【完結】夢魔の花嫁

月城砂雪

文字の大きさ
上 下
69 / 80
番外編1(新婚旅行編)

7(※尿道責め)

しおりを挟む
 敏感な場所に触れた、そのちくりとした刺激に、ジュゼが甘い吐息を漏らす。出さずに達した身体には熱が蓄積されるばかりで、どこもかしこも、もう触れられるだけで気持ちがよかった。

「もう少し開けますか?」

 びくびくと痙攣しながら、無意識に少しずつ閉じていた脚を開くように促されて、ジュゼは言うことを聞かない脚にそっと力を込める。脚を開けば開くほど、無防備に曝け出される急所にひやりと外気が触れて。それだけでも気持ちよくなってしまうジュゼは、熱い息を吐きながらそろそろと大きく脚を広げた。
 レーヴェの膝を大きく跨いで、背に体重をかけるように凭れ掛かれば、すっかり全てを彼に預けてしまう格好になる。その淫らな姿に満足したレーヴェはねぎらうようにジュゼの頬を撫で、いい子ですねと囁いた。

「ふふ。ちょっと苦しいかもしれませんが、そのままでいてくださいね」
「ん……♡ う、ん……」

 何をされるか、もう解ってしまっている身体が、甘い期待と不安に震える。
 背後から伸びてきた優美な尻尾も、もう大分見慣れてしまった。指と同じくらい器用に動くその長い尻尾は、指では入らないような場所にまで容易く忍び込んで、存分に奥を気持ちよくしてくれる。きゅ、と。勃ち上がったまま震えている花芯を抱き締めるように巻き付かれる刺激だけで息が上がって、ジュゼははふはふと興奮し切った息を吐き出した。

「あんっ! あ、あっ♡ んんっ……!」

 僅かに開閉しながら快楽に震える小さな孔へと先端が押し込められると、そのまま奥までをゆっくりと押し広げながらずぷずぷと尻尾が埋まっていく。ジュゼが溢れさせた体液に濡れた内部の皮膚を微かに絡め取りながら奥へ進み、時に強く内壁をこすった。その度に込み上げる、言いようのない寒気のような感覚が、ジュゼの下肢を断続的に貫いていく。
 痛みは、初めからなかった。微かに感じるのは違和感だけで、絶え間なく身の内に湧き上がるのは、腰から背中までを這いまわるような快楽だった。ジュゼは硬く目を閉じて、その感覚を甘受する。切なげに眉を寄せ、されるがままに喘いでいると、後ろから首筋に吸い付かれてびりりと肌が痺れた。

「一番深いところまで、たくさん気持ちよくなりましょうね」
「ん……♡ あ、あぁっ♡ や、あ、ふか……!」

 優しい甘い睦言に、緩んだ体の最奥を暴かれて、びくびくと腿が震える。最奥に潜んだ前立腺を悪戯な尾の先につつかれる度、込み上げる射精の快楽がジュゼの脳を焼き焦がした。出すことのできない絶頂は、ジュゼの意識をつなぎとめたまま飽きることなく何度も頂点に導いて、悲鳴のような嬌声を上げさせる。
 濡れた音を立てて、尻穴に潜り込んだ指の感触に怯えることができたのも一瞬で。次の瞬間には、表と裏の両側から前立腺を嬲られるたまらない快楽に犯された脳が、気持ちいいという感情以外の全ての感覚を奪っていった。

「あっ♡ あっ♡ あぁっ♡ だめぇ……っ♡」

 脳の回路が焼き切れるような快楽に、気持ちいい、と。回らない舌でそう喘げば、ぐいと顔を仰向けにされて唇を奪われる。男の膝を大きく跨いだはしたない格好で、尿道をくじられ、尻穴を掻き回され、口の中も舌に犯されて。妖魔の触れるありとあらゆる粘膜が、蕩けてしまいそうに気持ちがよかった。
 全身の穴という穴から噴き出した体液が、まだ身に付けたままだった上半身の衣服をぐっしょりと濡らしていく。何度絶頂をしても、出口を塞がれた穴から精液がこぼれることはない。外に放てない熱は温度を上げながら何度も内側から性器を苛み、ジュゼの全身が薔薇色に染まった。絶頂の度に上がる高い嬌声は次第に震えてかすれた吐息ばかりになり、視界に飛び散る星のような光に頭の中までを埋め尽くされる頃になって、ようやく震えるばかりの花芯からゆるりと尻尾が引き抜かれた。
 あまりにも多くの快楽をもたらしてくれた尾に追い縋るように精液が上り、それでも自力で外に出ることを躊躇ってか、尾が抜け落ちても精液がこぼれることはなかった。官能に苛まれたまま、ぐったりと弛緩した身体を僅かに痙攣させるばかりで達せないジュゼを優しく寝台に横たえると、レーヴェは身体を入れ替えてジュゼの足の間に顔を埋めた。

「もう、出してあげてもいいですか?」

 優しい指に、限度を超えた快楽に震えるばかりの花芯を撫でられて、それだけで仰け反ったジュゼの身体がシーツに波を立てる。荒い息を吐き出すばかりで、言葉を紡げないジュゼが、それでも微かに頷けば。優美に笑ったレーヴェは、激しい責めを耐え抜いて可愛く震える花芯を握り込み、やわやわと揉み解した。
 その性器は瑞々しい色をしていて、大切に可愛がられていると一目で解る色をしている。擦るだけでは出せず、前立腺を嬲られるか、伴侶の口に慰められなければもはや満足に精を放てないその場所に慈しむような口付けを贈った後、レーヴェは自らの口内にそれを導いた。

「んん……っ」

 愛の媚薬を満たした熱い口に含まれて、そのまま蕩けてしまいそうな気持よさに、涙の滲んだ青い瞳からほろりと雫が垂れ落ちる。敏感に成り果てた尿道をゆっくりと精液が駆け上がり、たらたらと先端からこぼれる度に、たまらない絶頂感がジュゼの腰から脳天に突き抜ける。
 弄ぶようにしゃぶられれば溜まった精液が内部で悶え、強く吸われる度に全身を貫く絶頂に足がピンと伸びる。じゅるじゅると美味しそうに精液を啜る音に羞恥を煽られた体は鋭敏に快楽を拾い上げ、もはや自分の意思ではどうすることもできなかった。
 長くたっぷりと性器を弄ばれて、もう体のどこにも力を入れることができない。精液の出が悪くなったのか、一際強く局部に吸い付かれたジュゼは喉を震わせ、か細い声で悲鳴を上げた。

「も、もうでない、れないからっ♡ やめ、やめて、もう……♡」
「ふふ。ええ、今日はたくさん出しましたからね」

 ゆるして、たすけて、と。ひんひん泣いているジュゼを、子犬を宥めるようによしよしと甘やかしながら、その唇はなおもゆっくりとジュゼの急所を責め立てている。
 精巣の中のモノはすでに吸い尽くされて、射精による快感の解放ができなくなれば、弄ばれるそこはつらくなるばかりだ。男性性の快楽の先にある、女性性の快楽を植え付けるような執拗な性交に、ジュゼは泣き叫びながら許しを請うた。

「だ、だめ、らめ♡ もうイけない、イけないっ♡ キちゃうっ♡♡♡」

 射精を知らない内から身体を開発され尽くしたジュゼは、いとも簡単にドライで昇り詰めてしまう。だが、出ないと出せないとでは、快楽のレベルが違った。出さずにイくことに慣れているはずの身体さえ、一回でどろどろに蕩けてしまいそうなほどの官能がジュゼを何度も包み込む。キちゃう、キちゃうと半狂乱のジュゼは、汗にまみれた髪を振り乱して泣き叫んだ。
 甘く甘く、体中を蕩かしながら全身に散っていく悦楽の炎に、休むことなくとろ火で身体を炙られ続けて息ができない。夜の闇に包まれた寝台の中、官能の涙に歪んだ視界の中には絶えず眩しい星が輝いて、長く甘い夜をキラキラと淫らに彩った。
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

モブだった私、今日からヒロインです!

まぁ
恋愛
かもなく不可もない人生を歩んで二十八年。周りが次々と結婚していく中、彼氏いない歴が長い陽菜は焦って……はいなかった。 このまま人生静かに流れるならそれでもいいかな。 そう思っていた時、突然目の前に金髪碧眼のイケメン外国人アレンが…… アレンは陽菜を気に入り迫る。 だがイケメンなだけのアレンには金持ち、有名会社CEOなど、とんでもないセレブ様。まるで少女漫画のような付属品がいっぱいのアレン…… モブ人生街道まっしぐらな自分がどうして? ※モブ止まりの私がヒロインになる?の完全R指定付きの姉妹ものですが、単品で全然お召し上がりになれます。 ※印はR部分になります。

夢の中ならイジメられっ子でも無敵です

ma-no
ライト文芸
 高校一年生の吉見蒼正は、学校ではイジメ被害に遭っていた。その辛い気持ちを紛らわそうと、夢の中では異世界転生したり暴力的な不良になったり、自分の思い通りにして楽しんでいた。  しかし同じ境遇の女子高生、堀口純菜の夢の中に迷い込んでからは、不思議な事が次々と起こる。  蒼正と純菜は夢の中で一緒に過ごす事で、夢が繋がった理由に気付くのであった…… ☆ 一日一話更新です。 ライト文芸大賞エントリー中です。ご応援、宜しくお願い致します。

【R18】たまゆら漂う恋心

春宮ともみ
恋愛
実家の和菓子屋内の甘味処で働く梅津あやめは、和菓子屋梅津を懇意にしている茶道傍系の次期家元・白木院瑞貴と幼馴染み。瑞貴は日頃から中性的な扮装を好んでおり、あやめ自身も瑞貴のことを何でも話せる女友達のように感じていた。ある年の冬、和菓子屋一番の繁忙期お正月の直前に束の間の休暇を父親から与えられたあやめは外出先で瑞貴と遭遇する。他愛もない世間話を交わしてると、ふと目にした水族館のクリスマス特別展示の広告に話題が及ぶ。が、瑞貴はこれまで水族館に行ったことがないらしい。せっかくだし一緒に行ってみようと誘うあやめだったけれど、淡い光しかない展示場の中で思わぬ展開に――?  *** 【(ナイトランタン様)姫初め2022】参加作品です。  *** ◎全7話 ◎作中に出てくる企業名、施設・地域名、登場人物が持つ知識等は創作上のフィクションです ※作者が読みたいだけの性癖を詰め込んだ三人称一元視点習作です ※表紙はpixabay様よりお借りし、SS表紙メーカー様にて加工しております

【R18】両想いでいつもいちゃいちゃしてる幼馴染の勇者と魔王が性魔法の自習をする話

みやび
恋愛
タイトル通りのエロ小説です。 「両想いでいつもいちゃいちゃしてる幼馴染の勇者と魔王が初めてのエッチをする話」 https://www.alphapolis.co.jp/novel/902071521/575414884/episode/3378453 の続きです。 ほかのエロ小説は「タイトル通りのエロ小説シリーズ」まで

〜悪役令嬢が婚約者を陵辱分からせ逆レイプ〜あら?お仕置が必要みたいですね

エレベーターβ
恋愛
婚約破棄を言い渡された悪役令嬢が婚約者を犯すお話。 ⚠️かなり頭が悪いお話です。⚠️脳みそ空っぽにして読んでください なお作者は小説初心者なので暖かい目で見守ってください💦 流行りの悪役令嬢ざまぁ系に乗っかりました。

転生した脇役平凡な僕は、美形第二王子をヤンデレにしてしまった

七瀬おむ
BL
(追記)アンダルシュノベルズ様より書籍化予定となります。本当に、応援してくださった皆様のおかげです! ■転生した平凡執事が、無意識に美形第二王子をヤンデレ化させてしまう話。 美形ヤンデレ第二王子×平凡転生執事/ヤンデレ・執着攻め/ハッピーエンド ■あらすじ 前世でプレイしていた乙女ゲーム『ルナンシア物語』の世界に転生してしまった、第二王子の執事「エミル」。 『ルナンシア物語』は、ヒロインの聖女「マリア」が、俺様系第一王子「イザク」と、類稀なる美貌を持つが心に闇を抱える第二王子「アルベルト」、この二人の王子から取り合いをされるドキドキの乙女ゲームである。 しかし、単なる脇役執事であるエミルは、主人である第二王子アルベルトと、ヒロインのマリアが結ばれなければ死んでしまう!  死を回避するため奮闘するエミルだったが、なぜかアルベルトはマリアに興味がなく、それどころか自分に強い執着を向けるようになって……!? ■注意書き ※カップリングは固定、総受けではありませんのでご了承ください。 ※サブキャラ同士ですが、男女カップリングがあります。 ※攻め→→→[越えられない壁]→→(←←)受けくらいのイメージです!

傭兵達の淫乱エルフ

彩月野生
BL
村を襲われた村長の長男であるエルフのフィスは、女達の身代わりに傭兵達の餌食になってしまう。 ( 誤字脱字報告は不要)

清楚な女教師が授業中にSEX調教

sleepingangel02
恋愛
清楚な女教師が生徒に授業中SEX調教されます。

処理中です...