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酒精と層菓
第98話 華油
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家に帰る間に、午後の計画を立てる。試作品は概ね良好だった。三人の驚く様をみるに上出来なのだろう。こっちの素材は味が濃いと感じる。ホーミィー村だからか?舌が鋭くなっているのか?両方と考えておこう。
パストリクリスマは家鴨卵と羊乳の組み合わせだ。ノヴァクリスマ単独でも濃厚で充分美味しかった。美味しい2つをかけ合わせると、さらに美味しくなるのは当然だろう。むこうでも好きだったのを思い出した。
クリスプスに仕上げるのにもう少し工夫ができないか? トッピングでの定番のチョコレートは無い。カカオがあれば、スキルの恩恵で工程は読める。物の入手は今後の課題。非常に残念だ。ベルナル家の台所にあったのは糖蜜。樹液から取れる濃厚なシロップだ。あとは砂糖。これは粉に加工だ。乳鉢と乳棒があれば粉砕して粉雪のようにできるだろう。皿に盛り付けるときに、パラケル家用に装飾したものを用意しようと企む。
計画を思いついたときは、クリスプス生地に卵が無い状態での作成と思っていた。薄い生地を予定していたのだ。予想外に卵の調達ができた。卵があれば生地をモチモチに仕上げられる。そうだ!モチモチの生地とアレを組み合わせたら、どうだろう。生地メインのモノが出来るではないか!よし、この線も進めよう。
マリンは9歳の女子。お手伝いとか料理に目覚める時期。生地の作成とトッピングができれば満足するはずだ。自分が主で率先してやりたい年頃だろう。火を使うのは隣で見ておけば何とかなると思う。
実家のコンロもパラケル製の魔導コンロだ。魔調整はしていないので性能はそれなり。生地を焼く分には問題ないだろう。
「ただいま」
「あら。レッド。どう?下準備は大丈夫?母さん手伝うことあるかしら?」
「パラケル爺さんに聞いたんだけど、ギー油はある?」
「あるわよ。炒め料理で使うものね。・・これよ」
台所から蓋付き瓶を渡される。蓋をぱかっと開けて匂いを嗅ぐ。バターのような香りが薄い。酸化臭はない。品質は問題ないと判断した。
「今回使わせて。卵と羊乳はもう少し貰えるかなぁ」
「いいわよ。家鴨の産卵期はもう少しで終わるわ。まだ余裕がありそうだったから大丈夫だと思うわ。もらえるだけ貰っておけば良い?」
「お願いするよ。他にも作りたいものがあるから」
「!?いいわ!母さんに任せて」
荷物を整理し、母親は手早く外出していく。あれ?母さん、店番はいいのか?代わりに店番を交代するしかない。少し休憩するか。ふぅと一息つく。
クリスプス作りの生地を思い出す。粉100g、砂糖10g、羊乳200mL、卵一個といったところか。5枚程度作れる生地量だろう。続いてノヴァクリスマ用に、勢いで作ったバニラエッセンスを思い出した。【物質鑑定】にてチェックする。
【*バニラチンキ。別名;バニラエッセンス。普及品。40%酒精浸漬液。芳醇な甘香。各種錬金材料。魔素含。各種効果増強。[増強支援;4。特級品;10。加工;酒精素材至適+2。原料保管条件;劣化要因有-8。計普及品判定]】
おおっ!バニラチンキ!そうか、チンキ剤!製剤《クスリ 》の一種だ。乾燥生薬を酒精で浸漬するとチンキ剤となるのだった。知識として持っていたが、料理となると想定外だ。バニラは、浸漬液として薬判定されている。パラケル爺さんから渡された材料は錬金素材だった!各種増強効果は気になるところだ。増強なので単品だとそれほど効果がないかもしれない。
【製薬】スキルの影響なのか、祝福の影響なのかはわからない。[]書きが詳細となっていた。主に等級の判定の様だった。今までは出てこなかった判定要因が出ている。
今回は保管条件が悪かったらしい。漬け込んだ酒精と酒精値が良かったから、適切と判定されたようだ。総合して普及品となったようだ。酒の品質が悪ければ今回の発見にはならなかっただろう。渡されたバニラは魔素がかなり抜けていたものだったのだろう。香料としての利用しかなかったので仕方がない。
バニラチンキの効果は各種効果の増強とでている。やけに反応が良かった原因は、バニラチンキの効果か?ノヴァクリスマの効果を嵩増ししたのか?錬金素材と食材を掛け合わせると美味しさに繋がる?そもそもバニラエッセンスを入れる目的と重なる。あとで検証が必要だろう。
バニラチンキの効果を考えていたところ、マリンが帰宅してきた。お友達付きだ。同伴してきたようだ。
「レッド兄様。教会でお友達に話したの。一緒にお菓子作りしたいって。いいかなぁ」
おいおい、連れてきてから言われたら承認一択ではないか。ここで断ったら鬼兄認定されてしまう。
「・・・ああ、いいぞ、材料は大丈夫だと思う。ただ器具が足りないかな。それぞれ持ってきてないかなぁ。まだ作らないよ。母さんが追加の食材を取りに行っている間によろしくね」
「やったぁ。みんなでできるって」
「レッドさんありがとうございます」「よろしくお願いします」
細工職人の娘のローズと鍛治職人の娘のフローラだ。どちらも妹と9歳の同じ歳だ。こちらは数え年だ。次の松の月にみんなで年齢を重ねる。二人とも茶色い色の髪の毛にボブカット。ワンピース姿。ホーミィー村の子供の格好だ。改めて見るとフローラの方が少し背は大きいな。
「はあはあ、間に合ったかしら?このくらいで良い?」
予想外に早く帰ってくる母親。見る限り、羊乳は3L。卵は10個追加でもらってきたようだ。
「母さんありがとう。追加で作るときに使用しますね」
「店番をしながら、ちょくちょく見させてもらうわ」
全員揃った所で開始となる。料理教室の時間だ。母親はこちらをチラチラ見ながら店番をしている。店の裏手がキッチンなのでできることだ。
「今日作るのはクリスプスというお菓子です。小麦粉で作った薄い生地に果物を乗せます。クリスマで各々装飾します」
「クリスマ?なにそれ」
「羊の乳で作った物です。午前中にパラケル爺さんの家で試作しました。これは時間がかかるので先に作っておきました」
「パラケル爺さんの家かぁ。最近よく行くね」
「なんか楽しそうに2人でなんか作っているみたい。両親が話してた」
「玉みたいなものを依頼されて延々作らされるから大変みたい。父が話していました」
ホーミィー村では話題が少ない。関係ないところでいろいろ噂になっているようだ。
さあ、気持ちを切り替えていこう。料理教室の開催だ。
「はい。おしゃべりはいいかな?皆で一緒に作るのは生地。果物のカット。生地を焼くことです。終わったらそれぞれ楽しく装飾です」
強力粉300gと砂糖40g。牛乳600mL。卵3個。これで15-20枚くらい焼けるかな?強力粉と砂糖を振るっておく。牛乳を数回に分けて入れる。卵を割入れよく混ぜる。最後に温めたギー油を少し入れて馴染ませる。
女の子三人がそれぞれ一生懸命混ぜている。自分は指示役兼補助係だ。ここではこぼさないように見守ればよい。あれ?親の手伝いが多いのか、想定していたより手際がはるかに良い。
「フローラちゃんは、よく親を手伝っているの?」
「うん。お母さんが料理をするのを手伝うの。一緒にしているから」
「私も、朝ごはんはたまに作る~」
「うんうん、良いお嫁さんになるよ」
すばらしいね。村の子供たちはお手伝いをよくしているらしい。
「次は焼きかな。フライパンにギー油を入れて溶かします。うすく広げるように生地を入れてね。火は弱めで」
こんな感じと見本を見せる。台所には砂糖の甘い匂いが広がる。三分くらい弱火で焼く。フライ返しで端を持って手でひっくり返す。
「薬はあるけど、生地を直接触るから火傷に気をつけてね。フライパンを直接触らないように。ひっくり返して二分。で終了です。お皿に重ねていくよ。重ねてしばらく冷まします」
魔導コンロは3口。それぞれが火の前に立つ。こちらも慣れた手つきだ。マリンもあんまり料理をしている様子はなかったが、母親と一緒にしていたようだ。
「へへっ。ばっちりでしょう?最近習っているから」
「このくらい余裕です」
「レッドさんには相当できない子と思われているようです」
三人はトラブルなく生地を焼いていく。話ながら焼いていて、余裕な感じだ。甘い匂いとともに、あっという間に生地が重なっていった。そんな様子を母親はちらちらと覗いていた。
パストリクリスマは家鴨卵と羊乳の組み合わせだ。ノヴァクリスマ単独でも濃厚で充分美味しかった。美味しい2つをかけ合わせると、さらに美味しくなるのは当然だろう。むこうでも好きだったのを思い出した。
クリスプスに仕上げるのにもう少し工夫ができないか? トッピングでの定番のチョコレートは無い。カカオがあれば、スキルの恩恵で工程は読める。物の入手は今後の課題。非常に残念だ。ベルナル家の台所にあったのは糖蜜。樹液から取れる濃厚なシロップだ。あとは砂糖。これは粉に加工だ。乳鉢と乳棒があれば粉砕して粉雪のようにできるだろう。皿に盛り付けるときに、パラケル家用に装飾したものを用意しようと企む。
計画を思いついたときは、クリスプス生地に卵が無い状態での作成と思っていた。薄い生地を予定していたのだ。予想外に卵の調達ができた。卵があれば生地をモチモチに仕上げられる。そうだ!モチモチの生地とアレを組み合わせたら、どうだろう。生地メインのモノが出来るではないか!よし、この線も進めよう。
マリンは9歳の女子。お手伝いとか料理に目覚める時期。生地の作成とトッピングができれば満足するはずだ。自分が主で率先してやりたい年頃だろう。火を使うのは隣で見ておけば何とかなると思う。
実家のコンロもパラケル製の魔導コンロだ。魔調整はしていないので性能はそれなり。生地を焼く分には問題ないだろう。
「ただいま」
「あら。レッド。どう?下準備は大丈夫?母さん手伝うことあるかしら?」
「パラケル爺さんに聞いたんだけど、ギー油はある?」
「あるわよ。炒め料理で使うものね。・・これよ」
台所から蓋付き瓶を渡される。蓋をぱかっと開けて匂いを嗅ぐ。バターのような香りが薄い。酸化臭はない。品質は問題ないと判断した。
「今回使わせて。卵と羊乳はもう少し貰えるかなぁ」
「いいわよ。家鴨の産卵期はもう少しで終わるわ。まだ余裕がありそうだったから大丈夫だと思うわ。もらえるだけ貰っておけば良い?」
「お願いするよ。他にも作りたいものがあるから」
「!?いいわ!母さんに任せて」
荷物を整理し、母親は手早く外出していく。あれ?母さん、店番はいいのか?代わりに店番を交代するしかない。少し休憩するか。ふぅと一息つく。
クリスプス作りの生地を思い出す。粉100g、砂糖10g、羊乳200mL、卵一個といったところか。5枚程度作れる生地量だろう。続いてノヴァクリスマ用に、勢いで作ったバニラエッセンスを思い出した。【物質鑑定】にてチェックする。
【*バニラチンキ。別名;バニラエッセンス。普及品。40%酒精浸漬液。芳醇な甘香。各種錬金材料。魔素含。各種効果増強。[増強支援;4。特級品;10。加工;酒精素材至適+2。原料保管条件;劣化要因有-8。計普及品判定]】
おおっ!バニラチンキ!そうか、チンキ剤!製剤《クスリ 》の一種だ。乾燥生薬を酒精で浸漬するとチンキ剤となるのだった。知識として持っていたが、料理となると想定外だ。バニラは、浸漬液として薬判定されている。パラケル爺さんから渡された材料は錬金素材だった!各種増強効果は気になるところだ。増強なので単品だとそれほど効果がないかもしれない。
【製薬】スキルの影響なのか、祝福の影響なのかはわからない。[]書きが詳細となっていた。主に等級の判定の様だった。今までは出てこなかった判定要因が出ている。
今回は保管条件が悪かったらしい。漬け込んだ酒精と酒精値が良かったから、適切と判定されたようだ。総合して普及品となったようだ。酒の品質が悪ければ今回の発見にはならなかっただろう。渡されたバニラは魔素がかなり抜けていたものだったのだろう。香料としての利用しかなかったので仕方がない。
バニラチンキの効果は各種効果の増強とでている。やけに反応が良かった原因は、バニラチンキの効果か?ノヴァクリスマの効果を嵩増ししたのか?錬金素材と食材を掛け合わせると美味しさに繋がる?そもそもバニラエッセンスを入れる目的と重なる。あとで検証が必要だろう。
バニラチンキの効果を考えていたところ、マリンが帰宅してきた。お友達付きだ。同伴してきたようだ。
「レッド兄様。教会でお友達に話したの。一緒にお菓子作りしたいって。いいかなぁ」
おいおい、連れてきてから言われたら承認一択ではないか。ここで断ったら鬼兄認定されてしまう。
「・・・ああ、いいぞ、材料は大丈夫だと思う。ただ器具が足りないかな。それぞれ持ってきてないかなぁ。まだ作らないよ。母さんが追加の食材を取りに行っている間によろしくね」
「やったぁ。みんなでできるって」
「レッドさんありがとうございます」「よろしくお願いします」
細工職人の娘のローズと鍛治職人の娘のフローラだ。どちらも妹と9歳の同じ歳だ。こちらは数え年だ。次の松の月にみんなで年齢を重ねる。二人とも茶色い色の髪の毛にボブカット。ワンピース姿。ホーミィー村の子供の格好だ。改めて見るとフローラの方が少し背は大きいな。
「はあはあ、間に合ったかしら?このくらいで良い?」
予想外に早く帰ってくる母親。見る限り、羊乳は3L。卵は10個追加でもらってきたようだ。
「母さんありがとう。追加で作るときに使用しますね」
「店番をしながら、ちょくちょく見させてもらうわ」
全員揃った所で開始となる。料理教室の時間だ。母親はこちらをチラチラ見ながら店番をしている。店の裏手がキッチンなのでできることだ。
「今日作るのはクリスプスというお菓子です。小麦粉で作った薄い生地に果物を乗せます。クリスマで各々装飾します」
「クリスマ?なにそれ」
「羊の乳で作った物です。午前中にパラケル爺さんの家で試作しました。これは時間がかかるので先に作っておきました」
「パラケル爺さんの家かぁ。最近よく行くね」
「なんか楽しそうに2人でなんか作っているみたい。両親が話してた」
「玉みたいなものを依頼されて延々作らされるから大変みたい。父が話していました」
ホーミィー村では話題が少ない。関係ないところでいろいろ噂になっているようだ。
さあ、気持ちを切り替えていこう。料理教室の開催だ。
「はい。おしゃべりはいいかな?皆で一緒に作るのは生地。果物のカット。生地を焼くことです。終わったらそれぞれ楽しく装飾です」
強力粉300gと砂糖40g。牛乳600mL。卵3個。これで15-20枚くらい焼けるかな?強力粉と砂糖を振るっておく。牛乳を数回に分けて入れる。卵を割入れよく混ぜる。最後に温めたギー油を少し入れて馴染ませる。
女の子三人がそれぞれ一生懸命混ぜている。自分は指示役兼補助係だ。ここではこぼさないように見守ればよい。あれ?親の手伝いが多いのか、想定していたより手際がはるかに良い。
「フローラちゃんは、よく親を手伝っているの?」
「うん。お母さんが料理をするのを手伝うの。一緒にしているから」
「私も、朝ごはんはたまに作る~」
「うんうん、良いお嫁さんになるよ」
すばらしいね。村の子供たちはお手伝いをよくしているらしい。
「次は焼きかな。フライパンにギー油を入れて溶かします。うすく広げるように生地を入れてね。火は弱めで」
こんな感じと見本を見せる。台所には砂糖の甘い匂いが広がる。三分くらい弱火で焼く。フライ返しで端を持って手でひっくり返す。
「薬はあるけど、生地を直接触るから火傷に気をつけてね。フライパンを直接触らないように。ひっくり返して二分。で終了です。お皿に重ねていくよ。重ねてしばらく冷まします」
魔導コンロは3口。それぞれが火の前に立つ。こちらも慣れた手つきだ。マリンもあんまり料理をしている様子はなかったが、母親と一緒にしていたようだ。
「へへっ。ばっちりでしょう?最近習っているから」
「このくらい余裕です」
「レッドさんには相当できない子と思われているようです」
三人はトラブルなく生地を焼いていく。話ながら焼いていて、余裕な感じだ。甘い匂いとともに、あっという間に生地が重なっていった。そんな様子を母親はちらちらと覗いていた。
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