18 / 35
8月編(夏休み編)
第18話 文月栞、デート勝負に巻き込まれる。二日目【桐生編】
しおりを挟む
「はじめに申し上げておきますが、当方は貴様に恋愛的興味は一切ございません」
夏休みデート勝負、二日目。
デートの待ち合わせ場所に現れた桐生京介は開口一番、そう宣言した。
「ただ緋月様のご命令に従ってデート勝負に参加するだけです。勘違いしないように」
そう言いつつきちんとした服装でデートに来てくれるの、ホント律儀っていうか……。
私――文月栞は一日目と同様、Tシャツとズボンというラフな格好である。なんか申し訳なくなってきた。
「そのくらい正直なほうがかえってありがたいです。私も桐生先輩と付き合いたいとは思っていません」
私も正直に自分の気持ちを打ち明ける。
「ただ、桐生先輩には神楽坂先輩へのストッパーになってほしい。そのために仲良くしておきたいですね」
「ビジネスライクな関係、なかなか良いご提案だと思います」
私の言葉に、桐生先輩は素直にうなずく。
「正直なところ、緋月様は以前縁談を破棄した良家のご令嬢と結ばれたほうが幸せなように思えるのです」
「私もそう思います」
神楽坂緋月先輩は私をいたく気に入っているようだが、昨日のデートで価値観の違いというか、住む世界が違うのがはっきりした。
その良家のご令嬢とやらは会ったことないので知らないけど、価値観が近い人間と結ばれたほうが、お互い幸せだと思う。
今回は桐生先輩と少しでも仲良くなって、そのご令嬢との縁談を復縁する手助けになればいいな、程度に思っている。
神楽坂先輩が私に執着し続けている限り、きっと神楽坂先輩は幸せにはなれない。なぜなら私に振り向く気がないから。
腹心である桐生先輩の努力が実を結んで、神楽坂先輩が目を覚ましてくれるといいけど……。
「デートの内容ですが……当方は貴様の好きなものや趣味など存じ上げません。とりあえず映画に行きますのでお好きなものを選びなさい」
そう言って、桐生先輩はおみくじ町の隣りにある大きな街の映画館に連れて行ってくれた。
私はテレビでCMを見て気になっていたアクション映画を選ぶ。ついでに飲み物とポップコーンも買っておく。
「貴様はこういうのがお好みですか」
「恋愛映画よりは見てて楽しいですね」
恋愛系はなんか、見ててムズムズする。かゆくなるというか。
「それは同感です。気が合いますね」
無表情な先輩が、かすかに表情を柔らかくしたような気がした。いや、気のせいかもしれない。間違い探しレベルで些細な違いすぎてよくわからない。
アクション映画はとても楽しかった。笑いあり涙あり、また笑いあり。アクションシーンも大迫力でとてもハラハラワクワクした。やっぱり映画館の大きなスクリーンはテレビで見るのとは大違いだ。マナーの悪い客がいなかったのも幸運だった。
「は~っ、面白かった! 先輩はどうでしたか?」
「そうですね、面白かったです」
桐生先輩は相変わらず無表情だったが、つまらない、という表情ではなかった。……なんか、だんだん先輩の表情が読めるようになってきてないか? 何考えてるのかは未だによくわかんないけど。
映画館を出ると、街の人混みはおみくじ町の比ではない。夏祭りを思い出す。気をつけないとはぐれてしまいそうだ。
桐生先輩も同じことを考えていたらしく、私の手首を掴む。
「……普通こういうの、手をつないだりしません?」
「はぐれなければ何でもいいでしょう。こんな大きな街で迷子にでもなられたら探すのに一苦労ですし、緋月様にも叱られてしまいます。仕方なく、です」
照れ隠しなのか何なのか、桐生先輩はぶっきらぼうな態度である。
「まあ、何でもいいですけど。次はどこ行きます?」
「……最初に申し上げたとおり、当方は貴様の好みなど存じ上げません。ですので、一般的な女性が好みそうな場所へ向かいます」
「わかりました」
一般的な女性の喜ぶ場所が果たして私の好みに合うのかは分からないが、せっかくの申し出だしおとなしく受けておくことにした。
……なぜだろう、神楽坂先輩よりも桐生先輩のほうが一般人に近いせいか、厚意を素直に受け取ることが出来る。
桐生先輩に手首を引かれ、たどり着いた場所はスイーツバイキングだった。
たしかに女子はこういうの好きなイメージある。
「女性は甘いものが好きだと伺いました」
スイーツを選んで、私たちは席につく。
「私より先輩のほうが食べてる量多くないですか? 甘いもの好きなんですか?」
ふわふわのパンケーキにシロップをたっぷり、生クリームをふんだんに乗せて、いちごやブルーベリーまで添えてある。てんこ盛りって感じだ。
「……ノーコメントで」
桐生先輩はそっと目をそらす。
……少し、可愛いと思ってしまった。
「そういえばミミズ腫れ、すっかり治りましたね」
以前――六月に神楽坂邸に監禁されたとき、桐生先輩が助けてくれたことがある。
そのとき神楽坂先輩からお仕置きだか罰だか知らないけど、桐生先輩は顔に鞭を打たれ、ミミズ腫れになってしまったのだ。
その傷はすっかり癒えて、もう痕も残っていない。
「あのときはえらい目に遭いました」
桐生先輩は無表情のまま、じとっ……と恨めしげな目で私を見る。
「えらい目に遭ったのはこっちも一緒ですよ。変態な主人を持つと苦労しますね」
「緋月様への誹謗中傷は許しません」
パンケーキを頬張りながら言われてもなあ……。
「あのときは助けていただいて本当にありがとうございました」
私はペコリと頭を下げる。
「何度お礼を言ったら気が済むのですか、貴様は」
桐生先輩は鬱陶しそうに目を細める。
「いやあ、だって、命の恩人ですし」
「別に緋月様は命まで取る気はなかったと思いますが……」
いや、だって「ひと晩かけてじっくり食べる」って言ってたし、カニバリズムだよねアレ。死ぬよね普通に。
「あ、クリームついてますよ」
私は何の気なしに桐生先輩の頬についた生クリームを指ですくって、ペロッと舐める。
「!?」
桐生先輩は目を大きく見開いて固まってしまう。
「? どうしました?」
「ふ、文月栞……貴様、よくもそんなことを自然体で……」
「え?」
「いえ……いえ、なんでも……」
桐生先輩は明らかに動揺していた。どうしたんだろう。
「いや~、ここのスイーツ美味しいっすね~」
私はあまり気にせずスイーツに夢中だった。
スイーツバイキングでたらふく食べて店を出る。
……デートとはいえ、桐生先輩にお金を払ってもらうの、なんか申し訳ないな。
デート慣れしてる女なら男におごってもらうなんて当たり前のことなんだろうが、私は不慣れなので落ち着かない。
とはいえ、一度は「割り勘にしましょう」と提案して却下されてしまったので仕方ない。
バイキングの料金くらいなら自分で払えるのに……。
「お待たせいたしました」
店の前で待ちぼうけしていると、桐生先輩が店から出てきた。
「そろそろ帰宅時間ですね、家までお送りいたします」
「ありがとうございます」
桐生先輩のご厚意を素直に受け取る。
「そうそう、会計をしていたらこれをいただいたのですが」
桐生先輩が手を伸ばすので受け取ってみると、ケーキを模したストラップだった。
「へ~、こんなのもらえるんですか。可愛いですね」
「その……カップル限定でお揃いのものを渡しているそうです……」
桐生先輩がもうひとつ、同じストラップを指でつまんでいる。
「貴様とカップルだと思われたことは屈辱ですが、まあお土産代わりに差し上げます」
「はあ、どうも」
「では、帰りましょうか」
ふいっと顔をそらし、桐生先輩はまた私の手首を握る。
……先輩の耳が赤いのは、気のせいだろうか。
まだそんなに寒い時期でもないんだけどなあ……。
さて、家に帰った夜。
私はメッセージアプリのトークルームを開く。
『栞ちゃん、桐生先輩の評価は何点?』
『……前から思ってたんですけど、デートに点数をつけるってなんか失礼じゃありません?』
『だって、数値化しないと客観的に優劣つけられないでしょ』
曽根崎の言うことはもっともなのだが、なんかこう罪悪感があるなあ……。
『栞さん、遠慮なく評価をつけてください』
現在五点で暫定一位の神楽坂先輩も急かしてくる。
『うーん……十点満点中……七点、くらい……』
『桐生、わたくしを差し置いて点数を抜かすとは従者失格ですよ』
『申し訳ありません、緋月様』
『はいはい、神楽坂先輩脅迫しないでください』
これで暫定一位は桐生先輩になった。
『七点の理由は?』
銀城先輩が訊ねてくる。
『もともと桐生先輩は私に好意がないのであまり高得点もどうかと……でも映画もスイーツも庶民の私にレベルを合わせてあって好感触です』
『ハハハ、ますます神楽坂先輩の失態が目立つな』
『曽根崎くんはわたくしに宣戦布告したいのですか?』
『はいはい、喧嘩しない』
なんで私、デート勝負に巻き込まれた上に仲裁までしなきゃいけないんだろう。
『あ、そうだ、桐生先輩。いただいたストラップ、大事にしますね』
私は早速スマホにつけている。スマホカバーがストラップつけられる仕様で良かった。
『ほう。栞さんにプレゼントまで。ほーう』
『お許しください緋月様、不可抗力です』
『従者を脅すの、どうかと思いますよ』
デート勝負二日目は、桐生先輩の意外な側面が見られて案外楽しかった。
〈続く〉
夏休みデート勝負、二日目。
デートの待ち合わせ場所に現れた桐生京介は開口一番、そう宣言した。
「ただ緋月様のご命令に従ってデート勝負に参加するだけです。勘違いしないように」
そう言いつつきちんとした服装でデートに来てくれるの、ホント律儀っていうか……。
私――文月栞は一日目と同様、Tシャツとズボンというラフな格好である。なんか申し訳なくなってきた。
「そのくらい正直なほうがかえってありがたいです。私も桐生先輩と付き合いたいとは思っていません」
私も正直に自分の気持ちを打ち明ける。
「ただ、桐生先輩には神楽坂先輩へのストッパーになってほしい。そのために仲良くしておきたいですね」
「ビジネスライクな関係、なかなか良いご提案だと思います」
私の言葉に、桐生先輩は素直にうなずく。
「正直なところ、緋月様は以前縁談を破棄した良家のご令嬢と結ばれたほうが幸せなように思えるのです」
「私もそう思います」
神楽坂緋月先輩は私をいたく気に入っているようだが、昨日のデートで価値観の違いというか、住む世界が違うのがはっきりした。
その良家のご令嬢とやらは会ったことないので知らないけど、価値観が近い人間と結ばれたほうが、お互い幸せだと思う。
今回は桐生先輩と少しでも仲良くなって、そのご令嬢との縁談を復縁する手助けになればいいな、程度に思っている。
神楽坂先輩が私に執着し続けている限り、きっと神楽坂先輩は幸せにはなれない。なぜなら私に振り向く気がないから。
腹心である桐生先輩の努力が実を結んで、神楽坂先輩が目を覚ましてくれるといいけど……。
「デートの内容ですが……当方は貴様の好きなものや趣味など存じ上げません。とりあえず映画に行きますのでお好きなものを選びなさい」
そう言って、桐生先輩はおみくじ町の隣りにある大きな街の映画館に連れて行ってくれた。
私はテレビでCMを見て気になっていたアクション映画を選ぶ。ついでに飲み物とポップコーンも買っておく。
「貴様はこういうのがお好みですか」
「恋愛映画よりは見てて楽しいですね」
恋愛系はなんか、見ててムズムズする。かゆくなるというか。
「それは同感です。気が合いますね」
無表情な先輩が、かすかに表情を柔らかくしたような気がした。いや、気のせいかもしれない。間違い探しレベルで些細な違いすぎてよくわからない。
アクション映画はとても楽しかった。笑いあり涙あり、また笑いあり。アクションシーンも大迫力でとてもハラハラワクワクした。やっぱり映画館の大きなスクリーンはテレビで見るのとは大違いだ。マナーの悪い客がいなかったのも幸運だった。
「は~っ、面白かった! 先輩はどうでしたか?」
「そうですね、面白かったです」
桐生先輩は相変わらず無表情だったが、つまらない、という表情ではなかった。……なんか、だんだん先輩の表情が読めるようになってきてないか? 何考えてるのかは未だによくわかんないけど。
映画館を出ると、街の人混みはおみくじ町の比ではない。夏祭りを思い出す。気をつけないとはぐれてしまいそうだ。
桐生先輩も同じことを考えていたらしく、私の手首を掴む。
「……普通こういうの、手をつないだりしません?」
「はぐれなければ何でもいいでしょう。こんな大きな街で迷子にでもなられたら探すのに一苦労ですし、緋月様にも叱られてしまいます。仕方なく、です」
照れ隠しなのか何なのか、桐生先輩はぶっきらぼうな態度である。
「まあ、何でもいいですけど。次はどこ行きます?」
「……最初に申し上げたとおり、当方は貴様の好みなど存じ上げません。ですので、一般的な女性が好みそうな場所へ向かいます」
「わかりました」
一般的な女性の喜ぶ場所が果たして私の好みに合うのかは分からないが、せっかくの申し出だしおとなしく受けておくことにした。
……なぜだろう、神楽坂先輩よりも桐生先輩のほうが一般人に近いせいか、厚意を素直に受け取ることが出来る。
桐生先輩に手首を引かれ、たどり着いた場所はスイーツバイキングだった。
たしかに女子はこういうの好きなイメージある。
「女性は甘いものが好きだと伺いました」
スイーツを選んで、私たちは席につく。
「私より先輩のほうが食べてる量多くないですか? 甘いもの好きなんですか?」
ふわふわのパンケーキにシロップをたっぷり、生クリームをふんだんに乗せて、いちごやブルーベリーまで添えてある。てんこ盛りって感じだ。
「……ノーコメントで」
桐生先輩はそっと目をそらす。
……少し、可愛いと思ってしまった。
「そういえばミミズ腫れ、すっかり治りましたね」
以前――六月に神楽坂邸に監禁されたとき、桐生先輩が助けてくれたことがある。
そのとき神楽坂先輩からお仕置きだか罰だか知らないけど、桐生先輩は顔に鞭を打たれ、ミミズ腫れになってしまったのだ。
その傷はすっかり癒えて、もう痕も残っていない。
「あのときはえらい目に遭いました」
桐生先輩は無表情のまま、じとっ……と恨めしげな目で私を見る。
「えらい目に遭ったのはこっちも一緒ですよ。変態な主人を持つと苦労しますね」
「緋月様への誹謗中傷は許しません」
パンケーキを頬張りながら言われてもなあ……。
「あのときは助けていただいて本当にありがとうございました」
私はペコリと頭を下げる。
「何度お礼を言ったら気が済むのですか、貴様は」
桐生先輩は鬱陶しそうに目を細める。
「いやあ、だって、命の恩人ですし」
「別に緋月様は命まで取る気はなかったと思いますが……」
いや、だって「ひと晩かけてじっくり食べる」って言ってたし、カニバリズムだよねアレ。死ぬよね普通に。
「あ、クリームついてますよ」
私は何の気なしに桐生先輩の頬についた生クリームを指ですくって、ペロッと舐める。
「!?」
桐生先輩は目を大きく見開いて固まってしまう。
「? どうしました?」
「ふ、文月栞……貴様、よくもそんなことを自然体で……」
「え?」
「いえ……いえ、なんでも……」
桐生先輩は明らかに動揺していた。どうしたんだろう。
「いや~、ここのスイーツ美味しいっすね~」
私はあまり気にせずスイーツに夢中だった。
スイーツバイキングでたらふく食べて店を出る。
……デートとはいえ、桐生先輩にお金を払ってもらうの、なんか申し訳ないな。
デート慣れしてる女なら男におごってもらうなんて当たり前のことなんだろうが、私は不慣れなので落ち着かない。
とはいえ、一度は「割り勘にしましょう」と提案して却下されてしまったので仕方ない。
バイキングの料金くらいなら自分で払えるのに……。
「お待たせいたしました」
店の前で待ちぼうけしていると、桐生先輩が店から出てきた。
「そろそろ帰宅時間ですね、家までお送りいたします」
「ありがとうございます」
桐生先輩のご厚意を素直に受け取る。
「そうそう、会計をしていたらこれをいただいたのですが」
桐生先輩が手を伸ばすので受け取ってみると、ケーキを模したストラップだった。
「へ~、こんなのもらえるんですか。可愛いですね」
「その……カップル限定でお揃いのものを渡しているそうです……」
桐生先輩がもうひとつ、同じストラップを指でつまんでいる。
「貴様とカップルだと思われたことは屈辱ですが、まあお土産代わりに差し上げます」
「はあ、どうも」
「では、帰りましょうか」
ふいっと顔をそらし、桐生先輩はまた私の手首を握る。
……先輩の耳が赤いのは、気のせいだろうか。
まだそんなに寒い時期でもないんだけどなあ……。
さて、家に帰った夜。
私はメッセージアプリのトークルームを開く。
『栞ちゃん、桐生先輩の評価は何点?』
『……前から思ってたんですけど、デートに点数をつけるってなんか失礼じゃありません?』
『だって、数値化しないと客観的に優劣つけられないでしょ』
曽根崎の言うことはもっともなのだが、なんかこう罪悪感があるなあ……。
『栞さん、遠慮なく評価をつけてください』
現在五点で暫定一位の神楽坂先輩も急かしてくる。
『うーん……十点満点中……七点、くらい……』
『桐生、わたくしを差し置いて点数を抜かすとは従者失格ですよ』
『申し訳ありません、緋月様』
『はいはい、神楽坂先輩脅迫しないでください』
これで暫定一位は桐生先輩になった。
『七点の理由は?』
銀城先輩が訊ねてくる。
『もともと桐生先輩は私に好意がないのであまり高得点もどうかと……でも映画もスイーツも庶民の私にレベルを合わせてあって好感触です』
『ハハハ、ますます神楽坂先輩の失態が目立つな』
『曽根崎くんはわたくしに宣戦布告したいのですか?』
『はいはい、喧嘩しない』
なんで私、デート勝負に巻き込まれた上に仲裁までしなきゃいけないんだろう。
『あ、そうだ、桐生先輩。いただいたストラップ、大事にしますね』
私は早速スマホにつけている。スマホカバーがストラップつけられる仕様で良かった。
『ほう。栞さんにプレゼントまで。ほーう』
『お許しください緋月様、不可抗力です』
『従者を脅すの、どうかと思いますよ』
デート勝負二日目は、桐生先輩の意外な側面が見られて案外楽しかった。
〈続く〉
0
お気に入りに追加
112
あなたにおすすめの小説
人違いラブレターに慣れていたので今回の手紙もスルーしたら、片思いしていた男の子に告白されました。この手紙が、間違いじゃないって本当ですか?
石河 翠
恋愛
クラス内に「ワタナベ」がふたりいるため、「可愛いほうのワタナベさん」宛のラブレターをしょっちゅう受け取ってしまう「そうじゃないほうのワタナベさん」こと主人公の「わたし」。
ある日「わたし」は下駄箱で、万年筆で丁寧に宛名を書いたラブレターを見つける。またかとがっかりした「わたし」は、その手紙をもうひとりの「ワタナベ」の下駄箱へ入れる。
ところが、その話を聞いた隣のクラスのサイトウくんは、「わたし」が驚くほど動揺してしまう。 実はその手紙は本当に彼女宛だったことが判明する。そしてその手紙を書いた「地味なほうのサイトウくん」にも大きな秘密があって……。
「真面目」以外にとりえがないと思っている「わたし」と、そんな彼女を見守るサイトウくんの少女マンガのような恋のおはなし。
小説家になろう及びエブリスタにも投稿しています。
扉絵は汐の音さまに描いていただきました。
ママと中学生の僕
キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
粗暴で優しい幼馴染彼氏はおっとり系彼女を好きすぎる
春音優月
恋愛
おっとりふわふわ大学生の一色のどかは、中学生の時から付き合っている幼馴染彼氏の黒瀬逸希と同棲中。態度や口は荒っぽい逸希だけど、のどかへの愛は大きすぎるほど。
幸せいっぱいなはずなのに、逸希から一度も「好き」と言われてないことに気がついてしまって……?
幼馴染大学生の糖度高めなショートストーリー。
2024.03.06
イラスト:雪緒さま
兄貴がイケメンすぎる件
みららぐ
恋愛
義理の兄貴とワケあって二人暮らしをしている主人公の世奈。
しかしその兄貴がイケメンすぎるせいで、何人彼氏が出来ても兄貴に会わせた直後にその都度彼氏にフラれてしまうという事態を繰り返していた。
しかしそんな時、クラス替えの際に世奈は一人の男子生徒、翔太に一目惚れをされてしまう。
「僕と付き合って!」
そしてこれを皮切りに、ずっと冷たかった幼なじみの健からも告白を受ける。
「俺とアイツ、どっちが好きなの?」
兄貴に会わせばまた離れるかもしれない、だけど人より堂々とした性格を持つ翔太か。
それとも、兄貴のことを唯一知っているけど、なかなか素直になれない健か。
世奈が恋人として選ぶのは……どっち?
女性が全く生まれない世界とか嘘ですよね?
青海 兎稀
恋愛
ただの一般人である主人公・ユヅキは、知らぬうちに全く知らない街の中にいた。ここがどこだかも分からず、ただ当てもなく歩いていた時、誰かにぶつかってしまい、そのまま意識を失う。
そして、意識を取り戻し、助けてくれたイケメンにこの世界には全く女性がいないことを知らされる。
そんなユヅキの逆ハーレムのお話。
【完結】maybe 恋の予感~イジワル上司の甘いご褒美~
蓮美ちま
恋愛
会社のなんでも屋さん。それが私の仕事。
なのに突然、企画部エースの補佐につくことになって……?!
アイドル顔負けのルックス
庶務課 蜂谷あすか(24)
×
社内人気NO.1のイケメンエリート
企画部エース 天野翔(31)
「会社のなんでも屋さんから、天野さん専属のなんでも屋さんってこと…?」
女子社員から妬まれるのは面倒。
イケメンには関わりたくないのに。
「お前は俺専属のなんでも屋だろ?」
イジワルで横柄な天野さんだけど、仕事は抜群に出来て人望もあって
人を思いやれる優しい人。
そんな彼に認められたいと思う反面、なかなか素直になれなくて…。
「私、…役に立ちました?」
それなら…もっと……。
「褒めて下さい」
もっともっと、彼に認められたい。
「もっと、褒めて下さ…っん!」
首の後ろを掬いあげられるように掴まれて
重ねた唇は煙草の匂いがした。
「なぁ。褒めて欲しい?」
それは甘いキスの誘惑…。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる