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異世界一日目「未亡人の家に住む」
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まさとしは見捨てられたことで呆然自失になる。
なにも考えず空だけを見ていた。
「どうしたんですか?」
一人の美しい女性がまさとしに声をかける。
「実は一緒にここに来た人に置いてかれちゃって……。どうしたら良いかわからなくて」
「まあ、それはお困りでしょう。村長と相談しますか?」
この世界の人なら生き残る術をなにか教えてもらえるかもしれないと考え、まさとしはその女性の提案を飲む。
女性の名前はアシュリーと良い髪の毛は金髪で目がグリーンアイズだった。この村のものは皆その目を緑色に輝かす。それは森の精霊の加護によるもので村でいきるには必須の力なのだ。
まさとしは言われるがままアシュリーの後を着いていき、長老の家へと向かった。
長老の家もバラック小屋だったが他よりも明らかに大きかった。
「どうぞお入りください」
先に入ったアシュリーから中に入るように促される。
扉はなく布で出入り口を覆っているだけの暖簾のような物をくぐると、目の前に初老の男性がいた。
長老と言うと老人を思い浮かべるのは単純だ。原始的な世界では、よぼよぼの老人よりも群れを統率できる者こそがリーダーなのだ。
「アシュリーから話は聞いておる。それでお主の名前はなんと言う」
「まさとしと言います」
「ふむ、マサトシ。町に連れていってやってもよいが職はあるのか?」
「いいえ、右も左もわからないもので」
まさとしがそう言うと長老はアゴに手をあてて考える。
「ふむ、アシュリーよ、お前が関わったのだからお前が面倒を見るのだ」
「私がですか?」
「ふむ、それでなマサトシよ、この者はツレを亡くしてな、色々と困っておっておる。泊める対価に労働力か金を出して欲しい」
そう言われたまさとしは金貨を一枚だしアシュリーに手渡す。
「私は構わないけど、これ一枚で1年は泊まれるよ?」と言われたまさとしは「実は記憶喪失で自分が誰かも忘れて途方にくれていました。だから色々教えて欲しいので、その料金だと思ってください」と言う。
田舎から出てきたより何も覚えてない方が色々と聞きやすいし教えてもくれるだろうと言う考えた言葉だが、実はこれが功を奏している。
この世界では他の村の者と言うのは敵なのである。だから記憶がないと言うことは村を持たないと言うことハグレなのである。
普通なら泊める振りをして、夜中に殺すのが当たり前に行われている蛮行なのだ。
その言葉から長老はまさとしを快く迎い入れた。
誰の物でもないハグレは村の血のめぐりを良くする存在なのだ。
基本村の中で結婚するため血が近くなりやすい。だからときおり外部の血を入れて血の正常化が行われるのである。
まさとしはその外部の血に選ばれたのである。
長老にお礼を良い、アシュリーと共に彼女の家へと向かう。
長老の家を出る際に彼女が呼ばれまさとしと契りを結ぶように言われる。
彼女は戸惑う。いまだに亡き夫のことが好きだからだ。
到着した彼女の家も、バラック小屋のようであったが一人で住むには少し大きいようだった。
まさとしに与えられた部屋は元々夫が物置にしていたもので今は何もないのでちょうどよかった。
アシュリーと寝室を共にするにはまだ気持ちの整理がついていなかったから。
地面の上にアシュリーが布を敷くとそこがまさとしの居住スペースとなる。床などない。本当に屋根と壁があるだけなのだ。
その夜、食事は出ず腹を空かしながらまさとしは眠るのだった。
現在のステータス
名前:マサトシ
職業:web小説家
HP0
MP0
なにも考えず空だけを見ていた。
「どうしたんですか?」
一人の美しい女性がまさとしに声をかける。
「実は一緒にここに来た人に置いてかれちゃって……。どうしたら良いかわからなくて」
「まあ、それはお困りでしょう。村長と相談しますか?」
この世界の人なら生き残る術をなにか教えてもらえるかもしれないと考え、まさとしはその女性の提案を飲む。
女性の名前はアシュリーと良い髪の毛は金髪で目がグリーンアイズだった。この村のものは皆その目を緑色に輝かす。それは森の精霊の加護によるもので村でいきるには必須の力なのだ。
まさとしは言われるがままアシュリーの後を着いていき、長老の家へと向かった。
長老の家もバラック小屋だったが他よりも明らかに大きかった。
「どうぞお入りください」
先に入ったアシュリーから中に入るように促される。
扉はなく布で出入り口を覆っているだけの暖簾のような物をくぐると、目の前に初老の男性がいた。
長老と言うと老人を思い浮かべるのは単純だ。原始的な世界では、よぼよぼの老人よりも群れを統率できる者こそがリーダーなのだ。
「アシュリーから話は聞いておる。それでお主の名前はなんと言う」
「まさとしと言います」
「ふむ、マサトシ。町に連れていってやってもよいが職はあるのか?」
「いいえ、右も左もわからないもので」
まさとしがそう言うと長老はアゴに手をあてて考える。
「ふむ、アシュリーよ、お前が関わったのだからお前が面倒を見るのだ」
「私がですか?」
「ふむ、それでなマサトシよ、この者はツレを亡くしてな、色々と困っておっておる。泊める対価に労働力か金を出して欲しい」
そう言われたまさとしは金貨を一枚だしアシュリーに手渡す。
「私は構わないけど、これ一枚で1年は泊まれるよ?」と言われたまさとしは「実は記憶喪失で自分が誰かも忘れて途方にくれていました。だから色々教えて欲しいので、その料金だと思ってください」と言う。
田舎から出てきたより何も覚えてない方が色々と聞きやすいし教えてもくれるだろうと言う考えた言葉だが、実はこれが功を奏している。
この世界では他の村の者と言うのは敵なのである。だから記憶がないと言うことは村を持たないと言うことハグレなのである。
普通なら泊める振りをして、夜中に殺すのが当たり前に行われている蛮行なのだ。
その言葉から長老はまさとしを快く迎い入れた。
誰の物でもないハグレは村の血のめぐりを良くする存在なのだ。
基本村の中で結婚するため血が近くなりやすい。だからときおり外部の血を入れて血の正常化が行われるのである。
まさとしはその外部の血に選ばれたのである。
長老にお礼を良い、アシュリーと共に彼女の家へと向かう。
長老の家を出る際に彼女が呼ばれまさとしと契りを結ぶように言われる。
彼女は戸惑う。いまだに亡き夫のことが好きだからだ。
到着した彼女の家も、バラック小屋のようであったが一人で住むには少し大きいようだった。
まさとしに与えられた部屋は元々夫が物置にしていたもので今は何もないのでちょうどよかった。
アシュリーと寝室を共にするにはまだ気持ちの整理がついていなかったから。
地面の上にアシュリーが布を敷くとそこがまさとしの居住スペースとなる。床などない。本当に屋根と壁があるだけなのだ。
その夜、食事は出ず腹を空かしながらまさとしは眠るのだった。
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