異世界転生の始まり 転生したら神の愛し子になりました？

第2章 ｷｰﾙ・ﾌｪﾙﾄ・ﾕｸﾞﾄﾞﾗｼﾙ

4 地の大精霊

キラキラと輝く洞窟の中を進めばそこには上から光が漏れ苔が生えた大きな岩が立っていた。

「ここ…のようですが」

　…　あー割れてるね　…

「やはりですか…」

　…　おーい　…

　…　ノームどこだー　…

「地の大精霊はノームなんですね」

　…　そうだよ、のんびり屋で常に眠ってるやつ　…

　…　いつも　…

　…　そう、ここで寝てて誰にでも簡単に見つけられるんだけど　

「見当たらないと…」

何か痕跡や手懸かりがないかと探していると突然洞窟全体が揺れだした。

「なんですか !!? 」

　…　あっち　…

ゲイルが指差した方を見ると、何故か大きな葉が付いた枝を持っている…大きく…ビックベアのような茶色い生き物がこっち向かって走ってきていた

　…　お、ノームじゃん　…

「あれが…ですか」

　…　のーん !! 君たちも逃げるのー !?　…

何故そんなに焦っていて逃げるのかを聞こうと思った時、ノームと呼ばれる大精霊の後ろがひび割れ光が漏れ捻れ始めていた。

　…　げっ !? 嘘だろ !! キール逃げろ !!　…

シルフに言われ逃げようとした瞬間、俺はそのひび割れた歪みへ吸い込まれていった。
目を閉じる瞬間に見えたのはてを差し出してきていたシルフと少し前で盛大に転けているノームの姿だった。