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友達の結婚式
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とりあえず家にもって帰ったけど、電話する気はまぁ、ないよな。
大手の建設会社で一級建築士。
お遊び相手にしても周りにいっぱいいるだろうに。
何で私なんだか…
まぁ、滅多にない職業だから興味本位なんだろうけど。
そういえばこの仕事に就いてから余計に恋愛は無縁になったな。
仕事に一生懸命すぎてそんな暇なかった。
数日後にポストを見ると、高校のときに仲良かった友達からの結婚式の招待状がきてた。
仲良かったしな。折角招待してくれたし…でも着る服がないわ!!
翌週末にフォーマルを購入して、結婚式に出席した。
かわいいチャペル会場で、皆に祝福されて、幸せそうにしてる主役たち。
私にこんな日がくる…とは思えないなー
やばい、かなり凹みそうだ。
そのまま披露宴に移動したとき
「あれ?この間の…」
?
「えっと…」
誰?思い出せない。
「安田さんの合コンで」
「あー」
とは言ったが思い出せないけど、多分この間の一級建築士以外の別の男性のようだ。
話してないので全く思い出してないが
「その節はどうも」
「途中で帰ったよね?なんか印象あったから」
「あいつとは、幼馴染みなんだよね」
「あー、そうなんですか」
あいつとは、どうやら新郎のことを言ってるようだ。
「私は高校の同級生で」
「そうなんだ」
「そういえばさ、あの合コンで君のこと気にしてるヤツいて」
「え!?」
あそこでは、一級建築士の人もとしか話してないけど、まさか…
「今度さ時間あったらまたやらない?」
「いやー、あの時は人数あわせで来ただけなんで」
「そうなんだ。彼氏でもいる?」
「いやー、そうでないけど、どうもそういの苦手で」
と話してたら、披露宴が始まる時間なので席についた。
社内恋愛で同期で、意気投合で交際になり結婚した経緯を話してる。
はぁー、社内恋愛か…
一瞬元彼のこと思い出した。もし結婚してたら違う人生送ってただろうな。
主役たちをチラチラと見つつも、料理、お酒も堪能して2時間はあっという間に終わった。
帰り支度をして、披露宴会場を出たとき
「よぉ」
!?
なに?
目の前には一級建築士の男がいる。
なんでいるんだ?
「斉木から連絡もらってさ」
「斉木?」
「あー、同じ合コンに居た」
あー、さっきのあの人か
何で連絡したんだか…
「へぇー、今日は着飾ってるじゃん」
なに?その言い方。
なんか解らないけど、カチンとするんだよなー
「時間ある?」
「は?」
「このあと予定は?」
「い、あ、ある」
「嘘下手すぎる」
と、言って笑われて腕を掴まれて引っ張られる。
「ちょっ、ちょっと待って!!」
久々で慣れないヒールに引っ張られてよろめいた。
倒れそうになったとき、抱きとめてくれて
「積極的だな」
「そっちが引っ張ったからでしょ!」
「ふーん」
「とりあえず、私は貴方と一緒に行く気はないから」
「なんでよ?」
「なんでって…」
「タイプでない?」
「そういうことじゃなく、帰って休みたいし」
「じゃ、家まで送るよ」
「あ、あのねー」
「乗って」
車で来たようで、助手席を開けてエスコートされる。
見るからに高そうな車。
これ、ベンツじゃない!?
「乗って」
と、また言われて
「変なことしないから安心して!なんか変なことしてら、名刺も渡してるんだし、訴えてもいいから」
と言うので、先に進まなそうだからエスコートままに車に乗った。
発進してしばらくして
「電話する気になれなかった?」
と言われたので、あの携帯番号のことかとすぐ理解し
「あー、立派な会社にお勤めで一級建築士さんのようなんで、ただの暇つぶし相手なのかなと」
というと、笑われて
「なるほどね」
「何でトラクックの運転手?転職なら商社だったんでしょ?同じ職種でも出来たんじゃない?」
と、言われて
「よくわからない。でもやりがいはある」
「へぇー」
「なに?変?」
「いやー、凄いと思うよ」
「なにが?」
「重い荷物を持って、何も文句も言わず、作業して」
「そんなの当たり前でしょ?仕事なんだし」
「同じ歳の子なんか、オシャレとか色々あるじゃん」
「悪かったわね!オシャレなんかより効率優先よ」
「今はそれなりに着飾ってるけど」
「それなりって…」
なんか1言多いなー
「篠山さん、たまに会えない?」
「は?」
「飲み友達でも何でもいいよ」
「悪いけど、そういうのなら周りにいっぱいいるんじゃない?いい男なんだし、言えば着いてくる女性いるでしょ?」
「俺のこといい男って思ってるんだ」
あっ、しまった。
「と、とりあえず、お断りします!」
「なにか問題でも?」
「私でなくてもいいでしょ?そのオシャレしてる方々と会えばいいじゃないですか」
「なんで?」
「え?」
「なんでそんな風に言うの?」
「な、なにが?」
「篠山さんだって、女性でしょ?」
「会ってよ」
「興味本位なら…」
「そりゃ、興味なければ声かけないよ!でも面白がってとかじゃないよ」
真剣に言ってるのが解った気がしたので
「…わかりました。たまにでいいなら」
「連絡先教えてくれる?」
と言ってので、スマホの番号と、チャットのIDを教えた。
「名前は?」
「…志奈乃」
「どう書くの?」
「志は志す、奈は奈良県の奈。」
「珍しいね」
「もう、家近いから」
「わかった」
「ありがとうございました」
と言って降りようとすると
腕を掴まれて、振り向いたら目があった。
特に何もせず、しばらく見つめあい
「じゃ、また」
そう言われ、私は車から降りた。
大手の建設会社で一級建築士。
お遊び相手にしても周りにいっぱいいるだろうに。
何で私なんだか…
まぁ、滅多にない職業だから興味本位なんだろうけど。
そういえばこの仕事に就いてから余計に恋愛は無縁になったな。
仕事に一生懸命すぎてそんな暇なかった。
数日後にポストを見ると、高校のときに仲良かった友達からの結婚式の招待状がきてた。
仲良かったしな。折角招待してくれたし…でも着る服がないわ!!
翌週末にフォーマルを購入して、結婚式に出席した。
かわいいチャペル会場で、皆に祝福されて、幸せそうにしてる主役たち。
私にこんな日がくる…とは思えないなー
やばい、かなり凹みそうだ。
そのまま披露宴に移動したとき
「あれ?この間の…」
?
「えっと…」
誰?思い出せない。
「安田さんの合コンで」
「あー」
とは言ったが思い出せないけど、多分この間の一級建築士以外の別の男性のようだ。
話してないので全く思い出してないが
「その節はどうも」
「途中で帰ったよね?なんか印象あったから」
「あいつとは、幼馴染みなんだよね」
「あー、そうなんですか」
あいつとは、どうやら新郎のことを言ってるようだ。
「私は高校の同級生で」
「そうなんだ」
「そういえばさ、あの合コンで君のこと気にしてるヤツいて」
「え!?」
あそこでは、一級建築士の人もとしか話してないけど、まさか…
「今度さ時間あったらまたやらない?」
「いやー、あの時は人数あわせで来ただけなんで」
「そうなんだ。彼氏でもいる?」
「いやー、そうでないけど、どうもそういの苦手で」
と話してたら、披露宴が始まる時間なので席についた。
社内恋愛で同期で、意気投合で交際になり結婚した経緯を話してる。
はぁー、社内恋愛か…
一瞬元彼のこと思い出した。もし結婚してたら違う人生送ってただろうな。
主役たちをチラチラと見つつも、料理、お酒も堪能して2時間はあっという間に終わった。
帰り支度をして、披露宴会場を出たとき
「よぉ」
!?
なに?
目の前には一級建築士の男がいる。
なんでいるんだ?
「斉木から連絡もらってさ」
「斉木?」
「あー、同じ合コンに居た」
あー、さっきのあの人か
何で連絡したんだか…
「へぇー、今日は着飾ってるじゃん」
なに?その言い方。
なんか解らないけど、カチンとするんだよなー
「時間ある?」
「は?」
「このあと予定は?」
「い、あ、ある」
「嘘下手すぎる」
と、言って笑われて腕を掴まれて引っ張られる。
「ちょっ、ちょっと待って!!」
久々で慣れないヒールに引っ張られてよろめいた。
倒れそうになったとき、抱きとめてくれて
「積極的だな」
「そっちが引っ張ったからでしょ!」
「ふーん」
「とりあえず、私は貴方と一緒に行く気はないから」
「なんでよ?」
「なんでって…」
「タイプでない?」
「そういうことじゃなく、帰って休みたいし」
「じゃ、家まで送るよ」
「あ、あのねー」
「乗って」
車で来たようで、助手席を開けてエスコートされる。
見るからに高そうな車。
これ、ベンツじゃない!?
「乗って」
と、また言われて
「変なことしないから安心して!なんか変なことしてら、名刺も渡してるんだし、訴えてもいいから」
と言うので、先に進まなそうだからエスコートままに車に乗った。
発進してしばらくして
「電話する気になれなかった?」
と言われたので、あの携帯番号のことかとすぐ理解し
「あー、立派な会社にお勤めで一級建築士さんのようなんで、ただの暇つぶし相手なのかなと」
というと、笑われて
「なるほどね」
「何でトラクックの運転手?転職なら商社だったんでしょ?同じ職種でも出来たんじゃない?」
と、言われて
「よくわからない。でもやりがいはある」
「へぇー」
「なに?変?」
「いやー、凄いと思うよ」
「なにが?」
「重い荷物を持って、何も文句も言わず、作業して」
「そんなの当たり前でしょ?仕事なんだし」
「同じ歳の子なんか、オシャレとか色々あるじゃん」
「悪かったわね!オシャレなんかより効率優先よ」
「今はそれなりに着飾ってるけど」
「それなりって…」
なんか1言多いなー
「篠山さん、たまに会えない?」
「は?」
「飲み友達でも何でもいいよ」
「悪いけど、そういうのなら周りにいっぱいいるんじゃない?いい男なんだし、言えば着いてくる女性いるでしょ?」
「俺のこといい男って思ってるんだ」
あっ、しまった。
「と、とりあえず、お断りします!」
「なにか問題でも?」
「私でなくてもいいでしょ?そのオシャレしてる方々と会えばいいじゃないですか」
「なんで?」
「え?」
「なんでそんな風に言うの?」
「な、なにが?」
「篠山さんだって、女性でしょ?」
「会ってよ」
「興味本位なら…」
「そりゃ、興味なければ声かけないよ!でも面白がってとかじゃないよ」
真剣に言ってるのが解った気がしたので
「…わかりました。たまにでいいなら」
「連絡先教えてくれる?」
と言ってので、スマホの番号と、チャットのIDを教えた。
「名前は?」
「…志奈乃」
「どう書くの?」
「志は志す、奈は奈良県の奈。」
「珍しいね」
「もう、家近いから」
「わかった」
「ありがとうございました」
と言って降りようとすると
腕を掴まれて、振り向いたら目があった。
特に何もせず、しばらく見つめあい
「じゃ、また」
そう言われ、私は車から降りた。
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