apocalypsis

さくら

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quaecunque sunt vera

tres

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 斎はソファーに座る天弥に向かって、オレンジジュースが入ったグラスを差し出した。それを受け取るのを確認すると、すぐ隣へ腰を下ろす。
 昨日に引き続き、天弥が家に来る事となり、一晩中悩み続けた。昨日は感情に流されて、危うく天弥に手を出してしまいそうになったのだ。お互いの立場を考えると、あと二年は待たなければならないのだが、それは無理な事だと思う。
 だがそれ以前に、男相手に何をどうして良いのか検討もつかず、更に思い悩む。
「先生?」
 天弥の声が聞こえ、斎は思考を止めた。視線を向けると、小首を傾げながら自分を見ている姿が目に入る。
 思わず手を伸ばし、天弥の手にあるグラスを取り上げるとテーブルの上へと置く。いきなりのことに、天弥はグラスを目で追いテーブルの上に置かれたそれをじっと見つめる。グラスにはまだ、半分以上オレンジジュースが残っているのだ。
 過ぎるほどの美しい天弥の姿に、これを欲しがるなという方が無理だと斎は理性を自ら手放す。
 グラスを見つめている天弥の頬に手を当てると、その顔を自分へと向けさせた。先ほどからの行動に戸惑う天弥に構わず、斎は唇を重ねる。すぐに天弥の腕が斎の身体に回される。一度唇を離すと斎は、邪魔くさそうにメガネを取り、再び唇を重ね合った。
 もう、二人の関係が誰かに知られなければそれで良いと考え始める。そして、男相手でも何とかなるとさえ、思い始めた。
 天弥の唇を貪りながら、ゆっくりとその身体を押し倒す。天弥は抵抗する様子もなく、その行動を受け入れる。唇を深く重なる度に、天弥の意識が快楽に侵されていく。口内を蹂躙され斎のことしか考えられなくなる。思考が何一つ働かず、重ね、斎は何度も深く激しく天弥を求める。キスでこれだけ快楽を得られるのなら、この先どうなってしまうのか少し不安を覚えた。
斎の手が天弥の服を掴むと、ゆっくりと裾を捲くりあげ手を服の中へと滑らす。指先が白く滑らかな肌に触れると、天弥の唇を開放し脱がし始めた。二人の間を阻むものが少しずつ無くなっていき、互いの素肌が触れ合う。斎は天弥の唇を開放すると、次は優しく耳をはむ。
「んっ……」
 思わず、口から嬌声が漏れ出て、天弥は慌てて手の甲を唇に押し付けた。
「天弥」
 耳元で甘く優しい声で囁かれ、ぞくぞくとした快感が身体を通り抜け下半身の一ヶ所に集中する。追い打ちをかけるように斎の手が太腿に触れた。ゆっくりと天弥の快楽が集中する場所を目指し手が動く。唇は天弥の白い喉元に移動し、紅い所有員を刻む。
 キスだけでも限界寸前な天弥は、許容量を超えた悦楽になす術もなくただ与えられ続ける快楽を受け入れるしかなかった。
 斎は携帯の所在と玄関の鍵とチェーンを思い浮かべ、今日は邪魔が入ることは無いと安堵する。そして手をショートパンツの裾から抜き出し、すぐに、ボタンへ触れる。
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