毎日!アルスの日常366

星月

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新鮮な原初の回・鵺の存在(全2話)

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【新鮮な原初の回】~アルスの日常~

試験が終わると、荷物をまとめたカゲは声を上げた。

カゲ「飯食いに行くやつ集合!」

そう言って友人を集めると、窓際の集団のうちの一人にも声を掛ける。

カゲ「アルスも行こうぜ!」

食事に誘うと、アルスは「お~、ええよええよ。」と承諾する。

ユウキ「やった!行こ行こ~!」

はしゃぐユウキと、その隣に立つルイ。

ルイ「なんだか新鮮に思えちゃうね」

何度か一緒に出掛けたりしてるはずだが、どこかそう思えてしまう。

アルス「確かに、小坊の頃はあれだけ遊んどったのにな。」

共感していると、後ろからカゲが肩を組んでくる。

カゲ「なんでもいいじゃねぇか!こうしてまた集まれてるんだし!」

そんな彼の言葉に、アルスは「せやな、ほんなら行くか。」と言って、一同は教室を出ていった。



■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■



【鵺の存在】~古今戦士の理~

さくらはベランダから、夜空を見上げていた。
そこへ、ココアを淹れに行っていたよもぎが部屋に戻ってきた。

よもぎの手には、2人分のマグカップがある。
それらを小さなテーブルに置きながら「なにか見えるのかい?」と、さくらの背中に向けてそう尋ねた。

星を眺めているのか、窓枠に肘をつき外の景色を眺めている。
そんなさくらは、僕に背を向けたまま口を開いた。

さくら「よもぎは、鵺の存在を信じているかい?」

彼の問いかけに、よもぎは勘付く。
口をつけようとしていたマグカップから唇を遠ざけると、さくらの横に立ち一緒になって空を見上げた。

さくらは「ちょうど今、あの山に降り立ったところ。」と言って、遠くの山を指差す。
ベランダから離れると、さくらはよもぎが淹れたココアの入ったマグカップを手に取る。

よもぎ「君の目で見たと言うのなら、信じるしかないよね。」

彼に向けてそう口にすると、さくらはニッと笑って頷く。

さくら「ココアを飲んだら出発だよ」

そう言って、よもぎが淹れてくれたココアを飲み始めた。
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