俺のせいでえっちな呪いにかけられた同僚騎士に責任を取りに行ったら、与えられたは夜通しの⋯説教！？泣いた

えっちな呪い

6.呪いとそれは別モノですか？

突っかかりながら、様子を見ながら。

キャロンがじっくり時間をかけて腰を進めてくれたおかげでそれなりの時間がかかったものの、俺のナカにキャロンのものが全部入って。


「苦しい⋯」

思わずそう呟くと、少しキャロンが焦った顔をしたのでつい小さく吹き出してしまった。

「⋯キャロンのおっきいから⋯。全部入ったんだなって実感しただけだ」
「～～ッ、エイベル、お前な⋯っ」

少し恥ずかしいが正直にそう告げると、何故かキャロンのがズクンとナカで大きくなる。


「ッ！？」
「煽るな、ばか⋯！」
「俺っ、煽ってなんか⋯⋯、ぁあっ！？」

少し眉をひそめたキャロンが俺の腰を掴み、全部挿入されているのに更に奥を抉じ開けるように奥をグリグリと突き⋯

そして深いところばかりを突かれたと思ったら、今度は抜けるギリギリまで腰を引き浅いところの壁を擦るように動かして。

「ぁ、んんっ、きゃろ、キャロン⋯っ」
「エイベル、エイベル⋯！」

噛み付くような口付けが降ってきたと思ったら、浅い部分から一気に抉るように奥まで突かれて、俺はひゅっと息を詰めた。


「くそ、くそ⋯っ、そんなに締めるな、もたないだろ⋯！」
「や、ぁあっ、そんなことっ、あんっ、言われ⋯ても⋯っ！」

口から漏れる嬌声の合間で必死に答える。
ぐちゅぐちゅと音を響かせながらキャロンと交わっているというその全てが俺を興奮に導いて。


ナカを強く擦られるその快感が俺の全身を走り、どこもかしこもまるで電流が走ったかのようにビクビクと跳ねる。

ぱんぱんと肌がぶつかる音が俺の羞恥を煽り、快感に震える体だけでなく耳からもキャロンに抱かれているのだと実感させられて――


「や、キャロン、も、イく⋯っ、またイっちゃ⋯よぉ⋯！」
「あぁ、あぁ⋯っ、俺もイく、ナカに出すからな⋯！」
「んっ、うれしっ、きて、キャロン、キャロン⋯っ！」
「くそ、お前はまたそんな事を⋯！」


ぱちゅぱちゅと響いていた抽挿音が一度止まり、抜けるギリギリまで腰を引いたキャロンはより奥を求めるように深く深くを貫いて。


「⋯ぁ、んあぁ⋯っ！！」


ドピュ、と促されるまま本日三度目の絶頂を俺が迎えるのと同時に、ビュクビュクと俺の奥で震えるキャロンを感じる。
ナカで広がるじわりとした熱は止まる事を知らず、最後の一滴までを絞り出すように時間をかけて射精して。



“――あぁ、これでこの夢のような時間ももう終わりだな”

これは呪いを解く為の行為であって、俺だけの一方通行な想いでは再びの交わりは望めない。

それでも、“キャロンに抱かれた”というのは俺にとっては大切な想い出だ、なんて少し感傷的な気分になった。



「⋯これで解呪成功、だね」

挿入もし、射精もしたならこれでもうキャロンの呪いは解けたはず。

⋯⋯だった、のだが。



「⋯⋯⋯？き、キャロン？」
「⋯ない」
「え？」
「お前があんなに煽るから全然足りない」
「え、えぇっ！？」


言われた言葉に唖然とするが、言われてみれば確かに射精したはずのキャロンのは俺のナカでまだ質量を保っていて。


「ま、まさかまだ呪いが解けてないのか！？」

“先輩は確かに言っていたよな？ヤれば解けるって⋯！”


それなのに現状まだ勃ったままのキャロンに焦った俺がオロオロと視線を彷徨わせていると、その俺の視線を塞ぐようにそっとキャロンの手のひらが俺の目を覆った。


「⋯⋯だ」
「え？」
「呪いとこれは別モノだ」
「別モノ？」

“呪いと⋯これ？これってまさかまだ俺のナカに挿ったままのキャロンのアレの事⋯か？”

言葉の意味はなんとなくわかったものの、だからといって理解出来るかは別問題で。

「別モノって⋯え？それってどういう⋯」
「さっきも言ったが、エイベルが散々煽ったせいで足りないと言っている」

“なんで⋯！？いや、そもそも俺煽ったりしてないよな⋯！？”

訳がわからず魚のように口をぱくぱくしていると、ふっと耳元に熱い吐息を感じドキッとする。

「ひゃ⋯！？」
「責任、取ってくれるって言ってたよな？」
「ちが、いや⋯違わないけど、でもそうじゃ⋯っ」

視界が奪われているせいで余計にキャロンの甘く掠れた声に感じてしまい、心臓が痛いくらい早鐘を打った。


そのまま唇を塞がれ、ナカで出されたキャロンのが抽挿する度にこぽりと零れにゅぷにゅぷと卑猥な音を響かせる。


“おれ、なんかいめ⋯？”なんて纏まらない思考で考える頃には、痛かったはずの行為も体が馴染んだのかすっかり快感だけを拾うようになってしまい、気付けば俺はキャロンの体にしがみつきながらただ嬌声を溢れさせるだけになっていた。



――そうしてすっかり空が白んだ頃にやっと解放された俺は、意識が若干朦朧としていてー⋯


「⋯す、すまない、エイベル、水、水飲むか？いや飲め、絶対飲め」
「飲む⋯起きてから飲むから⋯」
「いや今飲め、今すぐ飲め」

言いながら俺の体を起こしたキャロンがゆっくりと水を飲ませてくれ、こくりと喉を潤した。

“す、凄かった⋯⋯”

もしこれが呪いのせいなら、自慰では絶対終わらなかっただろうし娼婦を呼んだら俺が恨まれていたかもしれない。

そしてこんだけヤったなら⋯


「キャロン、呪い、解けた⋯？」

水分を取り少しは意識を取り戻したものの、体力の限界だった俺は微睡んでしまって。


「⋯呪いとは別モノだと言ったはずだが」
「んー⋯、言ってた⋯別の、なに⋯？」
「だからその、あー、だからこれは相手がお前だったからでだな」
「そっか⋯俺だからか⋯俺だから呪われたのか⋯」
「いや違う、呪いじゃないと言っているだろう！？」
「じゃあキャロン、呪われてなかった⋯？？」
「呪われてはいた、だがそれは最初だけでだな」
「そか、呪い⋯解かなきゃ⋯」
「だからそうじゃなくてだな⋯」


キャロンが何かを説明してくれているが、眠すぎて頭が回らない。
それでも何とかキャロンの言葉に相づちを打つが⋯


「もういい、寝ろ。続きは起きてからだ」
「！！？」

何度も聞いたキャロンの低い声色に、さっきまでの睡魔が一気にぶっ飛び覚醒する。

「待ってキャロン、起きた、起きたから！」
「俺は寝ろと言ったはずだ。そして起きたら⋯わかっているな？」
「ひぃっ！」

“こ、この言い方は⋯っ！！”

起きた後に待っているのが、キャロンの長い長い説教だと察した俺は一気に青ざめる。


“どれだ！？どれで怒られる！？むしろどれで怒られるかわかっていないところで怒られるのか！！？”

ひえぇ、と焦り視界が滲む。

“俺は責任を取りに来ただけなのに⋯っ！！！”



――その、責任を取りに来た『だけ』という部分が一番の問題だと俺が知るのは、もう少しだけ先の事ー⋯