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虚像
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「うーん…」
最近はシロとの修行のお陰で日々を楽しく過ごせている
それはとても喜ばしいことだ
だが、どうしても気がかりになっている事がある
それは彼女が一体何者かと言うこと
彼女は元は普通の人間だったはず
なのに死神として異常なほど成長しているのは不可思議すぎる
考えられる理由として2つ
シロの潜在能力が元々高かったか死神に成った時何かが入り込んだか
考えたくも無いが後者だった場合最悪の事態も考えられてしまう
万が一の場合に備え修行を打ちやめするのも手であろうか
「考えても仕方がない 今はシロと向かい会おう」
僕は不安を残しながら今日もシロの元へ向かった
「クロ!おはようございます!」
「おはようシロ、今日はやけにご機嫌だね」
「じ、実は目が見えるようになったんです!!」
「なっ?!」
「クロの姿もバッチリ見えますよ!」
「は、はは それは良かったね」
「もう、酷いですよ もっと喜んでくれたっていいじゃないですか」
確かにシロの視力が戻ったのはとても嬉しい出来事だ
だが、1度失った視力が簡単に戻るものだろうか
それも一日で治るなんて聞いたこともない
考えられるのはただ一つ
何かがシロの体を蝕んでいること
「なあ、シロ」
「はい、何ですか?」
「シロが死神になった時何か入ったかい?」
「!!」
僕がハッパをかけるようにその言葉を投げかけると明らかにシロが動揺していた
恐らく図星なのだろう
「そんな物が入るわけないじゃないですか 入ったらすぐ気づくし」
確かにその通りだった
ただ、あくまでそれはシロが嘘をついていなかった時の場合である
「シロ、僕は何も怒ったり蔑んだりはしない だから真実を…」
「…さっきから何をそんなに疑っているのですか?
」
今まで聞いた事の無い声色で彼女は話す
それを見て何者かが彼女に入り込んでいる そう確信を得た
だが、刺激し過ぎても彼女の中の異物が暴走してしまう
どうにか正常なまま異物を外に出してしまいたい
「疑ってない…といえば嘘になるけど何も危害を加えようとしてる訳じゃ…」
「そういう問題ではありません!クロが私を疑っていることが問題なんです!!!」
シロが激昴した瞬間、辺りの雰囲気が物々しくなった
それと同時にシロも今までの彼女から想像出来ないほどの禍々しいオーラを発している
「あーあ、この子をこんなに怒らせちゃって 悪い男ね」
「お前は誰だ?一体何の目的があってシロの身体を…」
「私はクロユリ 奇しくも貴方と名前が近いわね」
クロユリと名乗るシロそっくりな少女は無邪気さを見せながらも只者では無い雰囲気を醸し出していた
「…何が目的か聞いているんだが」
「ああ、ごめんなさい 一度に二度質問されるのは苦手なの しかも、目的なんて言ったらつまらないし ねぇ?」
つまらない そう吐き捨てた彼女の顔は目は笑っていたものの明らかに憤怒に充ちていた
「まあ、教えてあげないこともないわよ あなたがこの子に相応しい人材ならね」
そう彼女が言うと辺りが更にオーラで包まれた
如何にも臨戦態勢で避けられる様子ではなかった
「…お前を倒してシロを救う」
僕は好奇心がとても強いと自負している
だが、争い事だけはどうも好かなかった
それは他人を傷付けてしまうのが怖かったから
だが、今回は逃げては行けない
闘わねばならない
大切な人を救う為ならば
「来なさい、遊んであげるわ…クロ」
最近はシロとの修行のお陰で日々を楽しく過ごせている
それはとても喜ばしいことだ
だが、どうしても気がかりになっている事がある
それは彼女が一体何者かと言うこと
彼女は元は普通の人間だったはず
なのに死神として異常なほど成長しているのは不可思議すぎる
考えられる理由として2つ
シロの潜在能力が元々高かったか死神に成った時何かが入り込んだか
考えたくも無いが後者だった場合最悪の事態も考えられてしまう
万が一の場合に備え修行を打ちやめするのも手であろうか
「考えても仕方がない 今はシロと向かい会おう」
僕は不安を残しながら今日もシロの元へ向かった
「クロ!おはようございます!」
「おはようシロ、今日はやけにご機嫌だね」
「じ、実は目が見えるようになったんです!!」
「なっ?!」
「クロの姿もバッチリ見えますよ!」
「は、はは それは良かったね」
「もう、酷いですよ もっと喜んでくれたっていいじゃないですか」
確かにシロの視力が戻ったのはとても嬉しい出来事だ
だが、1度失った視力が簡単に戻るものだろうか
それも一日で治るなんて聞いたこともない
考えられるのはただ一つ
何かがシロの体を蝕んでいること
「なあ、シロ」
「はい、何ですか?」
「シロが死神になった時何か入ったかい?」
「!!」
僕がハッパをかけるようにその言葉を投げかけると明らかにシロが動揺していた
恐らく図星なのだろう
「そんな物が入るわけないじゃないですか 入ったらすぐ気づくし」
確かにその通りだった
ただ、あくまでそれはシロが嘘をついていなかった時の場合である
「シロ、僕は何も怒ったり蔑んだりはしない だから真実を…」
「…さっきから何をそんなに疑っているのですか?
」
今まで聞いた事の無い声色で彼女は話す
それを見て何者かが彼女に入り込んでいる そう確信を得た
だが、刺激し過ぎても彼女の中の異物が暴走してしまう
どうにか正常なまま異物を外に出してしまいたい
「疑ってない…といえば嘘になるけど何も危害を加えようとしてる訳じゃ…」
「そういう問題ではありません!クロが私を疑っていることが問題なんです!!!」
シロが激昴した瞬間、辺りの雰囲気が物々しくなった
それと同時にシロも今までの彼女から想像出来ないほどの禍々しいオーラを発している
「あーあ、この子をこんなに怒らせちゃって 悪い男ね」
「お前は誰だ?一体何の目的があってシロの身体を…」
「私はクロユリ 奇しくも貴方と名前が近いわね」
クロユリと名乗るシロそっくりな少女は無邪気さを見せながらも只者では無い雰囲気を醸し出していた
「…何が目的か聞いているんだが」
「ああ、ごめんなさい 一度に二度質問されるのは苦手なの しかも、目的なんて言ったらつまらないし ねぇ?」
つまらない そう吐き捨てた彼女の顔は目は笑っていたものの明らかに憤怒に充ちていた
「まあ、教えてあげないこともないわよ あなたがこの子に相応しい人材ならね」
そう彼女が言うと辺りが更にオーラで包まれた
如何にも臨戦態勢で避けられる様子ではなかった
「…お前を倒してシロを救う」
僕は好奇心がとても強いと自負している
だが、争い事だけはどうも好かなかった
それは他人を傷付けてしまうのが怖かったから
だが、今回は逃げては行けない
闘わねばならない
大切な人を救う為ならば
「来なさい、遊んであげるわ…クロ」
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