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学園

22 第二王子の接近

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知恵熱を出したその日…
王宮に行って仕事を終わらせてきたらしいリオンは夜中に様子を見に会いに来てくれた、リオンが作ったという回復薬ポーションを何故か口移しで飲まされ、添い寝されるというサービス付でドキドキの方が強すぎて更に知恵熱が上がり結局三日寝込むこととなった…
最初の日以外はセバスさんによりリオンは立ち入り禁止を言われメルに見てもらうという事になってリオンが機嫌が悪くなったのは…うん…私は悪くない。


そして体調がよくなって、セバスさんから色々と教えてもらってから2ヶ月が立ちました、変わった事…ですか?そうですね前回の桜イベントから王子がちょくちょく声を掛けてくることぐらいです、現に今も……


「マリアン嬢!良ければ今からお茶でもしないか」
「ごきげんよう殿下、大変嬉しいのですが…」


首を傾げながら距離を詰めてこようとする王子に笑顔を向けてます


「いや、少し話したい事があるんだが」
「あの、他の方もいらっしゃるのでしょうか?」
「二人だけだ」
「殿下、婚約者でもない方と…殿方と二人きりというのは良くないことでございます」
「召使や護衛もいる、二人ではないから大丈夫だ!」


…そういう問題じゃないよ!またリオンに見つかるとやばいの(汗)
…てか、ゲームみたいに婚約者として広がってほしくないの!しかもゲームにはなかったよー!

内心冷汗をかきながら顔に出ないように笑顔で対応しています、現在リオンは王宮から呼び出しがあった為学園にはここ一週間ほど授業以外ではいられなくなっている、それに守護役のセバスさんは学園内に基本入れない為、現在黒猫姿で私の召喚獣としてリオンがいない時は側にいてもらっているそして先程から王子に対して物凄いオーラを放っていらっしゃいます…


「用事はないんだろう?行こうか」 


セバスさんをチラ見していると強引に腰にまた手を回され癒しの時広へエスコートされてます、相変わらず綺麗に咲き散る"八重桜"…その下に王子のメイドさんが用意したのかテーブルと2つの椅子護衛により誰も立ち入れ無くなっていた…席につくとメイドさんが紅茶を出してくれている。それを一口飲んでから王子は声をかけてきた。


「マリアン嬢、きいてもいいかな」
「はい」
「その…猫、黒猫は貴方の召喚獣ですか…?」
「そうでございます?」


本来は違うがそうゆう事にしといた方が学園で常に側においておいても気にされることはないとリオンとセバスさんに言われた為、そう答えるとみるみるうちに顔と瞳を輝かせはじめた


「そうか!やっぱり貴女は綺麗だけではなく凄いんだな!私には貴方のような方が似合う!決めた!早速父上に話を通させる楽しみにしていてくれ!」


そう言うと席を立ち護衛を引き連れて足早に去っていかれた
…えっと、まさかの誘われての置いてきぼり?
足元にいるセバスさんを見ながら首を傾げた後メイドと私セバスさんだけになったその場からさっさと寮の自分の部屋へ帰り、ソファーに腰掛け溜め息をついていると、セバスさんが人型になり紅茶を入れてくれてた。王子が一体何を言いたかったのか訳が分からず頬に手を当て首を傾げながら考え込んでいる
…はぁ、何だったんだろあれ、結局なんのために誘われたわけ?


「マリアン様…今後大変になられるかと思います、お気を付けください」


カップに入った紅茶を私に渡しながらかけてくる言葉に頭を傾げる。
リオンと婚約者になっている為、王子の婚約者候補に自分の名が上がるわけがないと思っていたから、それが例え、周りに秘密にしていたとしても…
まさか、誤魔化しのため婚約者候補として名前が上がっているなど私は思ってもいなかった。
そのため今後起きることもセバスさんのいった言葉もそこまで深く考えていなかった…まさかこの先ゲーム補正が行われると思いもしなかったのだ。






あれから時が流れ…学園に入ってから早くも8ヶ月が立った。
セバスさんの情報にではユージニア嬢が来るのは残り4ヶ月後…そして…


「はぁ…心配です」


今私はリオンの研究室にあるソファーに座りながらセバスさんが出してくれた紅茶を飲みながら深い…深~い溜息を出している。


「ここ最近王子との接触は増えていくばかりなのに、リオンとは逆にほとんど会えません。講師に王宮での錬金魔術依頼、討伐依頼と声がかかって忙しくなってますもの仕方ないかもしれないけど…ただ少しだけ寂しいです…」
「マリアン様、坊っちゃんはなにも言われないように動いているだけですよ」
「なにも言われないように……?」
「坊っちゃんはあのような方です。本来には忌み嫌われてしまう存在です、そして力を得た今様々な権力者達は我こそはと手を出そうとしているのです。そこにマリアン様をお迎えになさるとマリアン様に余計な火の粉が振りかかってしまいますそれが坊っちゃんには許せないのです、ですから周りから何も出来ぬよう坊っちゃんは頑張っておられるのですよ」
「リオンは忌み嫌われるようなお方ではないです…言葉や態度をわざと良くないようにしているけど本当は優しい人です」
「今現在本当の坊っちゃんを知っているのは、そう思われていられるのはエイザル様とマリアン様だけでございます、そう思わせたいと思っているのも事実ですが」
「そんな…」
「マリアン様、坊っちゃんは基本休息を取ろうとしませんがマリアン様の手紙や贈り物の時だけ一息つきます、ご心配でしたら贈られるとよろしいかと」
「そうですか…分かりましたわ、後で手紙を書きますのでリオンに届けていただけますか?」
「畏まりました。」


セバスさんはお辞儀して手紙セットを出し私に渡してきた。
その場で書き以前作ったクッキーを【収納ストレージ】から出しセバスさんに渡すとセバスさんはお辞儀して姿をけした。
…転移魔法かぁ、私も使えればリオンに逢いに行けるのになぁ
溜息をつき残りの紅茶を飲み干してから私は誰もいない学園の研究室を出ていった。




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