上 下
45 / 166
学園【ゲーム開始】

31 第二王子攻略…失敗…?

しおりを挟む
ヒロインとセルティックとの先日の事件…弱断罪イベントが過ぎ二日私は王子に捕まり昼のティータイムに招かれ致し方なく過ごしています。



「マリアン…聞いた転移が出来ると、それがあればこれからいつでも会えるな!」
「転移は魔力の消費も多くあまり使えません」
「ああ、王家の者でもマリアンやの様に魔力は多いわけではないから仕方ないか」
?とは誰のことですの?」
「ん?ああ、去年臨時できていた講師グリアモールだ」
「グリアモール先生ですか?」
「ああ…アイツはこの学園を卒業してから俺の魔術の講師となっているんだ」
「まぁ…(初耳ですリオン…)」
「上手く出来んと見下したり、更に上の難解の問題や術を課題に出してくる」
「まぁ…(リオン王子の事嫌ってるから…私と同じ感覚でもしかして教えてた?)」
「だから俺はアイツが嫌いなわけだ…そういえばアイツマリアンには授業でも優しかったな?」
「…っ⁉️…そ、そうですか?(嘘、そんな風に見えていたの?)」
「途中で抜けてもなにも言わん、ミスをしても馬鹿にしたような態度ではなく丁寧な教え方だった気がするが…」
「…もしかしましたら、魔力の暴走がないように他の方とは区切りをつけていたのかもしれませんわね(これでごまかせるかな?)」
「そうだな、魔力は感情により暴走することもあると聞くからな」
「ええ……、あのところd…」
「いた!レインハルト様~探しましたぁ~♥️」
「ちっ…」
「…(今舌打ちしたよこの王子…)ご機嫌ようユージニア嬢」



パタパタと走りながら此方に来るヒロイン…
淑女でしょう、走ってはいけないでしょ…貴族マナーはどうしたの…
そしてそんなヒロインの後ろで私を睨みながら護衛のように歩いてくるセルティック…
いや、セルティックさん…あなた王子の側近で護衛でしょ…何故ヒロインと共に行動しているの?
王子は不機嫌そうに紅茶をのみ無視をしているし、まてまて無視はいかんでしょ…もういや解散していいですか?
と内心でツッコミをいれつつ優雅に挨拶をする


「もう、今日のランチは一緒に過ごしましょって言ったじゃないですかレインハルト様~」
「レインハルト、何故二人でこんなところにいたんだ?まさか無理矢理誘われたのか」


そう言ってまたもや鋭く睨んでくるセルティック…
いやいや、こちらが無理矢理誘われたんですよ!と声を大にして伝えたい…


「そうなんですか⁉️ほんとに酷い人ですねマリアン様は‼️」
「わたくしは殿下に誘われただけですわ、お二方が殿下に御用があるのならわたくしは今からでも直ぐにここを失礼させていただきます」
「ああ、これに懲りてもう二度とレインハルトを誘おうとするな」
「待て!何故そうなる!私から誘ったのだぞ‼️」
「レインハルト様マリアン様を庇うなんて優しいですぅ~」



そういって王子の横に立ち腕に抱きつくヒロイン…
うん、まぁ…いいんですけど私はそのドヤ顔チラ見せやめてください…
私はもう疲れたのでその場を離れようと席をたった時…

ガチャンッ…バシャッ


「きゃぁ‼️」
「ナナミ‼️」
「大丈夫か?」


私が席をたった事で(私は当たっていないのに)紅茶が入ったティーポットが倒れヒロインの学園服に紅茶がかかりスカート部分がびちょびちょになってしまった。
それに対してセルティックと王子がヒロインに声をかける…
あれ?この光景……
その時頭の中にスチルが流れてきた…
レインハルトを無理矢理誘いティータイムをしている最中に割り込んできたヒロインに悪役令嬢のマリアンが怒りカップに入った紅茶をかけるというシーン…
そしてそれをレインハルトとレインハルトの護衛をしていたセルティックがヒロインを心配し声をかけ助けマリアンを攻めるという…
私はそこまで思いだし血の気が引いた
なにもしなくてもストーリー道理に動いていく抗えないのかと…
唖然としていた意識を戻すことが出来たのはセルティックの声が、罵倒が聞こえてからだった


「なにもしていないナナミに紅茶をかけるなど何を考えているんだ‼️」
「わ、わたくしはかけてなどいません」
「現にカーリヒルト嬢が動きティーポットを倒し溢しではないか❗」
「い、言いがかりです、わたくしは…」
「セルティック、マリアンもわざとしたわけではないそんな怒るな、紅茶も冷め始めていたから火傷などもないしユージニア嬢も服が汚れただけですんでいる」
「だがレインハルト‼️」
「ふっ…この間も私マリアン様にこんな感じで紅茶をかけられたんです……グス…酷いです…グス…グス…」
「わたくしは、ユージニア嬢に紅茶などかけたことなど一度もありません」
「嘘つかないでください‼️」
「嘘など…」
「そうだ❗ナナミはお前に色々酷いことされているといっ…」
「そこまでだ、他の事はわからないが、今回は誰がどう見ても害をなそうとかけたわけではない、とにかくユージニア嬢はすぐ着替えてくるといい、セルティックついていってやれ」
「…っ…わかりました、行こうナナミ」
「そんな⁉️どうして庇うのよ‼️悪いのはマリアンでしょ⁉️レインハルト様❗」
「セルティック」
「……くっ…失礼します」
「そんな❗セルティック様❗レインハルト様❗」



セルティックに押されながらその場を離れていくヒロイン…
それをどこか遠くから見ているような感覚で私はただただ見ていた



「マリアン、大丈夫か?」
「え、ええ…ですが気分がすぐれないのでこれで失礼したく…」
「ああ、そうだな…送って…」
「結構です…失礼します」



手を伸ばして髪を触ろうとする王子を礼で避けながらさっさとその場を一人で離れた
その後ヒロイン達がどうなったとかはよくわからないけど…
学園で私がヒロインであるナナミ・ユージニア嬢を嫉妬で紅茶をかけ火傷させたなどの噂が流れ始めた
これにより、少しだがレインハルトの接触が減ったのは助かったのか…助かってないのか…
でも相変わらず今のところは向こうから普通に声をかけてくるしヒロインとの対応は前回と変わっていないことから…まだ攻略はされていないようで安心している……
そしてここ数日寮には戻らず研究所でセバスさんと過ごしたまに帰ってくるリオンに癒されるのだった













しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

皇太子の子を妊娠した悪役令嬢は逃げることにした

葉柚
恋愛
皇太子の子を妊娠した悪役令嬢のレイチェルは幸せいっぱいに暮らしていました。 でも、妊娠を切っ掛けに前世の記憶がよみがえり、悪役令嬢だということに気づいたレイチェルは皇太子の前から逃げ出すことにしました。 本編完結済みです。時々番外編を追加します。

【R18】殿下!そこは舐めてイイところじゃありません! 〜悪役令嬢に転生したけど元潔癖症の王子に溺愛されてます〜

茅野ガク
恋愛
予想外に起きたイベントでなんとか王太子を救おうとしたら、彼に執着されることになった悪役令嬢の話。 ☆他サイトにも投稿しています

【R18】悪役令嬢を犯して罪を償わせ性奴隷にしたが、それは冤罪でヒロインが黒幕なので犯して改心させることにした。

白濁壺
恋愛
悪役令嬢であるベラロルカの数々の悪行の罪を償わせようとロミリオは単身公爵家にむかう。警備の目を潜り抜け、寝室に入ったロミリオはベラロルカを犯すが……。

【完結】公爵令嬢はただ静かにお茶が飲みたい

珊瑚
恋愛
穏やかな午後の中庭。 美味しいお茶とお菓子を堪能しながら他の令嬢や夫人たちと談笑していたシルヴィア。 そこに乱入してきたのはーー

未亡人メイド、ショタ公爵令息の筆下ろしに選ばれる。ただの性処理係かと思ったら、彼から結婚しようと告白されました。【完結】

高橋冬夏
恋愛
騎士だった夫を魔物討伐の傷が元で失ったエレン。そんな悲しみの中にある彼女に夫との思い出の詰まった家を火事で無くすという更なる悲劇が襲う。 全てを失ったエレンは娼婦になる覚悟で娼館を訪れようとしたときに夫の雇い主と出会い、だたのメイドとしてではなく、幼い子息の筆下ろしを頼まれてしまう。 断ることも出来たが覚悟を決め、子息の性処理を兼ねたメイドとして働き始めるのだった。

村娘になった悪役令嬢

枝豆@敦騎
恋愛
父が連れてきた妹を名乗る少女に出会った時、公爵令嬢スザンナは自分の前世と妹がヒロインの乙女ゲームの存在を思い出す。 ゲームの知識を得たスザンナは自分が将来妹の殺害を企てる事や自分が父の実子でない事を知り、身分を捨て母の故郷で平民として暮らすことにした。 村娘になった少女が行き倒れを拾ったり、ヒロインに連れ戻されそうになったり、悪役として利用されそうになったりしながら最後には幸せになるお話です。 ※他サイトにも掲載しています。(他サイトに投稿したものと異なっている部分があります) アルファポリスのみ後日談投稿しております。

マイナー18禁乙女ゲームのヒロインになりました

東 万里央(あずま まりお)
恋愛
十六歳になったその日の朝、私は鏡の前で思い出した。この世界はなんちゃってルネサンス時代を舞台とした、18禁乙女ゲーム「愛欲のボルジア」だと言うことに……。私はそのヒロイン・ルクレツィアに転生していたのだ。 攻略対象のイケメンは五人。ヤンデレ鬼畜兄貴のチェーザレに男の娘のジョバンニ。フェロモン侍従のペドロに影の薄いアルフォンソ。大穴の変人両刀のレオナルド……。ハハッ、ロクなヤツがいやしねえ! こうなれば修道女ルートを目指してやる! そんな感じで涙目で爆走するルクレツィアたんのお話し。

よくある父親の再婚で意地悪な義母と義妹が来たけどヒロインが○○○だったら………

naturalsoft
恋愛
なろうの方で日間異世界恋愛ランキング1位!ありがとうございます! ◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆ 最近よくある、父親が再婚して出来た義母と義妹が、前妻の娘であるヒロインをイジメて追い出してしまう話……… でも、【権力】って婿養子の父親より前妻の娘である私が持ってのは知ってます?家を継ぐのも、死んだお母様の直系の血筋である【私】なのですよ? まったく、どうして多くの小説ではバカ正直にイジメられるのかしら? 少女はパタンッと本を閉じる。 そして悪巧みしていそうな笑みを浮かべて── アタイはそんな無様な事にはならねぇけどな! くははははっ!!! 静かな部屋の中で、少女の笑い声がこだまするのだった。

処理中です...