフルーツは召し上がれそうでしょうか?」
「あ、ありがとうございます」
「その後はどうぞひと眠りされてください」
気遣ってそう言ってくれた彼女に私はゆっくり首を振る。
娼館では、勉強のために朝方までお姉様たちの行為を覗き見ていたためこの程度の夜更かしや徹夜には慣れていた。
「私は平気です。それよりもしよければまた庭園を見に行ってもいいですか?」
「はい、もちろんです」
“うわ、シグネさんってこんな顔で笑うんだ”
表情を変えず淡々と仕事をこなしているように見えた彼女のその笑顔は、どこかアドルフさんのあの温和な笑みを彷彿とさせて私も釣られて頬が緩んだのだった。
用意して貰ったフルーツを食べ、昨日ミリーが案内してくれたあの庭園へと足を運ぶ。
専門の使用人がいる訳ではなく、手の空いた誰かが自発的に整えているというその庭園はとても丁寧に作られていて、私は時間を忘れて見入っていた。
私があまりにも庭園を気に入っていたからか、この家の主人でもなんでもないのにお昼を庭園の東屋に用意してくれたほどである。
“こんなに良くして貰っていいのかしら”
だってここは先代公爵夫人が大事にしていた庭園なのだ。
まるでこの家の一員に迎えられたような錯覚に戸惑いつつ、その晩私は一日ぶりに呼ばれ公爵様の部屋へと向かったのだった。
◇◇◇
「失礼いたします」
扉を開けてくれたシグネに軽く会釈し公爵様の私室へと入る。
そこには初日と同じく薄手の夜着を纏った公爵様がいた。
そんな彼と相対する私も初日のものとはデザインが違うものの美しい夜着である。
“結婚後の初夜なら、お相手の令嬢も夜着だろうしね”
いつかはドレスの脱がし方やコルセットの外し方なども学ぶ必要があるかもしれないが、私への依頼はあくまでも『初夜を出来るようにする』ものなので、この服装で正解だろう。
「昨日はすまなかった」
「いえ。お仕事なら仕方ありません」
「サシャだって仕事だろう。仕事を終え早く帰りたいだろうに申し訳ないと思っている」
軽く頭を下げる公爵様へ慌てて駆け寄る。
「私は大丈夫です。それにその、会えない間は色々書いていて!」
“って、これだと会えない時間寂しかったって言ってるみたいかしら!?”
寂しさを紛らわせるために書き物をしていた、というような言い回しになってしまったことに焦りを覚える。
娼婦としてこういう言い回しは手法として間違いではないが、本当に他意無く出た言葉だったので逆に冷や汗が出た。
「あ、そのですね、公爵様にこれを渡したいと思って」
「何だろうか」
どうか彼が変に勘ぐりませんようにと願いつつ、徹夜で書いていた用紙を渡す。
その中身は、私が知っている愛撫をしたためたものだった。
「公爵様はまず愛撫が根本的に足りません。もちろん実践で私がお教えしますが、こうやって簡単に見返せるようなものがあれば少しはお役にたてるかと思いまして」
私の説明を聞きながらパラパラと紙を捲っていた公爵様が、ふっと笑ったような気がして彼の顔を見上げる。
「サシャの字は、サシャに似て美しいな」
「えッ!」
まさかそんな返しが来るとは思っておらず、完全に不意打ちを食らった私は自身の頬が一気に熱くなるのを感じた。
そんな私に対し、突然公爵様が吹き出し愕然とする。
「それにしても、くくっ、まさか指南書を手作りするとは」
「だ、だってその、私に出来ることって考えたら……!」
“そんなに笑うことないじゃない!?”
さっきは褒めてくれたのに、と不満に思った私がお腹を抱えて笑い出す彼についムッとすると、笑いすぎて若干涙目になっていた。
「いらないならいいです!」
「いるいる! いらんなんて言ってないぞ!」
苛立ちを覚えるまま彼から指南書を取り返そうと手を伸ばすと、すんでのところで彼も指南書を持っている手を高く掲げて避けた。
「じゃあなんでそんなに笑うんですか!」
もう不敬だなんてコロッと忘れ、睨みながらそう言うと彼が眉尻を下げてふにゃりと笑う。
「まさかこんなに評判の悪い俺のためにこんなことをしてくれるだなんて思わなかったんだ。それでなくともサシャには無理を言っているのに、だ」
「評判は……、確かに全く悪くない訳ではないのかもしれませんけど」
“でも、私から見た彼は真面目で不器用で真っすぐだから”
「私には、悪徳なんて思えないですから」
「そうか」
そう短く言った彼の眼差しが温かくて、私の顔が再び熱を持った。
「ありがとう。今日はこの作ってくれた指南書を元に実践させて貰おう」
「あ、は、はい」
差し伸べられた彼の手に自身の手を重ねる。
彼の手の熱を何も感じないのは、もしかしたら私の体の方が熱くなっているからかもしれない。
「ではまず……」
ベッドの中央で向かい合わせに座った私たち。
じっと見つめられるとなんだか居心地が悪くそわそわとしてしまう。
“まず、何からなのかしら”
私が書いたその愛撫の内容は、既に実践した胸への愛撫を中心に更に応用させたものや、耳や首筋から足の指先へのものもある。
そしてそれはつまり、練習台として今から私がされるかもしれないことばかりで、まるで自分にして欲しいことを書き出したようで気恥ずかしい。
なんだか断罪を待っているような気持ちになってきた私は、段々と早くなる鼓動を必死に落ち着けようとしていた。
そんな私に告げられたのは。
「まず、名前だな」
「……、へ?」
言われた内容に拍子抜けしてしまう。
「名前、ですか?」
「あぁ。君は先日、閨では俺の名を呼ぶと約束しただろう」
「あ!」
確かに約束した。
本当に私なんかが公爵様の名前を呼んでもいいのだろうか、と若干不安が過るが、私をじっと見つめる彼に全く引く様子はない。
“仕方ない……”
ふぅ、と深呼吸をし気合を入れて彼へと視線を合わせる。
「ルミール、様」
「あぁ。うん、思ったより悪くないな」
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