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しおりを挟む昨日、風呂から連れ出された俺は、ベッドの上で身体を暴かれ彼と繋がった。
誕生日に身体を繋げるのも悪くない、そう思いながら物思いに耽っていた矢先、彼が小さなケーキを持ってきてくれた。
甘いショートケーキを頬張り、気だるい身体に糖分を浸透させていると、目の前に1つの箱を差し出される。
『身に付けれるものを、プレゼントしたくて』
気合を入れても重いよね?そう口にした彼だったが、真剣な瞳でそんなことを言うものだから、自然と口元が綻ぶ。
ネックレスか?指輪か?
まだ付き合っていないし、少々気は早いが...些細な気遣いが嬉しかったから、どんなものでも喜んで受け取ってやろうとホワイトのリボンを解き、中を覗いて見た。
ニップルクリップ。
うわ...。
重い以前に悪趣味過ぎて少し引いた。
これなら『指輪だなんて黒田は重いなぁ』と思われていた方が100倍良かったのではないか、と自問自答を繰り返してしまう。
そうこうしているうちに、俺の反応を確認する間もなくニップルクリップを取り付けられてしまった訳だが。
月曜の夜から乳首をしつこく弄られ、学校でも乳首が中に入り込まないよう、専用の金具で根元を縛られていた理由がようやく分かった。
これを着けるために、大きくされていたのだ。
吉野にも変だと言われ、ジャケットを意地でも脱がなかったのにこいつときたら...
『当分の間、外しちゃダメだよ?』
って、ふざけてんのか。
何故こんなことをするんだ、乳首よりも後ろがいい。
後ろでイくことが出来るのだから、新たな開発は不要だ。
そう伝え、断固拒否したのだが...どうやら彼は俺の「初めて」が好きらしかった。
ファーストキスも、デートも、添い寝も、フェラや生ハメ中出しだって...自分が初めてだと知った時、怖いくらい興奮したのだと言う。
だからこそ、
『陥没も卑猥で良かったけど...鏡夜本人ですら触れることが出来なかったここは、オレが開発したい』
なんて...
散々人のことをヘンタイと罵っていた貴様が1番変態なんじゃないのか?
そもそも、据え置き型オナホとか、ペニスリング付きエネマグラとか...こう言うグッズの使用頻度が異常に多い。
据え置き型オナホは使用後に裏返され、グロテスクな状態で洗い乾かしてからゴミへ出されていたのを見ると、そこまでアダルトグッズに執着している様には見受けられない。
ただ楽しんでいるのか、ただの玩具好きなのか...ただの変態なのか...。
「ねぇ、なんで最近お昼ご飯一緒に食べてくれないの?」
「...。四六時中一緒にいる必要ないだろ...」
屋上で放課後の部活に勤しむ生徒を眺めていると、煙草を吸いに黒田がやってきた。
コーヒー牛乳の紙パックを片手に、不釣り合いな煙草を咥える。
「もっと一緒に居たい、学校で話したり抱き締めたり出来ないのやだ」
「...子供か。家に帰ればどうせベッタリなんだから、学校の時くらい我慢してくれ」
もっと一緒に居たい、やだって...
駄々っ子か...、クソ...かわいい...。
確かに俺だってお昼は一緒に食べたいけど、恋愛の参考書にも同じ職場はやめた方がいい、好きな人と距離が近過ぎてもいけないと書いてあったのだ。
我慢、我慢...。
「君のお弁当は凄く美味しいけど、2人で食べたらもっと美味しいと思わない...?」
「思...、思わない。つーか、距離が近い...!誰かに見られて、あいつら2人は一緒に住んでるとか、碓氷がお弁当作ってあげてるとか、付き合ってるとか、そう言う噂がたったらどうするんだ!」
カシャンッ
「!?」
屋上の物陰から何かが落ちる音が聞こえ、両肩を跳ねさせた。
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