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魔国編

18 語り合い

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「サキさん…」
「それじゃあ、マリアンさんは私と同じ元日本人なんですね」
「ええ、そうよ。だからサキとカイルさんの技名聞いたとき思いっきり突っ込んでしまったの」
「分かる分かる !! 私もカイルのあの技聞いたときその技わ !? ってなったよ」
「名前も同じですもんね」
「カイルの父親の名前もスタンっていうんだよ」
「そ、それはまさか唯一の親子作品の…」
「…サキさん…」
「Yes !! 運命だよ」
「な、ならばやはり奥様は」
「あ~、それが残念。奥さんの名前はミュリメールさんなの」
「そうなのですね、それは…なんというか」
「サキ…あの」
「分かる分かるそのガッカリ感」
「おい、お袋の名前でなんでそんなガッカリすんだよ」
「そりゃーねぇー…。ねぇマリアンさん ?」
「少し、思うところがありまして…」
「…………」

私達のすぐ後ろでしょんぼりしながら歩くイケメンに少しだけ申し訳なく思う…
こうなったのもサキとキール様の衝撃的再会のあとだった
サキにアッパーされ倒れたキール様をサキは見下ろしながら私の方へ視線を送り近付いてきた

「さっきはありがとう、カイルの事フォローしてくれて」
「いえ、それは…私も助けてもらえましたし」
「私の名前はサキって言うの、貴女は ?」
「あ、私の名前はマリアン、マリアン・マギア・グリアモールです」
「マリアンさんね、そっちは…」
「私のだ、旦那様のリオン・マギア・グリアモールです」
「マリアンを助けてくれた事感謝する」
「気にしないで、それにしてもマリアンにリオンかぁー運命の引き率高い」
「あの…」
「私のことはサキって読んで、ところでアリアン…って呼んでもいい ?」
「いいですよ」
「ちょっと向こうで話そう」
「それは許さん」

ぐいっと私のお腹に腕を絡め自身の腕の中に引き寄せながらリオンがそう言い私の頭に唇を落とす
その様子を見たサキは顔を赤くしながらかなり驚いたリアクションをした

「うわー、運命率高く、尚且つ同じ名前なのにこっちは劇甘溺愛ドSデレだぁー」

その言葉に確かに激甘でドSだなぁーと思い顔が熱くなる
そんな様子を小さい声でまた「羨ましいなぁー」と呟くサキの声が聞こえた

「うーん、ねぇマリアンさんは彼に話したの ?」
「…ええ、話してあるわ」

何をと言わなくても何のことについてなのかすぐに分かった私はサキにそう言えばリオンの方を見て頷いた

「私があっちに二人で話したいといった理由は、前世の話があったからなの」
「…つまりお前には前世の記憶があると」
「うん、そして多分彼女と同じ世界で生きていた記憶」
「そうか」
「カイルとキール様にはまだ話してないから…」
「そうなのね…ねぇ、リオン私彼女と話したいの」
「サキと言ったな」
「うん」
「キールはリア、マリアンに前世の記憶があることは伝えてある、だからお前の話も信じるはずだ」
「…分かった、話してみる」

そう言うとサキは、静かになった後ろにいるキール様の方を向き声をかけに行った

「上手くいくといいのだけれど」
「大丈夫だろう。キールもあの女への想いは強いようだからな」
「そうね」
「さてリア、これから行く先は世界所の元だな」
「うん」
「…あの女が話していた後始末についても聞かせてもらえるか ?」
「うん…もっと早く伝えなきゃいけなかったよね…ごめん」
「いや、リアの様子からしてあの日記の意味に気が付いたのはあの女似合ってからだと分かっているから気にするな」

リオンはそう言うと私を抱きしめ額に頬に唇を落とした



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