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学園【ゲーム開始】

41 蒼い魔石

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霞んでいった意識の中愛しくて優しい気配、魔力が感じ取れた。


「リア」
「ぁ…リ…オン?」
「どうかしたのか」
「わたし…今」
「魔石に魔力を込め終わったところだ、特に何も起きたようすはないようだが」
「…リオン」
「どうした?」


声が聞こえ目を開ければリオンが先ほどと同じ目の前にたっている。
そして会話の内容から私が見ていたはリオンは見えておらず時間もほぼ進んでいないことがわかった。
私は先ほど見たものを話した方が良いのか悩んでしまった


「マリアン様」
「…セバスさん」



それ以降何を話すでもなくただ私をじっと見つめてきたセバスさんの瞳にはまだ話すべきではないと言われている気がした。
その時ではないと…
何故そう思ったのか不思議に感じたものの私は一度目を閉じリオンへと視線を戻した。


「リア?」
「何でもないの、リオン…お願いがあるのだけど」
「なんだ?」
「この魔石を貰いたいの」
「…何故…と聞いてもいいか?」
「ごめんなさい…詳しくはまだ話せないの…だけど、悪いことに使う訳じゃ」
「別に構わない、に持っていかれる可能性もあるからな、代わりの魔石を用意しておこうと思っていた所だ」
「それじゃあ」
「俺が持っていても所詮使えないものだ、リアが持っていた方がいいだろう」
「ありがとうリオン」


持っている魔石を強く握りしめ私は魔石を収納ストレージにしまった


「リア今から新しい魔石に術式をいれこの塔を封鎖する、そうすれば俺と一部の人物しか入れなくなるこれで調査を引き続きする必要もなくなるはずだ」
「そうよね、ヒロ…ユージニア令嬢達が入れなくなれば問題なくなるはずですものね」
「ああ、術式は基本リアが持っている魔石と同じものを入れるつもりだから安心しろ」


リオンが言った言葉に少しドキリとした。
もし魔族が攻めてきたとき私が持っているせいでゲームの時のように結界を張ることが出来なくなってしまうのでは?
それによる学園や国への影響は?
と不安がよぎっていたからだ…
だけどリオンはそんな不安を読み取ってくれたようで動いてくれていた。
こんな然り気無いところがまた私の気持ちを持っていく…


大丈夫…ゲームのように裏切られない
リオンはこうして一緒にいてくれる、安心させてくれる、幸せにしてくれる…
だからこれからどんなことがあっても私は私の信じた道をいく
けしてヒロインには負けない
婚約破棄イベントが実際に行われても事実無根として論破出来るようにしてみせる。


私はあらためて頑張ろうと気合いをいれた。
そしてもうひとつ…
あの時頼まれた

『彼等の事も助けてほしいから…』

そういっていた
彼等ということは他の塔にある魔石にもきっと青龍のような存在が入っているはず
それに…もしかしたら他の何かがかもしれない
私はリオンが新しい魔石に術式をいれ終わった頃…


「リオン、もうひとつお願いがあるの」
「なんだ?」
「他の塔にも行きたいの、それから他の塔にある魔石もすべてほしいの…」
「…わかった、他の塔の魔石もすべて同じのにした方がいいと思っていた所だ、それに塔に書いてある文字についても他の塔にあるかもしれない、それはリアしか読めないようだからついてきてもらう」
「ありがとう…リオン」
「気にするな」


そう言ってリオンは額にキスを落とした
私達は東塔を出て塔の入り口を封鎖した
これでもうヒロイン達が入れなくなったようだから















今回は少し短めです。
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