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第四章(挙式編)
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よろよろと浴室から這い出たジュゼは、微かに涼しい続きの間の空気にほっとして膝をついた。
甘い香りの湯気が追いかけて来られないように戸を閉めて涼しさを確保するも、うずうずと疼く身体ばかりはどれほど冷やしてもどうにもならない。
(服、着ないと)
元々、シエラの手伝いの手を振り切って一人で入浴しているのだ。遅くなればなるほど心配されるだろうし、これで風邪など引こうものならシエラの責任になってしまうかもしれない。ジュゼはのろのろと顔を上げ、熱い息を一つ吐き出してから立ち上がった。
普段は毎朝、レーヴェにお風呂に入れてもらうことが日常となっていたが。式前は別々に、一日三回の湯に浸かるようにと言われてそうしている。お風呂は贅沢な気がしてしまって申し訳ないながらも、心地よいので好きだったが。今は二日目の夜にして、すでに心が挫けていた。
湯に溶かされる薬液にそうした効果があるのか、浸かる度に高まる性感に翻弄されて、今夜はもうすでに息が切れている。股の間は拭いても拭いてもすぐに濡れてしまい、ジュゼは泣きそうな気分で無理矢理着替えを済ませた。すでに汗でじっとりと湿り出している身体を引きずって浴室から出れば、案の定ハラハラしながら待っていたらしいシエラが飛んできて手を差し伸べる。
「歩けそうですか? よろしければ、お手を……」
大丈夫と答えたい所だったが、正直なところとても真っ直ぐ歩く気力もなかったので、恥ずかしいながらも手を引いて歩いてもらう。
シエラはとても気を遣って、お椅子で移動をしましょうか、お腰に負担のないクッションを、と。動かせる椅子や穴の開いたクッションなど、様々な提案をしてくれるのだが。その度に、熱を持て余すはしたない体のことを示唆されているようで恥ずかしくて、とても素直に受け入れることができなかった。
寝台に上がるのも手伝ってもらい、なおも心配そうに、お水は、氷は、と。甲斐甲斐しく尋ねられることに、とても耐えられなかったジュゼは、真っ赤な顔で俯きながらか細い声を出した。
「レーヴェに……」
本当は、こんなお願いも、とてもとても恥ずかしかったけれど。普通に過ごしていて我慢の効くことではないのだということは、もう昨日一日だけで思い知ってしまった。
「はやくきて……って」
「畏まりました」
すぐにお伝えいたします、と。どこか嬉しげに、いそいそと部屋を出て行くシエラを引き留めたい気持ちは絶えずとも、きゅっと手を握り締めて大人しく見送る。おこがましいことを言ってしまった後悔はあれど――もう、本当に。色々な意味で一杯一杯だったジュゼは、寝台に倒れ込んで熱い息を吐いた。
湯上りの肌はしっとりと熱を帯びて、頭の中の淫らな記憶と結びついて身体中を疼かせる。薬液で感度の上がった肌を、優しく一晩中撫でられて気が狂いそうだった昨夜を思い出せば、彼の指が這った場所の全てが熱かった。
おかしなところを触られたわけではない。腕や、背中。胸と臍の間など、普段なら気にも止めないようなところばかりで。何なら最初は、彼の手に触れられる心地よさに微睡んで、これなら眠れそうだとまで思ったのに。
眠ってくれてもいいんですよ、と。囁く声が耳に触れるだけで痙攣し、汗みずくになってあんあんと悶え続けた己の声を思い出して顔を熱くしていると、かちゃりと部屋の扉が開いて。ジュゼはびくりと寝台の中で体を跳ねさせた。
「ジュゼ、具合はいかがですか」
彼の優しい声を耳にするだけで、びくびくと小刻みに腰が痙攣する。寝台の帳を彼が掻き分ける頃には、ジュゼの芯はすでに淫らな期待に濡れながら火照っていて。レーヴェの呼び掛けに満足な返事をすることも難しい有り様だった。
辛うじて身を起こすことはできたものの、自分の体重を支えることも難しい。ジュゼはもじもじと、もどかしそうに膝を擦り合わせた。
「あ、ぁ……はぅ」
ジュゼの熱っぽい吐息にすぐに気付いたレーヴェは、ふらふらと頼りないジュゼの身体を後ろから抱き締めるようにして座位を取らせると、ゆっくりと衣服に指を掛ける。紐をいくつか解かれれば、簡単に前開きになってしまう服を寛げて、すでに淫らに上気した肌を露わにされた。
足を曲げるよう促され、命じられてもいないのに浮かせてしまった尻からするりと下着を取り払われると、濡れた音を立てて生々しい粘液が糸を引く。風呂に入って替えたばかりの下着は濡れ、元々少ない面積の股布はすっかり愛液に染みていた。
「ふふ、びしょびしょですね」
「ぁ……や、はずかしぃ……」
「いいえ、可愛いですよ……」
恥じらうジュゼのこめかみに口付けながら、レーヴェは背後から腕を巻き付けるように胸元へと手を伸ばす。ジュゼはレーヴェの体に背を預けたまま、くったりと全身の力を抜いていた。
きゅう、と。抱き締められる感触に溢れた幸福感も束の間、すりすりと乳首を撫で擦られて、ジュゼの身体が魚のように跳ね上がる。
「あっ♡ んんっ♡ ふあ……っ♡」
「今日も、たくさん気持ちよくなりましょうね」
もうすでに十分すぎるほど気持ちが良くて、ジュゼはいやいやと首を横に振った。
昨晩のような執拗さで、直接的な部分を撫で擦られたのではたまらない。快感から逃げるように背を仰け反らせれば、敏感な胸元を意図に反してぐりぐりとレーヴェの指先に押し付けるような動きになってしまい、ジュゼの耳が赤く染まった。
「ひっ♡ あっ♡ らめ……っ♡」
「……可愛い人……」
甘い吐息が耳に触れて、ジュゼはますますぞくぞくと背を震わせてしまう。
善い所に触れられる度に、腰が引き攣り、肩が震え、爪先がシーツを引っ掻いて波立たせた。どんな微かな反応も、甘えるように身体を委ねたこの状態では、余すことなくレーヴェに伝わってしまう。鋭い爪に優しくカリカリと乳首の表面を刺激されて、とても顔を上げていられずに深く俯いた。
そうされてしまうと、可愛い表情が見えない分、レーヴェは少し寂しい。けれど、ぴくぴくと跳ね回る身体は、素直に気持ちいいと声を上げている。弱い刺激を延々と繰り返せば、腰を捩って震えたジュゼが、早くも降参とばかりに涙を滲ませた。
「はっ、あぁっ♡ も、もぅ、あ♡ かりかり、しな……っ、れ♡」
「ふふ、ダメですか? 指の方が好き……?」
「んあっ、あっ、あっ♡」
今度はくにくにと指先に弄ばれて、為す術もなく嬌声がこぼれる。ぷくりと膨れた乳首の先から、常にいじられているせいで止まりきらない乳が滲み、しっとりと濡れた肌はますます甘えるように己を翻弄する指に吸い付いた。
高まる性感に、溢れた愛液が股を伝う。申し訳程度の下着もない今、垂れればレーヴェの膝を汚してしまうだけのそれを誤魔化すために足を擦り合わせれば、全てお見通しとばかりに笑う声がくすくすと鼓膜を震わせた。
「強い方が好きですか? ぎゅっ、て。しましょうね」
「ひぁあっ♡ あっ、やっ、らめぇ……っ♡」
指先に抓まれて、コリコリと捏ねられると、腰がかくかくと浮いてしまう。夢魔の秘湯を身体に擦り込まれながら、執拗な愛撫に焦らされ続けたジュゼの感度は、以前と比べても確実に上昇していた。
このままでは本当に、彼に触られるだけで、何度でも頂点に果ててしまう。これまでも十分に気持ちよかったのに、どんどん作り変えられる自分の身体が怖くなってしまったジュゼは、レーヴェを切なげに振り返った。
「レーヴェ……レーヴェ……っ♡」
一思いに犯して欲しい、と。そんな願いがありありと滲んだ切実な瞳に見つめられて、宝石のような赤い瞳が酔いを映してとろりと笑う。
目の前に捧げられたこの上ない馳走を思うがままに貪る悦びに思いを馳せながら、レーヴェはジュゼの秘部にぐちゅりと音をさせながら手を差し入れて強く抱き寄せ、ぐっと腰を押し付けた。尻の狭間に触れた、ガチガチに滾り張り詰めた感触を悟って、ジュゼの背が驚きに竦む。
「ふふ、ふふ。……ええ、解っていますよ、ジュゼ」
でも、我慢してくださいね、と。蜜のような囁きを吹き込めば、汗に濡れたジュゼの身体がふるふると痙攣した。
レーヴェだって、本当はもう、一秒だって待ちたくなかったけれど。ただ二日、欲を抑え付けただけで昂る性感は、たまらなく興味深かった。六日を耐えた後、可愛い花嫁がどれほど乱れてくれるのかを思うだけで、かつてない猛りが股の間を滾らせる。
「っひ、ぁっ!♡」
尻穴の縁をぬめぬめと嬲りつつ、胸への愛撫を再開させれば、裏返った嬌声が上がる。ばたばたと手足を暴れさせて抵抗する素振りを見せるものの、その声色だけで善がっていることがすぐに解ってしまう所もたまらなく可愛い。
「ひっ、あっ♡ い、いっしょに、さわっ……ぁっ♡ あうぅっ♡♡」
「ふふ、気持ちいいですね? お尻も、乳首も」
よしよしと言い聞かせるように両方を撫でながら囁くと、ジュゼは蕩けきった声を上げてびくびくと身体を痙攣させる。これ以上触っては達してしまうな、と。そう悟ったレーヴェはゆっくりと手の動きを止め、身体の震えが治まるのを待ってから、こぼれた涙の跡に吸い付くように口付けた。
「ぁ……♡」
「ふふ、ジュゼ。もう一回気持ちよくなりましょうね」
「ひ……っ♡ あっ♡ あああ、あああぁっ♡」
逃れられない性感に喘ぎ続けるジュゼが気絶しないようにと、緩急をつけて繰り返される愛撫に寸止めを繰り返されて。体力の限界にふつふつと意識を途切れさせながら、嬌声に彩られた夜は長く続いた。
甘い香りの湯気が追いかけて来られないように戸を閉めて涼しさを確保するも、うずうずと疼く身体ばかりはどれほど冷やしてもどうにもならない。
(服、着ないと)
元々、シエラの手伝いの手を振り切って一人で入浴しているのだ。遅くなればなるほど心配されるだろうし、これで風邪など引こうものならシエラの責任になってしまうかもしれない。ジュゼはのろのろと顔を上げ、熱い息を一つ吐き出してから立ち上がった。
普段は毎朝、レーヴェにお風呂に入れてもらうことが日常となっていたが。式前は別々に、一日三回の湯に浸かるようにと言われてそうしている。お風呂は贅沢な気がしてしまって申し訳ないながらも、心地よいので好きだったが。今は二日目の夜にして、すでに心が挫けていた。
湯に溶かされる薬液にそうした効果があるのか、浸かる度に高まる性感に翻弄されて、今夜はもうすでに息が切れている。股の間は拭いても拭いてもすぐに濡れてしまい、ジュゼは泣きそうな気分で無理矢理着替えを済ませた。すでに汗でじっとりと湿り出している身体を引きずって浴室から出れば、案の定ハラハラしながら待っていたらしいシエラが飛んできて手を差し伸べる。
「歩けそうですか? よろしければ、お手を……」
大丈夫と答えたい所だったが、正直なところとても真っ直ぐ歩く気力もなかったので、恥ずかしいながらも手を引いて歩いてもらう。
シエラはとても気を遣って、お椅子で移動をしましょうか、お腰に負担のないクッションを、と。動かせる椅子や穴の開いたクッションなど、様々な提案をしてくれるのだが。その度に、熱を持て余すはしたない体のことを示唆されているようで恥ずかしくて、とても素直に受け入れることができなかった。
寝台に上がるのも手伝ってもらい、なおも心配そうに、お水は、氷は、と。甲斐甲斐しく尋ねられることに、とても耐えられなかったジュゼは、真っ赤な顔で俯きながらか細い声を出した。
「レーヴェに……」
本当は、こんなお願いも、とてもとても恥ずかしかったけれど。普通に過ごしていて我慢の効くことではないのだということは、もう昨日一日だけで思い知ってしまった。
「はやくきて……って」
「畏まりました」
すぐにお伝えいたします、と。どこか嬉しげに、いそいそと部屋を出て行くシエラを引き留めたい気持ちは絶えずとも、きゅっと手を握り締めて大人しく見送る。おこがましいことを言ってしまった後悔はあれど――もう、本当に。色々な意味で一杯一杯だったジュゼは、寝台に倒れ込んで熱い息を吐いた。
湯上りの肌はしっとりと熱を帯びて、頭の中の淫らな記憶と結びついて身体中を疼かせる。薬液で感度の上がった肌を、優しく一晩中撫でられて気が狂いそうだった昨夜を思い出せば、彼の指が這った場所の全てが熱かった。
おかしなところを触られたわけではない。腕や、背中。胸と臍の間など、普段なら気にも止めないようなところばかりで。何なら最初は、彼の手に触れられる心地よさに微睡んで、これなら眠れそうだとまで思ったのに。
眠ってくれてもいいんですよ、と。囁く声が耳に触れるだけで痙攣し、汗みずくになってあんあんと悶え続けた己の声を思い出して顔を熱くしていると、かちゃりと部屋の扉が開いて。ジュゼはびくりと寝台の中で体を跳ねさせた。
「ジュゼ、具合はいかがですか」
彼の優しい声を耳にするだけで、びくびくと小刻みに腰が痙攣する。寝台の帳を彼が掻き分ける頃には、ジュゼの芯はすでに淫らな期待に濡れながら火照っていて。レーヴェの呼び掛けに満足な返事をすることも難しい有り様だった。
辛うじて身を起こすことはできたものの、自分の体重を支えることも難しい。ジュゼはもじもじと、もどかしそうに膝を擦り合わせた。
「あ、ぁ……はぅ」
ジュゼの熱っぽい吐息にすぐに気付いたレーヴェは、ふらふらと頼りないジュゼの身体を後ろから抱き締めるようにして座位を取らせると、ゆっくりと衣服に指を掛ける。紐をいくつか解かれれば、簡単に前開きになってしまう服を寛げて、すでに淫らに上気した肌を露わにされた。
足を曲げるよう促され、命じられてもいないのに浮かせてしまった尻からするりと下着を取り払われると、濡れた音を立てて生々しい粘液が糸を引く。風呂に入って替えたばかりの下着は濡れ、元々少ない面積の股布はすっかり愛液に染みていた。
「ふふ、びしょびしょですね」
「ぁ……や、はずかしぃ……」
「いいえ、可愛いですよ……」
恥じらうジュゼのこめかみに口付けながら、レーヴェは背後から腕を巻き付けるように胸元へと手を伸ばす。ジュゼはレーヴェの体に背を預けたまま、くったりと全身の力を抜いていた。
きゅう、と。抱き締められる感触に溢れた幸福感も束の間、すりすりと乳首を撫で擦られて、ジュゼの身体が魚のように跳ね上がる。
「あっ♡ んんっ♡ ふあ……っ♡」
「今日も、たくさん気持ちよくなりましょうね」
もうすでに十分すぎるほど気持ちが良くて、ジュゼはいやいやと首を横に振った。
昨晩のような執拗さで、直接的な部分を撫で擦られたのではたまらない。快感から逃げるように背を仰け反らせれば、敏感な胸元を意図に反してぐりぐりとレーヴェの指先に押し付けるような動きになってしまい、ジュゼの耳が赤く染まった。
「ひっ♡ あっ♡ らめ……っ♡」
「……可愛い人……」
甘い吐息が耳に触れて、ジュゼはますますぞくぞくと背を震わせてしまう。
善い所に触れられる度に、腰が引き攣り、肩が震え、爪先がシーツを引っ掻いて波立たせた。どんな微かな反応も、甘えるように身体を委ねたこの状態では、余すことなくレーヴェに伝わってしまう。鋭い爪に優しくカリカリと乳首の表面を刺激されて、とても顔を上げていられずに深く俯いた。
そうされてしまうと、可愛い表情が見えない分、レーヴェは少し寂しい。けれど、ぴくぴくと跳ね回る身体は、素直に気持ちいいと声を上げている。弱い刺激を延々と繰り返せば、腰を捩って震えたジュゼが、早くも降参とばかりに涙を滲ませた。
「はっ、あぁっ♡ も、もぅ、あ♡ かりかり、しな……っ、れ♡」
「ふふ、ダメですか? 指の方が好き……?」
「んあっ、あっ、あっ♡」
今度はくにくにと指先に弄ばれて、為す術もなく嬌声がこぼれる。ぷくりと膨れた乳首の先から、常にいじられているせいで止まりきらない乳が滲み、しっとりと濡れた肌はますます甘えるように己を翻弄する指に吸い付いた。
高まる性感に、溢れた愛液が股を伝う。申し訳程度の下着もない今、垂れればレーヴェの膝を汚してしまうだけのそれを誤魔化すために足を擦り合わせれば、全てお見通しとばかりに笑う声がくすくすと鼓膜を震わせた。
「強い方が好きですか? ぎゅっ、て。しましょうね」
「ひぁあっ♡ あっ、やっ、らめぇ……っ♡」
指先に抓まれて、コリコリと捏ねられると、腰がかくかくと浮いてしまう。夢魔の秘湯を身体に擦り込まれながら、執拗な愛撫に焦らされ続けたジュゼの感度は、以前と比べても確実に上昇していた。
このままでは本当に、彼に触られるだけで、何度でも頂点に果ててしまう。これまでも十分に気持ちよかったのに、どんどん作り変えられる自分の身体が怖くなってしまったジュゼは、レーヴェを切なげに振り返った。
「レーヴェ……レーヴェ……っ♡」
一思いに犯して欲しい、と。そんな願いがありありと滲んだ切実な瞳に見つめられて、宝石のような赤い瞳が酔いを映してとろりと笑う。
目の前に捧げられたこの上ない馳走を思うがままに貪る悦びに思いを馳せながら、レーヴェはジュゼの秘部にぐちゅりと音をさせながら手を差し入れて強く抱き寄せ、ぐっと腰を押し付けた。尻の狭間に触れた、ガチガチに滾り張り詰めた感触を悟って、ジュゼの背が驚きに竦む。
「ふふ、ふふ。……ええ、解っていますよ、ジュゼ」
でも、我慢してくださいね、と。蜜のような囁きを吹き込めば、汗に濡れたジュゼの身体がふるふると痙攣した。
レーヴェだって、本当はもう、一秒だって待ちたくなかったけれど。ただ二日、欲を抑え付けただけで昂る性感は、たまらなく興味深かった。六日を耐えた後、可愛い花嫁がどれほど乱れてくれるのかを思うだけで、かつてない猛りが股の間を滾らせる。
「っひ、ぁっ!♡」
尻穴の縁をぬめぬめと嬲りつつ、胸への愛撫を再開させれば、裏返った嬌声が上がる。ばたばたと手足を暴れさせて抵抗する素振りを見せるものの、その声色だけで善がっていることがすぐに解ってしまう所もたまらなく可愛い。
「ひっ、あっ♡ い、いっしょに、さわっ……ぁっ♡ あうぅっ♡♡」
「ふふ、気持ちいいですね? お尻も、乳首も」
よしよしと言い聞かせるように両方を撫でながら囁くと、ジュゼは蕩けきった声を上げてびくびくと身体を痙攣させる。これ以上触っては達してしまうな、と。そう悟ったレーヴェはゆっくりと手の動きを止め、身体の震えが治まるのを待ってから、こぼれた涙の跡に吸い付くように口付けた。
「ぁ……♡」
「ふふ、ジュゼ。もう一回気持ちよくなりましょうね」
「ひ……っ♡ あっ♡ あああ、あああぁっ♡」
逃れられない性感に喘ぎ続けるジュゼが気絶しないようにと、緩急をつけて繰り返される愛撫に寸止めを繰り返されて。体力の限界にふつふつと意識を途切れさせながら、嬌声に彩られた夜は長く続いた。
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