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73. 初夜
しおりを挟む*サブタイトル通り、初夜です。
勿論、R18です。
なので、苦手な方は全力で回避して下さい。読まれる方は自己責任でお願い致します。
~~~~~
ベビードールを着て、三つ指を付くなんて……。
俺を殺しに掛かっているのか……?
「あ……。」
鼻血が……。
ベタ過ぎて逆に恥ずかしい!
こっち見んな!
いや…頼む!お願いだからこっちを見ないでくれ~!
サイドテーブルの上に置いてあるナプキンで鼻を押さえる。
折角のムードが台無しである。
…。
……。
…………。
という訳で、仕切り直し……。
(だが、正直助かった…。あのまま事に及んでいたら……。そう考えたらゾッとした。)
何とか理性を取り戻し、彼女の眼を見詰めた。
「これからもずっと、俺の傍に居て欲しい。そして、この先も変わらずフラン…君だけを愛すると誓う。」
抱き締め、視線を下げる。
俺の顔を見上げている彼女と眼が合った。
照れる…。
顔を近づけると、頬を赤く染めた彼女が瞼をそっと閉じた。
そんな彼女が愛おしくて、額に、左右の頬に、鼻の頭に口づけを落としていく。
そして何度も啄むように彼女の柔らかな唇に口づけた。
柔らかい。
以前、友人が恋人の唇はマシュマロのように柔らかいと言っていたが、フランの唇はマシュマロなんかよりもっと柔らかく何度も啄みたくなる。
口づけだけでも幸せを感じて、この先に進んだら、どれ程の幸福感を感じるのか、否が応でも期待が高まる。
そして、長く口づけその柔らかさを味わう。
息継ぎの為に、少し開いた彼女の唇の隙間に舌を滑り込ませ貪るように口づけた。
理性が飛びそうになるのを、抑えるのが難しくなってくる。
が、欲望のまま進めば彼女を傷つけてしまう。
唇から口を離す。
潤んだ彼女の瞳に心拍数が上がる。それを見続けるのはマズいと思い、首筋に顔を埋めた。
が、彼女の甘い香りに頭がクラクラして、首筋に口づける。
彼女の口から甘い吐息が洩れ、それを耳にした俺は余裕が無くなってきた。
ベビードールの胸のリボンを解く。
それ程大きくはないが、俺にとっては理想的なサイズの胸が露わになった。
その左右の膨らみを手で覆うと、そっと柔々と揉む。
肌触りが良くて柔らかい。このままずっと触れていたくなる。
そんな柔らかさだった。
胸の頂が手の平に触れる度、甘い声が出る。
片方の手の平でその頂を転がしながら、もう片方の頂を口に含んだ。
「…ぅん…ふ……。」
更に声に甘さが増したような気がした。
他の所も、そっと触って見ると、肌触りが良くて柔らかく、ずっと触っていたい。
胸の谷間に顔を埋めた。
甘くて柔らかい感触に、幸せな気持ちになった。
そのまま膨らみに強く口づけて、赤く痕が付いたのを見て、口角が上がる。
さっきとは反対側の頂を舌で転がしたり、吸ったりした。
二人とも呼吸が乱れ、彼女の口から洩れる甘い声をもっと聞きたくて、その身体に舌を這わせる。
甘い声を上げながら乱れる彼女が可愛い。
更に下に進めば、もっと乱れ、嬌声を上げて乱れ、時々首を左右に振り、仰け反る。
時間を掛けて彼女の中を解していく。
が、理性を保てたのはそこまでだった。その後は、二人とも息も荒くなり、俺は無我夢中で彼女を貪ってしまった。
~~~~~
翌日、ぐったりとした彼女が、身体中に散った赤い花を見て、涙ぐんでシーツに潜り込み拗ねてしまった。
必死で誤って、彼女を宥めたのは言うまでも無い。
侍女達からも、鬼畜を見るような眼で見られ、反省して下さいね。と言われる始末。
シーツごと抱きしめると、シーツから潤んだ眼でだけ出して俺を睨むフラン。
可愛い過ぎる。
頬に口づけると、顔を真っ赤にしてシーツに潜り込む。
可愛すぎて、ずっと腕の中に閉じ込めてしまいたくなる。
「あぁ、フラン。今の俺は凄く幸せだ。もう、離れたくないし、離したくない。」
そう言うと、また眼だけを出して
「…私も…。」
と、恥ずかしそうに言うのが可愛すぎて、ぎゅっと抱きしめた。
~~~~~
本当に彼と結婚したんだと実感した。でも、それでもやっぱりどこか…心の隅っこで夢かもしれないと思ってしまう。
何だか可笑しい。
結婚や恋愛なんて向いてない、面倒臭いと思っていたのに……。
彼と結婚した後になって、彼と恋愛してみたいって思うなんて。
その後暫く、その事で悩むフランであった。
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