君と見た桜

出会い系

君は、今、笑ってるだろうか？

2人で見た夜桜を覚えているだろうか？

『うん、俺、東京で仕事探してる。』

『そうなの？わたしは健ちゃんは地元で仕事した方が良いと思うけど。』

憧れがあったのかもしれない東京に‥。

結局、地元のガス会社に俺は就職した。

高良結衣と出会ったのは先輩に教えてもらった出会い系だった。

東京の大学を卒業した後に専門学校に通ってる時だった。

手に職をつけたかったが、専門学校も社会も甘くはなかった。

専門学校での成績は中の中。就職は、俺は一般企業を受ける事になった。

大学2年生から付き合っていた彼女とは別れる寸前だった。

俺は、女依存症だった。

後ろめたい浮気はしていた。

彼女が先に社会人になって会う時間がなくなってその穴を違う女で埋めた。

俺は、今で言うとクズだった。

結衣と出会い系で知り合いになったのは偶然だった。

自己紹介のコメントにビールが好きだと書いてあったので【ビール好きなんですか？】とメールを送った。

翌朝、結衣からメールが届いた。

【はい。ビール好きです。けんさんもですか？】

俺は、当時、出会い系サイトを信じてなかった。

1週間後にメールを返信した。