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あと少し
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「そか…」
省吾さんに実家に帰ったときの話をした。
「その子からしたら、複雑かもな」
「…そうだね」
週に2回はテレビ電話で話すようになっていて、こうやって近況の話しをするようになっていた。
「でも、もう過ぎたことはどうにもならない。時間が解決してけれる。そう思って前に進もう」
「…うん」
「俺の方も両親に何度も話したよ。最後はそこまで言うなら…って言われたよ」
「そっかー、翔悟さんありがとう」
とは言っても小切手渡されての手切れ金もあったから、溝はあるんだろうなとも理解はしてる。
「…志奈乃」
「ん?」
「会いたいな」
「…うん」
「でももう、あと少しだから」
あと半年で翔悟さんは帰国する。
「なぁ、翔悟って呼んでよ」
「えっ!?」
何?急に!?
「志奈乃に翔悟って呼ばれたい。こっちだと、翔悟って呼ばれることも多いし、なんだろ…志奈乃にも呼ばれたいなって思った」
急に!?恥ずかしい…
「呼んで?」
「えっ?」
なんか、照れるな
「呼んで?」
「…し、翔悟…」
恥ずかしい…
画面の向こうで、嬉しそうに笑ってる顔があった。
いつものように事務所に戻り、日報を書いて帰宅する。
今日はめずらしく半額ばかの惣菜をゲットしておかずが豊富だなーと気持ちが少し弾んでた。
家についてテレビをみたら
「あれ?」
サッカー全国大会に、智樹君の学校があった。
凄いなー、智樹君も出るのかな?
なんて悠長なこと思ってたら、ネットでみると守備の高いDWとか書かれてる。
凄いな。
まだ高校2年生なのに、既に注目選手になってるなんて。
数週間後、準決勝まで進出しててそこで敗退していた。
それでも準決勝って…
すごいな。
その時はそれでも凄いけど、その位で終わってた。
まさか、この先智樹君があんなことになるなんて思わなかったけど。
「志奈乃さーん」
と言って駆け寄ってくる瑠依子さん
話があるって待ち合わせしたら
「はじめまして」
えっ!?
「瑠依子さん!?」
隣には男性がいて
「この人が志奈乃さん」
「話しはいつも伺っています」
ビックリして瑠依子を見ると
「今度結婚するの?」
「へ?」
今度旅行いくの!みたいな軽いノリで言われたので拍子抜けしちゃって
「へへへ」
「えっーーー!!!」
全く聞いてないんだけど
その後3人でご飯を食べながら職場で知り合ったこと、彼も瑠依子さんのお父さんが大学の学長なんでなかなか結婚まで勇気がなかったことなどを話し始めた。
「もう私も30だもん!これ以上待ったら逃げる!って言ってトドメ刺した」
「ハハハ…」
瑠依子さんらしい。
「式には来てよね!翔悟が帰国したあとするから」
「勿論」
優しそうででも芯がしっかりしてる爽やかな好青年な印象があった。
「私も志奈乃さんと翔悟の式には出るからね!」
と言ってくれたけど
「うーん」
と、曖昧に言ったら
「まさか、入籍だけとか?」
「まだそこまで決めてなくって」
「ええ!?まぁ、近くにいないと探したいのもとかも一緒に行けないのはわかるけど…志奈乃さんの花嫁姿綺麗だよ!きっと」
既に30過ぎてるし、今更な花嫁姿もなーと少しは思ったりしてる。
まぁ、どこかで着てみたいのはあるけどね。
「それから親戚として、仲良くしようねー」
親戚って…まだ早いけど
それでも、そうやって言ってくれる瑠依子さんが嬉しかった
省吾さんに実家に帰ったときの話をした。
「その子からしたら、複雑かもな」
「…そうだね」
週に2回はテレビ電話で話すようになっていて、こうやって近況の話しをするようになっていた。
「でも、もう過ぎたことはどうにもならない。時間が解決してけれる。そう思って前に進もう」
「…うん」
「俺の方も両親に何度も話したよ。最後はそこまで言うなら…って言われたよ」
「そっかー、翔悟さんありがとう」
とは言っても小切手渡されての手切れ金もあったから、溝はあるんだろうなとも理解はしてる。
「…志奈乃」
「ん?」
「会いたいな」
「…うん」
「でももう、あと少しだから」
あと半年で翔悟さんは帰国する。
「なぁ、翔悟って呼んでよ」
「えっ!?」
何?急に!?
「志奈乃に翔悟って呼ばれたい。こっちだと、翔悟って呼ばれることも多いし、なんだろ…志奈乃にも呼ばれたいなって思った」
急に!?恥ずかしい…
「呼んで?」
「えっ?」
なんか、照れるな
「呼んで?」
「…し、翔悟…」
恥ずかしい…
画面の向こうで、嬉しそうに笑ってる顔があった。
いつものように事務所に戻り、日報を書いて帰宅する。
今日はめずらしく半額ばかの惣菜をゲットしておかずが豊富だなーと気持ちが少し弾んでた。
家についてテレビをみたら
「あれ?」
サッカー全国大会に、智樹君の学校があった。
凄いなー、智樹君も出るのかな?
なんて悠長なこと思ってたら、ネットでみると守備の高いDWとか書かれてる。
凄いな。
まだ高校2年生なのに、既に注目選手になってるなんて。
数週間後、準決勝まで進出しててそこで敗退していた。
それでも準決勝って…
すごいな。
その時はそれでも凄いけど、その位で終わってた。
まさか、この先智樹君があんなことになるなんて思わなかったけど。
「志奈乃さーん」
と言って駆け寄ってくる瑠依子さん
話があるって待ち合わせしたら
「はじめまして」
えっ!?
「瑠依子さん!?」
隣には男性がいて
「この人が志奈乃さん」
「話しはいつも伺っています」
ビックリして瑠依子を見ると
「今度結婚するの?」
「へ?」
今度旅行いくの!みたいな軽いノリで言われたので拍子抜けしちゃって
「へへへ」
「えっーーー!!!」
全く聞いてないんだけど
その後3人でご飯を食べながら職場で知り合ったこと、彼も瑠依子さんのお父さんが大学の学長なんでなかなか結婚まで勇気がなかったことなどを話し始めた。
「もう私も30だもん!これ以上待ったら逃げる!って言ってトドメ刺した」
「ハハハ…」
瑠依子さんらしい。
「式には来てよね!翔悟が帰国したあとするから」
「勿論」
優しそうででも芯がしっかりしてる爽やかな好青年な印象があった。
「私も志奈乃さんと翔悟の式には出るからね!」
と言ってくれたけど
「うーん」
と、曖昧に言ったら
「まさか、入籍だけとか?」
「まだそこまで決めてなくって」
「ええ!?まぁ、近くにいないと探したいのもとかも一緒に行けないのはわかるけど…志奈乃さんの花嫁姿綺麗だよ!きっと」
既に30過ぎてるし、今更な花嫁姿もなーと少しは思ったりしてる。
まぁ、どこかで着てみたいのはあるけどね。
「それから親戚として、仲良くしようねー」
親戚って…まだ早いけど
それでも、そうやって言ってくれる瑠依子さんが嬉しかった
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