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ミルクと砂糖・バイトの延長の回(全2話)
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【ミルクと砂糖】~ナタモチ~
美優は美浦に誘われ、近場の喫茶店へと来ていた。
モーニングセットを頼んでから少しすると、先にドリンクが届いた。
私は熱いコーヒーで、美浦はホットミルクだった。
美浦「砂糖入れちゃお!」
そう言って美浦は、机端にまとめた置かれた調味料の中から、スティック状の砂糖を数本取り出した。
大の甘党な美浦は、次々と砂糖を入れていく。
それを見かねた私は「い、入れ過ぎじゃない?」と少し心配をした。
それもそのはず。
ミルクに対して、既に5本は入れているものだから。
そんな私の静止を振りほどくように、美浦は「いーの!」と言ってこう続けた。
美浦「砂糖はいくら入れてもいいからね~!」
そう言って、また3本くらい追加し始めた。
美優「もはや固形だよ、それ。」
■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
【バイトの延長の回】~アルスの日常~
コンビニのバイトをしていたアイリスは、定時の15時を迎えた。
しかし15分が経過してもなお、未だに交代のバイトが来ていない。
アイリス「これじゃあ帰れへんなぁ」
レジ横の揚げ物を補充しながら、アイリスは呟く。
そこへ、最近研修期間を終えた後輩が「あ、あとは僕がやっておくので大丈夫ですよ...。」と声をかけてきた。
彼の名は億斗。
素直で性格のよい高校生で、真面目に仕事に取り組む姿勢はいい。
しかし、そんな億斗に仕事を任せることに抵抗があったアイリスは「なに言いうてんの!」と声を上げた。
その理由は、研修期間中にしてきた数え切れないほどのミスにある。
アイリス「うちが抜けたらあんた1人になるやん?こんなひよっ子に任せられへんわ!」
億斗「で、でも...。」
真剣に取り組むことはいいことだし、ミスもわざとやっているわけではない。
なにかを言いかける億斗の言葉を遮るように「でももすもももない!」と返す。
そして携帯を取り出し、誰かと通話を始めた。
アイリス「もしもし店長?うちと入れ替えでシフト組んでる子が来ないもんでさ~、何時間か延長してええ?」
スピーカーに切り替えて通話していたものだから、携帯から店長の「ええよ~ん」という陽気な声が聞こえた。
アイリスは「おっけ~、じゃあ切るね~。」と言って電話を終えた。
アイリス「というわけだから、レジはうちに任せてあんたは品出ししときな!次のシフトの子が来るまでおるで、なんかあったら言ってな?」
そう言うと億斗「あ、ありがとうございます...。」と頭を下げ、品出しをするために店裏へと向かって歩み始めた。
アイリス「...さて、あと3時間頑張りまっか!」
そう言って、揚げ物の補充の続きを始めた。
美優は美浦に誘われ、近場の喫茶店へと来ていた。
モーニングセットを頼んでから少しすると、先にドリンクが届いた。
私は熱いコーヒーで、美浦はホットミルクだった。
美浦「砂糖入れちゃお!」
そう言って美浦は、机端にまとめた置かれた調味料の中から、スティック状の砂糖を数本取り出した。
大の甘党な美浦は、次々と砂糖を入れていく。
それを見かねた私は「い、入れ過ぎじゃない?」と少し心配をした。
それもそのはず。
ミルクに対して、既に5本は入れているものだから。
そんな私の静止を振りほどくように、美浦は「いーの!」と言ってこう続けた。
美浦「砂糖はいくら入れてもいいからね~!」
そう言って、また3本くらい追加し始めた。
美優「もはや固形だよ、それ。」
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しかし15分が経過してもなお、未だに交代のバイトが来ていない。
アイリス「これじゃあ帰れへんなぁ」
レジ横の揚げ物を補充しながら、アイリスは呟く。
そこへ、最近研修期間を終えた後輩が「あ、あとは僕がやっておくので大丈夫ですよ...。」と声をかけてきた。
彼の名は億斗。
素直で性格のよい高校生で、真面目に仕事に取り組む姿勢はいい。
しかし、そんな億斗に仕事を任せることに抵抗があったアイリスは「なに言いうてんの!」と声を上げた。
その理由は、研修期間中にしてきた数え切れないほどのミスにある。
アイリス「うちが抜けたらあんた1人になるやん?こんなひよっ子に任せられへんわ!」
億斗「で、でも...。」
真剣に取り組むことはいいことだし、ミスもわざとやっているわけではない。
なにかを言いかける億斗の言葉を遮るように「でももすもももない!」と返す。
そして携帯を取り出し、誰かと通話を始めた。
アイリス「もしもし店長?うちと入れ替えでシフト組んでる子が来ないもんでさ~、何時間か延長してええ?」
スピーカーに切り替えて通話していたものだから、携帯から店長の「ええよ~ん」という陽気な声が聞こえた。
アイリスは「おっけ~、じゃあ切るね~。」と言って電話を終えた。
アイリス「というわけだから、レジはうちに任せてあんたは品出ししときな!次のシフトの子が来るまでおるで、なんかあったら言ってな?」
そう言うと億斗「あ、ありがとうございます...。」と頭を下げ、品出しをするために店裏へと向かって歩み始めた。
アイリス「...さて、あと3時間頑張りまっか!」
そう言って、揚げ物の補充の続きを始めた。
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