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⑦ はじまりのナポリタン
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「まずは食材を食べやすい大きさにカットしていくぞー」
サクサク切り進めていく水斗君。
その手つきは見慣れたもので、あっという間にひと口大になっていった。
二人憑依しているお父さんはソワソワするようにキョロキョロさせていた。
きっと、あばれそうになっている小太りの悪い浮遊霊を、おじいちゃんが押さえているんだと思う。
「じいちゃん、待ってろよー。すぐ作るからねー」
タマネギ、ピーマンは薄切りに、ベーコンとマッシュルームも同様に切られていた。
さすがの包丁さばきだ。
「お湯が沸騰したら、パスタ麺をゆでるぞー」
大人の人でもこんなにサクサク作れないと思う。
何か、作り慣れている感じ?
「このナポリタンはな、オレがじいちゃんにはじめて教えてもらった料理なんだ」
「あ、だから作り慣れてるんだ」
「そう言うこと! もう何十回、何百回と作り続けているからな!」
パスタ麵がゆっくりふやけていく。
水斗君はチラチラと時計を見ながら麺を混ぜていた。
ちゃんとゆで時間を計ってるんだな。
「よし! 良い感じ! それじゃ炒めていくか!」
フライパンを用意して、火をつけた。
この様子だと、すぐに出来上がりそうだ。
「まずはオリーブオイルを入れて、その後にタマネギ、ベーコンを入れる」
オリーブオイル? 料理番組で聞いたことがある。
ウチの料理でも使われているのかな?
お母さんの口からオリーブオイルなんて言葉聞いたことがないけど。
「タマネギがしんなりしてきたら、ピーマンも入れて……んで、マッシュルームも入れる」
「麺以外の食材が全部入ったわね」
「ああ! 全体的に火が通ったら、これらをフライパンの端によけるんだ」
サクサク切り進めていく水斗君。
その手つきは見慣れたもので、あっという間にひと口大になっていった。
二人憑依しているお父さんはソワソワするようにキョロキョロさせていた。
きっと、あばれそうになっている小太りの悪い浮遊霊を、おじいちゃんが押さえているんだと思う。
「じいちゃん、待ってろよー。すぐ作るからねー」
タマネギ、ピーマンは薄切りに、ベーコンとマッシュルームも同様に切られていた。
さすがの包丁さばきだ。
「お湯が沸騰したら、パスタ麺をゆでるぞー」
大人の人でもこんなにサクサク作れないと思う。
何か、作り慣れている感じ?
「このナポリタンはな、オレがじいちゃんにはじめて教えてもらった料理なんだ」
「あ、だから作り慣れてるんだ」
「そう言うこと! もう何十回、何百回と作り続けているからな!」
パスタ麵がゆっくりふやけていく。
水斗君はチラチラと時計を見ながら麺を混ぜていた。
ちゃんとゆで時間を計ってるんだな。
「よし! 良い感じ! それじゃ炒めていくか!」
フライパンを用意して、火をつけた。
この様子だと、すぐに出来上がりそうだ。
「まずはオリーブオイルを入れて、その後にタマネギ、ベーコンを入れる」
オリーブオイル? 料理番組で聞いたことがある。
ウチの料理でも使われているのかな?
お母さんの口からオリーブオイルなんて言葉聞いたことがないけど。
「タマネギがしんなりしてきたら、ピーマンも入れて……んで、マッシュルームも入れる」
「麺以外の食材が全部入ったわね」
「ああ! 全体的に火が通ったら、これらをフライパンの端によけるんだ」
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