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見えゆく本性
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私はずっと期待していた
憂には裏があることが、ボロが出ることが
そうしたら恋哉君を取り返す事が出来る
でも、それにはある前提条件があった
それは生徒会長になること
この学校は少し変わっている
ある程度裕福であれば誰でも入ることが出来て、生徒会長になると先生より強大な権力を持つことが出来る
だから生徒会長になってしまえばこっちのものだ
それにきっとなれる、きっと出来る
恋哉君の事を思えばどんな事だって...
私はそんなことを考え生徒会長に立候補をした
僕はあれから狂華さんと話せなくなった
別れた...いや、別れさせられたのだから当然である
憂ちゃんは勘が鋭い
どんな事をしたってバレてしまう
でも、一つの希望があった
制服に付けられた小型盗聴器
「ボロが出るかもしれないからその時になったらその盗聴器を私に送って恋哉君」
そんな狂華さんの言葉を信じ僕は容易く承諾した
一縷の希望に全て賭けた
バレてしまったら何もかも失う
もしかしたら命さえも
でも、賭けるしかなかったんだ
憂ちゃんに愛されるだけの人形になんて成りたくなかったから
「恋哉君」
「な、何?」
「最近...いや何でもないですよ!」
一瞬冷たいものを感じたがいつもの明るい彼女に戻った
「それにしても何で一緒に暮らさなきゃ...」
僕は強制的に憂ちゃんの家に住まわさられることになった
「何かいいました?私聞こえなくて...」
優しく言っているが彼女は怒っていた
そしてこの日からだったろうか彼女の束縛が強まったのは
「私以外の連絡先なんて捨ててくださいよ」
「私だけをどうして見れないんですか?」
「嬉野先輩の事今でも想ってますよね?忘れさせてあげましょうか」
正直うんざりしていた
愛なんてなかったのに束縛をされるなんて僕は一体どんな愛され方をされているのだろうか
もう考えたくも無い
僕が出来る事は狂華さんをひたすら信じることだった
でも、ある日限界は来てしまう
それは家で起きた事件だった
聞いてしまったんだ全ての欲望を、陰謀を、策略を。
「恋哉君は嬉野先輩の事をまだ思っている そんな恋哉君は邪魔だからクローンを作って消してしまおう」
衝撃的な言葉だった
憂ちゃんは僕を愛していたんじゃない「結城恋哉」という存在を愛していたんだ
そんな事をかんがえていたら更に憂ちゃんは追い打ちをかけるようなことを言った
「まあ、子供は作ってあげようかな ただ殺すのは可哀想だし それにしても新しい恋哉君を手に入れれるだけじゃなく保険金も手に入れれるなんて素敵...」
僕にとてつもない何かの感情が降り掛かってくる
怒り、悲しみ、憂鬱感、虚無感
その全てであって一つの感情ではないもの
憂ちゃんを想う気持ちなんて...
もうない
「恋哉君もそう思うよね?私が幸せになったら嬉しいもんね 恋哉君は優しいもん」
僕は決行した
この下らない関係を終わらせるために
「僕は優しくなんてないよ だってこの事を聞いて君のことが大嫌いになったから」
憂ちゃんは慌てふためいた
「恋哉君?!いつからそこに...」
「ずっとだよ お陰で聞きたくないことを聞いちゃったよ」
「ち、違うんです!私は...」
「何が違うんだよ!僕の事なんかただの道具としか思ってないんじゃないか!」
僕は今までの我慢を解き放った
でも、彼女は完全に
壊れてしまった
「私は悪く無い あの女が居るから 恋哉君も悪く無い...」
ひたすらそれをブツブツ呟いている
その光景は余りにも異様だった
いつものような明るい憂ちゃんは、優しい憂ちゃんはもういないのかもしれない
「ごめん、もう無理だよ 別れよう」
僕は言ってしまった
狂華さんが言っていたボロとはこういう事だったのかと改めて分かった
そして、きっとこれを何処かで聴いている
これが僕と狂華さんが再び付き合える材料になる
複雑ではありながら嬉しくもあった
でも、このまま別れてくれるほど甘くはない
「許して下さい...別れる以外なら何でもします...だから...」
「...僕を道具としか思えない人となんて付き合えない」
僕は去ろうとしたその時だった
背中に衝撃が走る
「恋哉君...私から離れて行っちゃうんですね なら、お別れです でも、嫌いだからじゃありません 愛しているからです」
おそらくスタンガンを当てられた僕は意識を朦朧としていた
そして、僕がこのまま眠ってしまうとこの計画は台無しになってしまう
でも、もうこのまま眠ってしまいたかった
今はただずっと...
「恋哉君...楽しい楽しい時間の始まりですよ?」
私は唖然とした
憂は恋哉君を利用しようとしたこと
本当には愛してなかったこと
挙句の果てに殺そうとしていること
今にでも殺してやりたかったが恋哉君を追うことが先決である
実は恋哉君には盗聴器以外にもGPSを付けていたのだ
こんな最悪な事態も想像して
私はただひたすら走った
愛しの恋哉君がいる所に
そして、憎きあいつはいた
「嬉野先輩じゃないですか...今更何しに来たんですか?もう遅いですよ」
「まさかもう殺して!」
「流石にそれは躊躇いました 私が間違っていたのですから」
「貴方は何もかも間違っている」
「だから何なんですか?あ、あと私気づいたんです恋哉君じゃなくて」
彼女は鋭利な刃物を持ち出した
殺意をむき出して
「あなたがいなくなればいいのだと」
躊躇なく刃物を突き出してくる
もう何言ったって聞いてくれないだろう
なら、答えはひとつ
愛する人のために戦うだけ
「恋哉君のために死ねない!来なさい、愛のない貴方に私は殺せない!」
※ストーリー上今回の狂華の日記はおやすみさせていただきます
次回以降をお待ちください
憂には裏があることが、ボロが出ることが
そうしたら恋哉君を取り返す事が出来る
でも、それにはある前提条件があった
それは生徒会長になること
この学校は少し変わっている
ある程度裕福であれば誰でも入ることが出来て、生徒会長になると先生より強大な権力を持つことが出来る
だから生徒会長になってしまえばこっちのものだ
それにきっとなれる、きっと出来る
恋哉君の事を思えばどんな事だって...
私はそんなことを考え生徒会長に立候補をした
僕はあれから狂華さんと話せなくなった
別れた...いや、別れさせられたのだから当然である
憂ちゃんは勘が鋭い
どんな事をしたってバレてしまう
でも、一つの希望があった
制服に付けられた小型盗聴器
「ボロが出るかもしれないからその時になったらその盗聴器を私に送って恋哉君」
そんな狂華さんの言葉を信じ僕は容易く承諾した
一縷の希望に全て賭けた
バレてしまったら何もかも失う
もしかしたら命さえも
でも、賭けるしかなかったんだ
憂ちゃんに愛されるだけの人形になんて成りたくなかったから
「恋哉君」
「な、何?」
「最近...いや何でもないですよ!」
一瞬冷たいものを感じたがいつもの明るい彼女に戻った
「それにしても何で一緒に暮らさなきゃ...」
僕は強制的に憂ちゃんの家に住まわさられることになった
「何かいいました?私聞こえなくて...」
優しく言っているが彼女は怒っていた
そしてこの日からだったろうか彼女の束縛が強まったのは
「私以外の連絡先なんて捨ててくださいよ」
「私だけをどうして見れないんですか?」
「嬉野先輩の事今でも想ってますよね?忘れさせてあげましょうか」
正直うんざりしていた
愛なんてなかったのに束縛をされるなんて僕は一体どんな愛され方をされているのだろうか
もう考えたくも無い
僕が出来る事は狂華さんをひたすら信じることだった
でも、ある日限界は来てしまう
それは家で起きた事件だった
聞いてしまったんだ全ての欲望を、陰謀を、策略を。
「恋哉君は嬉野先輩の事をまだ思っている そんな恋哉君は邪魔だからクローンを作って消してしまおう」
衝撃的な言葉だった
憂ちゃんは僕を愛していたんじゃない「結城恋哉」という存在を愛していたんだ
そんな事をかんがえていたら更に憂ちゃんは追い打ちをかけるようなことを言った
「まあ、子供は作ってあげようかな ただ殺すのは可哀想だし それにしても新しい恋哉君を手に入れれるだけじゃなく保険金も手に入れれるなんて素敵...」
僕にとてつもない何かの感情が降り掛かってくる
怒り、悲しみ、憂鬱感、虚無感
その全てであって一つの感情ではないもの
憂ちゃんを想う気持ちなんて...
もうない
「恋哉君もそう思うよね?私が幸せになったら嬉しいもんね 恋哉君は優しいもん」
僕は決行した
この下らない関係を終わらせるために
「僕は優しくなんてないよ だってこの事を聞いて君のことが大嫌いになったから」
憂ちゃんは慌てふためいた
「恋哉君?!いつからそこに...」
「ずっとだよ お陰で聞きたくないことを聞いちゃったよ」
「ち、違うんです!私は...」
「何が違うんだよ!僕の事なんかただの道具としか思ってないんじゃないか!」
僕は今までの我慢を解き放った
でも、彼女は完全に
壊れてしまった
「私は悪く無い あの女が居るから 恋哉君も悪く無い...」
ひたすらそれをブツブツ呟いている
その光景は余りにも異様だった
いつものような明るい憂ちゃんは、優しい憂ちゃんはもういないのかもしれない
「ごめん、もう無理だよ 別れよう」
僕は言ってしまった
狂華さんが言っていたボロとはこういう事だったのかと改めて分かった
そして、きっとこれを何処かで聴いている
これが僕と狂華さんが再び付き合える材料になる
複雑ではありながら嬉しくもあった
でも、このまま別れてくれるほど甘くはない
「許して下さい...別れる以外なら何でもします...だから...」
「...僕を道具としか思えない人となんて付き合えない」
僕は去ろうとしたその時だった
背中に衝撃が走る
「恋哉君...私から離れて行っちゃうんですね なら、お別れです でも、嫌いだからじゃありません 愛しているからです」
おそらくスタンガンを当てられた僕は意識を朦朧としていた
そして、僕がこのまま眠ってしまうとこの計画は台無しになってしまう
でも、もうこのまま眠ってしまいたかった
今はただずっと...
「恋哉君...楽しい楽しい時間の始まりですよ?」
私は唖然とした
憂は恋哉君を利用しようとしたこと
本当には愛してなかったこと
挙句の果てに殺そうとしていること
今にでも殺してやりたかったが恋哉君を追うことが先決である
実は恋哉君には盗聴器以外にもGPSを付けていたのだ
こんな最悪な事態も想像して
私はただひたすら走った
愛しの恋哉君がいる所に
そして、憎きあいつはいた
「嬉野先輩じゃないですか...今更何しに来たんですか?もう遅いですよ」
「まさかもう殺して!」
「流石にそれは躊躇いました 私が間違っていたのですから」
「貴方は何もかも間違っている」
「だから何なんですか?あ、あと私気づいたんです恋哉君じゃなくて」
彼女は鋭利な刃物を持ち出した
殺意をむき出して
「あなたがいなくなればいいのだと」
躊躇なく刃物を突き出してくる
もう何言ったって聞いてくれないだろう
なら、答えはひとつ
愛する人のために戦うだけ
「恋哉君のために死ねない!来なさい、愛のない貴方に私は殺せない!」
※ストーリー上今回の狂華の日記はおやすみさせていただきます
次回以降をお待ちください
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