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③ おばあちゃんのだし巻き卵
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「こんにちは! オレたち、浦砂小学校の五年生です! オレは火花 水斗で、こっちはヒビコ!」
「あ、ど、どうも。ヒビコと申します……」
すりガラスの自動ドアを開けて、すぐに水斗君が自己紹介した。
いきなりの自己紹介に、ショーケースの奥に立っている店員さんは驚いていた。
もう、水斗君のせいで、私まで変な人だと思われてる……。
「ああ、デン太と同じクラスの子かな?」
「そうそう! もしかしてデン太のお母さん?」
「そうよ。あ、水斗君って、あの『ひばな』の水斗君ね!」
この人、デン太君のお母さんなのか。
ガタイの良いデン太君とは違って小柄だし……何より優しそうな顔をしている。
ベージュのベレー帽がオシャレで、よく似合ってる。
「デン太に用かな? 今呼んでくるわ。ちょうど帰ってきたから」
お母さんが店の奥の方に行った。
ここからでも奥の様子は見える。
お菓子が作られている厨房があって、さらにその奥が家のリビングになっているみたいだ。
水斗君は隣で、ショーケースの中のチーズケーキやフルーツプリンに目をうばわれていた。
「あ……あのおばあさん」
おばあさんの浮遊霊……今は厨房にいるのか。
調理器具を見たり、天井を見たり、目が忙しそうだ。
もう今日の調理はしないのか、厨房には誰もいない。
「え! どうして水斗が!? それに……ヒビコ? 何しに来たんだよ!」
お母さんに呼ばれたデン太君が、目を大きく開けて私たちの名前を呼んだ。
デン太君は私たちがいる店内まで、裸足のまま出てきてくれたのだ。
「あ、ど、どうも。ヒビコと申します……」
すりガラスの自動ドアを開けて、すぐに水斗君が自己紹介した。
いきなりの自己紹介に、ショーケースの奥に立っている店員さんは驚いていた。
もう、水斗君のせいで、私まで変な人だと思われてる……。
「ああ、デン太と同じクラスの子かな?」
「そうそう! もしかしてデン太のお母さん?」
「そうよ。あ、水斗君って、あの『ひばな』の水斗君ね!」
この人、デン太君のお母さんなのか。
ガタイの良いデン太君とは違って小柄だし……何より優しそうな顔をしている。
ベージュのベレー帽がオシャレで、よく似合ってる。
「デン太に用かな? 今呼んでくるわ。ちょうど帰ってきたから」
お母さんが店の奥の方に行った。
ここからでも奥の様子は見える。
お菓子が作られている厨房があって、さらにその奥が家のリビングになっているみたいだ。
水斗君は隣で、ショーケースの中のチーズケーキやフルーツプリンに目をうばわれていた。
「あ……あのおばあさん」
おばあさんの浮遊霊……今は厨房にいるのか。
調理器具を見たり、天井を見たり、目が忙しそうだ。
もう今日の調理はしないのか、厨房には誰もいない。
「え! どうして水斗が!? それに……ヒビコ? 何しに来たんだよ!」
お母さんに呼ばれたデン太君が、目を大きく開けて私たちの名前を呼んだ。
デン太君は私たちがいる店内まで、裸足のまま出てきてくれたのだ。
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